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第21回 #書き出し祭り 第三会場 全感想(まさかミケ猫)

第三会場の全感想です。
追加感想も下記から受け付けています。


書き出し祭りについて

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タイトル一覧

第三会場あらすじ

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感想について

タイトル・あらすじ感想

 本文未掲載の時点での、タイトル・あらすじのみを読んだ感想です。解釈が間違っていて、本文を読んでから赤っ恥、みたいなことになる可能性もありますが、その場合はどうか「やーいやーい、お前の母ちゃんギャル子♪」とからかってやってください。ギャルではないですが。
 それと「あらすじなんてない!」という硬派な作者様には、タイトルから妄想したストーリーを脳内で勝手に作って感想を書きますので、あらかじめご了承ください。

本文感想

 本文が掲載されてから感想を書いていきたいと思います。できるだけ読んだまま素直に書いていければなと思ってますが、たぶん長文で変なテンションの感想ができあがっているかと思います。第一、第二ときて第三になるとエンジンの回転数がどんどん上がって感想が長くなっちゃうんです。

追加感想

他会場の感想

3-01 モリアーティの系譜

タイトル・あらすじ感想

 うわ、面白そう。完全犯罪を作るって話なんですね。キャラの違う三人でわちゃわちゃしながら……事件を起こすでも追うでもなく、計画するって方向性なのが超楽しそうです。早く読みたいなぁ。あと森一茶でモリアーティかぁ。いいなぁ。

本文感想

 最初から最後まで、三人の会話がとても楽しかったです。それぞれキャラがしっかり立っていて、やり取りが小気味よくて面白かったですね。死体を転がした、というのは本作の雰囲気だと比喩のように思いますが、果たしてどうなるでしょう。すごく良い第一話だったと思います。
 この先は、この三人でやんややんや言いながら完全犯罪の計画を立てていくことになると思うんですが、そんなん絶対面白くなると思うので、ぜひ続きを書いていただきたいです。よろしくお願いします。

3-02 神の庭に住むこどもたち

タイトル・あらすじ感想

 客観的に見たら由麻ちゃんはたぶん爆弾ガールだと思うんですが、主観的には自分は人間だと思っているわけですか……しかも年齢が12歳ってところで、色々ありそうですもんね。えげつなくて大好きです。楽しみにしてますね。

本文感想

 すごく良かったです。切なくなるほどの家族愛と、胡散臭いミステリ要素、それとSF。これはねぇ、私が大好きなやつでした。この胸をギュッ締め付けてくる感じがたまらないですよね。特に「私は、母から、弟から、子供時代にもらうべきなにもかもをもらった」のところの良さはどう語ったら良いのか。自分の状況を恨むような言葉じゃなくて……そういう気持ちももちろんあるんだけれども、それだけじゃない複雑な感情が混ざり合ってて、胸を刺されました。
 素敵な書き出しをありがとうございます。そして続きをぜひお待ちしていますね。

3-03 月は七色、剣と踊れ

タイトル・あらすじ感想

 幻想的な雰囲気を感じますよね。剣と踊るっていうのが具体的にイメージできないんですが、剣舞を披露するっていうのとも、剣が擬人化するっていうのとも、なんか違う気がするんですよねぇ……これはエモエモな感じを期待していいですかね。

本文感想

 良いですね。幻想的な世界観、それを描き出す文章力がとにかくすごいなと感心して読んでいました。あまり馴染みのない語彙を使っているのに、すらすらと読めてしまうバランスがすごいですよね。気がついたら読み入ってしまってました。
 月虹祭はこの感じだと、かなり血なまぐさい感じになるのでしょうか。これはまるまる一冊、完結まで読みたい作品です。面白かったです。

追加感想 

こんばんは。 21-3-3『月は七色、剣と踊れ』作者です。 もしよろしければ、追加感想お願いいたします。 拙作をweb小説・連載長編として読む目線でのご意見、ご指摘などをお聞かせ頂けないでしょうか。 よろしくお願いいたします。

