作家は在廊すべきか問題
今少し話題になっているこの問題。
ストーカーとかっていう話と、そこから少し広がって「作家はそもそも在廊すべきか?」ということも論点になっているような気がしているので今回はここらへんを少し考えてみようと思います。
ちなみに在廊とは、個展やグループ展など作品を展示している場所に、作品の説明や挨拶もかねて、作家がその展示場所に一緒にいることを指します。
ギャラリーストーカーの存在
痴漢とか変態とかストーカーとかっていうのは、世界的に見て日本は異常ではあると思います。ギャラリーストーカーとかっていうのも日本っぽいなとも思ったりする。けれど欧米でもないわけではなくて、特に女性にはついて回る問題かもしれない。
そもそもギャラリーストーカーってなんだ?ということだけれど…
これはもちろん女性作家の方が大変なんだと思うけれど、男性作家にも結構ある問題だったりします。実態はどういうことかというと、
シンプルなことを言うと「付きまとい」です。
作品に興味があるわけではなく、作家本人のファンであったりするケースが多く、作品に興味があったとて作家>>>>>>>>作品だったりする。
個展やグループ展で作家が在廊している際、お客さんが来て話をする。作品について説明したりということが主ではあるんだけれど、作家も顔を出して活動しているため、少なからず有名人というか芸能人的な側面を持っていて、中には「本人に会いたい、話したい」という方がいます。
別にそれ自体は何の問題もないかなと思うんだけれど、これが行き過ぎたり、長時間何をするでもなく展示に居座ったり。女性作家の場合はさらに、握手を求められ、不必要に接近されたり、写真を撮られたり、連絡先を聞かれたり。ここら辺は想像しやすいかなと思います。(それも問題だけど)
ここからが少し厄介な、美術業界に特化した話。
大抵の作家は、男女問わずお金に困っている傾向にあって、そしてお客さんはもちろん作品を買ってくれるかもしれない人。
買う買わないじゃなくても、遠くからわざわざ自分の作品を見に来てくださった方。
業界関係者とか、狭い業界なので雑に扱って変な噂を流されたら…
いろんな理由でもちろん雑には扱えないし、高圧的な態度に出にくいものです。
そして、ややこしいのが「作品を買ってあげるから」連絡先教えてよ、今度ご飯食べに連れて行ってあげるから、なんていうこともあるそう。女性作家でひどい経験をしたことがある人は、ホテルに誘われるとかも。
まぁここまで分かりやすいヤバいおじさんとかは、対処しやすいからいいんだけれど、分かりにくいラインというのが今回の論点かなと思う。
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