セミリタイア1年目 税金等の準備③年金

年金も会社が半分払ってくれてたのですよね。ホント我が国は会社にずっと勤めることを前提とした仕組みなんだなあってつくづく思います。昭和の、高度経済成長期のまんまです。そりゃひずみも起きるし、起業家も出てこないね。で、保険料同様これからは自分で年金を納めなければなりません。これまでの厚生年金に別れを告げて国民年金に加入です(厚生年金に加入していれば国民年金に加入していることになるらしいのでこの表現が適当かどうかはわかりません)。今後は基本、収入は見込めないので“免除”を受ける手もあるのですが(全額免除とか3/4免除とかいろいろあります)、さらにいえばそもそも年金制度が持続するのかという疑問もあるのですが、一応日本国政府を信じて満額を払っていくつもりです。

年金制度の持続性に最も危機感を持っているのは政府なのでしょう。最近は確定拠出年金やらNISAやらIdecoといった新しい制度を矢継ぎ早に繰り出しています。これらは早い話、「国は面倒見切れないから自分たちでこれからはがんばって年金を運用しなさいよ」というメッセージです。そのメッセージをより強く伝えるためにちょっと前に「老後は2千万円足りませんよ(だからがんばってね)」と至極まっとうなことを言ったのにバッシングされて麻生さんも“らしく”なく引っ込めてしまいました。「みなさん、マジでやばいから自分で年金作ってよ」っていつものべらんめェ調でひるまず言い続ければよかったのに、と思います。

もう一つ、確定拠出年金、“確定拠出”っていう言葉が政府のしたたかさを感じます。確定給付年金、つまりこれまでの年金の“確定”だけ言葉をそろえただけのこと、と思ったらそれは違うと思います。正確に意味を伝えるのであれば「変額年金」にすべきでしょう。きちんと決まった額がもらえる確定給付に対する言葉です。変額年金とは、確かに拠出する金額は一定額だけど実際受け取る年金は運用成績によるもの。場合によっては掛けた額より減るかもしれない、リスクがある、こういうことを巧みに隠す意図が見えるんですよね。まあ政府はあの手この手で必死です。でも最後は誰も責任をとらないので、日本国政府を少しは信じつつ自分の身は自分で守りましょう。

話がそれました。NISAやIdecoの件は今後ということでとにかく国民年金加入の手続きをしなくてはなりません。国民年金は60歳で納め終了。ただ事情があって納めなかった期間がある人は65歳まで納められます。わたしも実は、最初に香港にいたときはいわゆる“現地採用”だったのでめぐまれた駐在員と異なり、日本の年金制度には加入していませんでした。その期間が5年くらいかな。なので65歳まで納めようかとも思うのですが、それは60歳になったら考えようかと思っています。

60歳までということでわたしは現在56歳なのであと4年弱、妻は4つ下、二人合わせてあと約12年分を納めます。もちろん一気に払うのではなく2年前納のいうのがどうやらお得みたいです。ざっくり2年=40万円、計240万円を用意します。さらに付加年金というのがあります。これすごくお得な制度で月400円余計に納めれば、そして2年以上年金を受け取れば元がとれるそうです。日本年金機構のHPによれば、200円×納付月額が、将来受け取れる年金に加算されます。400円ずつ納めるのに200円×納付月額というところがなんともわかりにくい仕組みですがおとなしく支払うことにします。

60歳時点でどうするか、さらに5年納め続けるか、その場合夫婦二人あわせて約200万円の追加となります。今より納める額は上がっているだろうしこれは考え物だなあ。65歳からの受給額がいくら増えるのかによりますね。200万円を自分で運用したほうがいいかもしれないし。

というわけで、前回、前々回で申し上げた住民税、国民健康保険料、そして今回の国民年金とセミリタイア1年目は激しく支出が続きます。



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