作者様からのご依頼内容

 ご依頼ありがとうございます。私なりに思ったことを書いていきたいと思うので、取り込める部分があればピックアップしていただければと思います。
 読ませていただいた感じ、語彙・表現力などはもう私が学ばせていただくくらい手練れだなぁと思ったのでもはや何も言えませんし、内容も普通に楽しませて頂いたので「面白かった」が素直な感想なんですが、せっかくなのでもう少しだけ語ると……。
 本作は作者様の目指す「webの長期連載」というより「一冊の小説の冒頭」という印象を受けましたかねぇ。なんとなくですが、本作は一冊かけて読者に大振りの大感動を叩きつける作品のように思ったのですが、どちらかと言うと小さな感動を毎話小刻みに提供しながら積み重ねた方がweb向きだと思うので。
 本作で言えば、例えば――空真が軽功を使って無双するシーンをもっと掘り下げて、人から感謝されるところまでセリフ付きで見たいですよね。で、彩竜市での過去についてはもう少し具体的に触れながら空真をぼんやりさせて「だから彩竜市には帰りたくない」ってしっかり提示してからの、船長に船を降ろされて「え、彩竜市に着いちゃったの」までで第一話を切ってもいいかもしれないです。これは一例ですが。
 本作を読んでいると、サラッと地の文で流してるエピソードがけっこう人情味溢れてて面白いと思うので、そういう一つ一つの人との触れ合いをいくつかピックアップしてもう少しだけ具体的に掘り下げて細かく提供した方がweb長編向きなんじゃないかなぁと個人的に思いましたかね。こんな感じでいかがでしょう。

3-04 イケメン王子がヒロインを溺愛するために必要なたった一つのこと

タイトル・あらすじ感想

 乙女ゲー転生いいですよね。しかも王子になって攻略される側というのは楽しそう。文章のノリも楽しく読めそうで期待できます。あと、ヒロインの中身が姉貴だったりしませんか? しないかなぁ。

本文感想

 覚悟しろ! 無粋な転生者め! という特大のブーメランを放って終了。すごく楽しい第一話でしたね。たぶんソフィアの中の姉k――ゴホンゴホン、謎の転生者の方も似たようなこと考えてんじゃないかなぁ。一人称がダダ漏れなんだよなぁ、お互いに。
 すごくコミカルな作品で楽しい気持ちのまま最初から最後まで読めましたし、この先の目指すところや障害も明確になっていて、すごく面白かったです。この二人どうなるんだろなぁ。

3-05 その竜は、人間を知りたいと思った

タイトル・あらすじ感想

 タイトルからすごい引き込まれました。あらすじもめちゃくちゃ面白そうですねぇ。これは好き。人間社会を斜め上から楽しむ竜、絶対面白いと思うんですよね。周囲に勘違いされたりしながら楽しい旅をしてほしいです。

本文感想

 すごく面白かったです。竜様いいなぁ……念願のしちゅうを食べて大喜び。まさか飯テロとテロを同時にやるとは思わないじゃないですか。留置所でもすごく楽しんでるし。やっぱ竜はこれくらいじゃないとですよね。セシルにげんこつ落とされるまでが鉄板ですね。
 この雰囲気のままのんびりと旅して……そうですね。リュートが戻ってきても、なんやかんや人間社会を楽しみ続けそうな気はしますが、それこそ竜目線ではリュートとセシルの子孫をふんふんと見守るのも楽しそうですし、長く長く楽しめそうな作品になりそうだなと思ってます。

3-06 悪役令嬢は訳アリ王子を化粧沼に墜とすみたいです!

タイトル・あらすじ感想

 化粧無双かぁ。面白そうなのが来ましたね。化粧ってそれこそ古代から続く一大文化というか、永遠のテーマというか、時代を象徴するものでもあると思うので、現代化粧技術を使ってどう活躍するのか楽しみにしてます。どんな感じになるんだろなぁ。

本文感想

 ほう、面白いですね。訳ありの第六王子はその能力のせいで女装して過ごしていて、その彼に化粧を施すのかぁ。ふむふむ。ルージュは濡れ衣を着せられて呪われたオリビスの婚約者に……あれ、これわりとWin-Winじゃないですかね。罰になってないというか。
 これは展開予想というか期待みたいなものですが、第六王子を中心に化粧に興味を持ったお嬢様たちの支持を得たりして、こう直接的じゃないザマァというか、勝手に遠くで「キー悔しい」ってしてる家族を見たくないですか? 私は見たいです。そういう、化粧のポジティブなパワーみたいなもので無双してってほしい作品ですよね。

