見出し画像

それでも吠え続けていこう

立てないことがパニックになって過呼吸起こした日。

階段から落ちた日。

通学の途中、電車で倒れた日。

自分の体が言うことを聞いてくれないことが悔しくて一日中泣いた日。

親にも友達にも先生にも迷惑をかけて何のために生きてるのかわからなくなった日。

どれも昨日の事のように頭に蘇る。


中学2年のとき、はじめて起立性調節障害を発症した。

立ち上がれなくて、動けなくて、ただただ怖かったのを覚えている。

朝起きれないのに、昼からは元気なこと。自分でも理解できなかった。

学校に行けない日が増え、罪悪感と不安で胸が一杯になった。


それでも学校には行きたくて、行ける日は午後から学校に行った。

午後からでも学校に行けると、部活をすると、友達と遊ぶと、朝起きれない現実を忘れられるような気がした。

友達に元気な姿を見せて、自分は元気だって言い聞かせた。

「昼からは元気な癖に」「朝サボるな」と思われていただろう。そう思われてることも分かっていた。

それでも、「こんな病気みんな知らないし誰も理解してくれないだろう」と言い出せなかったし、
話しても、陰では「サボりだろ」「言い訳だろ」「病気アピールですか」って思われるんじゃないかって怖くて誰にも自分の病気の話はできなかった。


それが、自分と同じ病気を抱えた、自分と同じ高校生が起立性調節障害をテーマにした映画を作るという事を知って気持ちが変わった。

自分と同じ病気を持って戦ってる子が沢山いるんだって分かってこんなにも救われるんだと、初めて知った。

言葉をかわさなくとも、誰か分からなくとも、同じ病気で戦っている人がいるんだと知ることですごく心が楽になる。

自分も「少しでも多くの人にこの病気のことを知ってもらいたい。」そう思えた。


映画を見て、メイキングを見て、今まで心の奥底にもみ消していた感情が溢れ出して、理解してくれる人はすぐそこにいるってそう思えた。

勇気をくれてありがとう。そっと寄り添ってくれてありがとう。夢を与えてくれてありがとう。勇気を出してこの映画を作ってくれてありがとう。

この映画が少しでも多くの起立性調節障害を抱えた子供達に届きますように。

そして、起立性調節障害という病気に限らず、自分ひとりで、孤独と戦っている人がほんの少し前を向けますように。

今日も明日も負け犬だろう。それでも自分のペースでゆっくりと前に進んでいきたい。前に進めなくても、自分を見つけて吠え続けられますように。


【公式】映画「今日も明日も負け犬。」ホームページ

Instagram

Twitter

告知用--768x1069


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?