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自己余命宣告

「今までの人生をもう一回やったら終わりやな」
昨日の夜中に寝ぼけて思ったことだった。
自分で考えたことなのに、なぜか誰かに宣告された気がした。

まだ28歳。日本人の平均年齢からすると、人生をターンするにはまだまだ早いだろう。(もちろん自分の寿命なんてわからないのだが)

真っ暗な部屋。夢と現実の境目にいた。
でもそのときはっきり腹落ちしたのだった。
理由は自分でもわからない。

昨日はスマホの電源を切って眠ってみた。いつも以上に深い眠りに落ちて、思考も違う場所まで到達したのかもしれない。
半身を起こしてベットの上から床のペットボトルを鷲掴みにする。喉の渇きに任せて水をがぶ飲みした。水が食道を伝って腹を冷やす。

「いやー、さすがにまだ半分以上は残っとうやろ」
と思ってまた寝転がった。でも自信が持てなかった。

なんで急にこんなことを考えたんだろう。

いや急じゃない。多分自分に原因がある。

「繰り返し」のせいだ。

仕事の繰り返し感にも増して(新しい問題に日々ぶつかるのに繰り返しに感じるのは驚きだ)休日も疲れてほとんど同じことの繰り返し。

だからこれから先の人生の長さが大体測れると思ってしまったのかもしれない。深層心理のどこかで。

行きよりも帰りの道のほうが短く感じる要領だろうか。
80歳まで生きるとしても、28歳がちょうど半分くらいなのだろうか。

それに悲しいからすぐには受け入れられないかもしれないが、体力の衰えを考えると本当に今が折り返し地点なのだろうか。

聞こえた声の真偽は不明だ。

でもこれを何かのきっかけにするかもしれない。

しないかもしれない。

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