3-07 僻地コンビニの雇われ宇宙人店長はKawaii原生生物が好き

タイトル・あらすじ感想

 あ、大好き。これは超私好み。宇宙人SFはやっぱり価値観の違いが肝だと思うんですが、愚かな地球人をKawaiiって愛でる感性で色々な物事についていっぱい語って欲しいです。これは読みたすぎる。

本文感想

 あー……大好きです。大満足です。読みたいなぁと期待していたものを、こうもド直球に次々と投げ込んでくれると、もうひれ伏すしかないですね。超楽しかったです。深夜コンビニとかのストレスフルな仕事をしている方は本作を読み込んで宇宙人になりきるのが良いのかもしれませんね。
 オーナーのあまりカワイクないって評価も笑うしかなかったですし、他の宇宙人も早速登場して一波乱ありそう。超然とした彼がどんな事態にどんな反応を示すのか、すごく楽しみになる第一話だったと思います。大好きです。

3-08 翠玉の事件簿 〜魔導人形は見た! 欠けた遺体の真実〜

タイトル・あらすじ感想

 ファンタジーミステリですね。これは期待が持てると思います。というのも、ファンタジー舞台でミステリを書くのって魔法関連の世界観とかをきっちり設定しないと、種明かしの時に「それを言っちゃなんでもアリやろがーい!」になっちゃうので(体験談)……本作はあらすじから、魔導造形師という職業がちゃんと設定されてていい感じです。楽しみにしてます。

本文感想

 右腕、左腕と来たら三人目は足か首か……どんな殺人鬼なのかしら。楽しみですね。さて、本作はもうしっかりとミステリって感じでいいですよねぇ。ファンタジー舞台で、時間制限付きの形式。七日で証拠まで上げるのはけっこう大変だと思いますが、アキムとミアがどんな風に真相に迫っていくのか楽しみです。
 この先は……やはり次々と殺人が起きていくんですかね。継ぎ接ぎと言うには、人体パーツ三つでは少ない気がしますし。推理に足る情報が出揃うのはこれからだと思うので、続きを楽しみに待ちたいと思います。

3-09 ちょっとお祈りメールに喧嘩売ってくる

タイトル・あらすじ感想

 脅迫状? なんですかね。入社試験を受けた人全員に内定を出したら入社試験の意味がまったくないのでまず通らない要求だと思うんですが、犯人の意図はどこにあるのかなぁ。ミステリにもホラーにもコメディにもいかようにでも転がせそうなので、これは本文待ちですね。ワクワクして待ちます。

本文感想

 登場人物みんなメンタル大丈夫かなぁ。現代社会に疲れちゃってませんか? すごく病みを感じる作品ですよね。希望の光があんまり見えない感じなんですが……なんというか、すごく鬱々とした感じですよね。作者様は大丈夫ですか?
 ここからたぶん、脅迫犯によるスコンと突き抜けるような気持ちの良い展開があって、なんやかんや事件を通して、薗木や吉國なんかも状況が好転するんでしょうかね。そうなるといいなぁと願ってます。

3-10 拝啓 義母様、私、代理の復讐に参りたいと思います

タイトル・あらすじ感想

 タイトル「拝啓〜」から始まる復讐モノということで、作者様とはガッチリ握手をして焼き肉でも食べに行きたいですね。私は前回の祭りで、人類を滅ぼそうとした者なので(ニッコリ)……さて、道具として育てられって段階で私は既に好きですが、そこから愛を知って、義母様のために復讐に走ると。あ、とっても好き。書き出しでは復讐に至る経緯を読ませていただけるのかなーと超絶期待してます。

本文感想

 良かったです。これは良い復讐譚の始まりでしたね……過去に囚われ続けるイリス。幼い頃から刷り込まれたものはそう簡単には消えてくれないから、理屈ではなくて、目の前で起きた不幸を自分の責任のように感じてしまうのですね。ようやく掴みかけた幸せがこぼれ落ちて……最後の言葉に込められた悲痛な決意が悲しくもあり、彼女の今後に救いがあってほしいなと思わされます。
 現状で明かされていない背景はきっとまだまだあって、復讐も一筋縄ではいかないのでしょう。シャルルも子どものままではいられない。いやぁ……すごく良いです。めちゃくちゃ面白かったですよ。ぜひぜひ、この続きも書いてくださいね。待ってます。

3-11 天王町の不思議現象、解決します!

