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板倉雅一2ndソロアルバム制作日記その12

【字ハモRec Day】

歌入れ最終日。

外に出ると今日もイヤになるほど人だらけ。
みんな一体どこに行くんだろう??

今日はボーカルレコーディングの最終日。
いそいそと玄ちゃんスタジオへ。

昨日ボーカルを録った曲も含めて、今日は歌入れしたトラックに、ひたすら字ハモを重ねていく。
字ハモの入る曲は全部で何曲だろう?
すでに字ハモRecを終えている曲もあるので、今日歌う曲は5曲。ん〜、大変だぁ。

今回ぼくのボーカルを録ったコンデンサーマイク。

早速レコーディング開始。
最初の曲は「12月の空」から。この曲はひとつ前の日記にも書いた通り、ぼくが高校2年の時に生まれた初めて作ったオリジナル曲。

今回詞を変えてちゃんとアレンジしたら、なんだかすごくいい曲に生まれ変わった。
サビの部分に下ハモを入れたり、他の箇所にも字ハモを入れて行く。
今日は曲数が多いので、短期集中型で行かないと声が持たないかも。

声が持たないというのは、声が出なくなることではなくて、鑑賞に耐えうる声質では無くなってしまうというニュアンス。
何曲歌っても頑張って気張れば声は出るけど、ガラガラになったりかすれて来たり、挙げ句の果てには上も下の成分もないスカスカの声になってしまう。
なのでそうなる前に、効率良くボーカルを録っていく必要があるのだ。

2曲目の「夕立の後に」の字ハモに取りかかる。
これもサビの部分のハモの音階が高くて、歌ってて首を絞められているような感覚になる。
すごく苦しかったけれどなんとか歌えた。

3曲目は「Hurry Up!」の字ハモ。どの曲もそうだが、字ハモは主メロよりも高いパートを歌うことが多いため、しかも地声(じごえ)で歌うのでかなり苦しい。
地声とは表声(おもてごえ)とも言うが、いわゆる裏声、ファルセットではない声のこと。

字ハモの場合、男だと地声でGの音(ソの音)やAの音(ラの音)を出さなければならない箇所が結構出てくる。
ぼくの音域だと頑張ってAの地声が限界である。それもロングトーンでAの音を出すのは無理。
一瞬ならなんとかAの音が出る感じ。またも首を絞められながら終了(笑)。

4曲目は「Once Again」の字ハモ。
この曲は今回のリードトラックと言っても良いくらい、自分的には思い入れの深い曲。
詞も曲もアレンジもサウンドもとても気に入っている。
もちろん他の曲も全曲気に入ってるのだけど、この曲はすべて自分一人でプレイしているので、特にそんな気がする。

ぼくはOnce Againの字ハモの部分を歌ったが、玄ちゃんにウーアーのコーラスをお願いした。
いわゆる三声ダブルというやつである。
同じ音階のコーラス音を二本ずつダブルで重ねてゆくことで、微妙にピッチとタイミングがずれることによって、音に厚みと広がりが出る。
これは人間のコーラスだからこその出来ることなのだ。
多分初音ミクには出来ない(と思う)。
人間は絶対に二本とも同じ音階では歌えない。だからこそ広がり揺らぎが出るのだ。 
定規とかを使わないで、絶対に直線が書けない感じと似ているかも。

そして最後は「家に帰ろう」の字ハモ。
これが最大の難関だった。とにかくハモの音階が高いのである。
サビの部分の字ハモに、Aの音が連続して出てくる。苦しいなんてもんじゃない。裏声で歌えば出るのだけど、ぼくは裏声はあんまり得意じゃない。

なのでミックスボイスっぽい歌い方でチャレンジしてみた。
ミックスボイスとは、地声と裏声が混ざったような中間の声で歌う発声法。ぼくもちゃんと出来るわけじゃないけど。
それでも最後の力を振り絞ってなんとか歌えた(ような気がする)。

歌入れに使用したヘッドホン。すごくモニターしやすかった。

この曲にも玄ちゃんのウーアーコーラスが入る予定。
玄ちゃんファンの方はお楽しみに(笑)。

これでぼくのボーカル関連の作業はすべて終了!
やったぁ〜〜〜!!
あとは自宅での編集作業と、多少の楽器のダビングを残すのみ。

霧の彼方に、少しだけゴールが見えてきた。

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