タイトル・あらすじ感想

 ほんわか枠。今回のほんわか枠が来たんじゃないでしょうか。これは良いですよ。記憶から消えかかっている神様や妖怪。奈子ちゃんが素敵な活躍をするような、児童文学味のある作品を期待してます。

本文感想

 奈子ちゃんの語り口はほんわかしてましたが、内容はけっこうホラーでしたねぇ。まさか薙刀で戦えと言われるのは予想外でしたが。なんかお守りとかで守ってくれるんじゃないんですね。これから彼女は小さい体で薙刀を一生懸命振り、いたずらな黒猫たちとバトルを……うーん、やっぱりほんわかかなぁ。すごく独特な空気感の面白い作品だと思います。
 奈子ちゃんの性格がいい味を出してて、これ以上怯えてたらホラー作品になるし、これ以上のんびりしてたら日常作品になるので、いい塩梅のところを突いてきたんじゃないかと思ってます。面白かったです。

3-12 犬と香りとイノベーション!

タイトル・あらすじ感想

 異世界舞台の経済小説ですか、面白そう。たぶん二人のどっちか(または両方)が犬っぽい種族なんだろうなと想像。種族が入り乱れてるってことは、匂いのトラブルも色々ありそうですからね。具体的なところは読んでみてからですが、どんな風になるのか楽しみにしてます。

本文感想

 ウルッと来てしまいました。なるほどなぁ……アルマがドリアンのアルラウネで、カヴィルが犬人種。二人が畳み掛けるようにスズリを励ますシーンは、すごく胸に来ますよね。お前はくさくないって。こういうの弱いんですよぉ、泣いちゃう。
 さて、カツカツというか極貧というか、よく会社として存続してるなぁという有り様ではありますが……ことあるごとに「報酬はいらねえ!」してたらそれはそう。ただ、顧客の心はがっちり掴みそうですし、そういう話をいっぱい読みたいです。つまり私としては、彼女たちはカツカツのまま「お茶苦い」って言いながら、大活躍していってほしいわけですね。今後を楽しみにしてます……なんて酷い読者だろう。

3-13 【略名は本王女で】本当の貴方は王女様ですと言われたので、別の世界に行ってきます!

タイトル・あらすじ感想

 ほほう、これは色々と妄想が広がりますね。書き出しでどこまで描写されるかは分かりませんが、たぶん王女様が現代世界に転生するまでにも事情があったんでしょうし、王女様に戻ってもフワフワとしたお姫様生活が待ってるわけじゃないんだろうなーと色々想像してます。あー、早く本文読みたいです。

本文感想

 ほう、あらすじからちょっと読み違ってた感はありますが……王女に戻るというより、王女にさせられるってところでしょうかね。そして、申の国が想像以上に荒廃しててやばいですね。個人的にはグーシュに賛成しますし、ルヴィンには胡散臭さしかないですが、それで帰っちゃうと物語が即終了ですからね。唯ちゃんには泥をすすってでも国を背負える逞しい女の子に――な、なれるかなぁ。今はまだ、伸びしろがいっぱいあるって感じですもんね。
 めちゃくちゃ苦労はしそうですが、とりあえずはグーシュさんがいるので一安心。このあとは彼女が成長して、申の国の復旧・復興をなんとか成し遂げてほしいところです。「お姫様になる」という夢の先がどうなるか、楽しみにしてます。

3-14 いつかの春へ、ドアが続くなら。

タイトル・あらすじ感想

 どっちだろう、キュンになるのかしんみりするのかまだ判断しきれないでいます。冬の時代を過ごしている蝶子にとっての「春」とは、平穏だったり淡い恋だったりそういうものなんだろうなと想像してますが……これは読んでみないと分からないなぁ。どうなるのか楽しみにしてますね。

本文感想

 なるほど、予想と違って恋愛がらみではなかったですね。これは結構、胸に来ますね……扉がどういうものなのか、プシュケがどういう存在で、どうしてそこにいるのか。疑問は色々とありますが、主題はやはり蝶子ちゃんですよね。
 彼女が内向的な自分の中から少しずつ言葉を見つけられるようになって、状況が少しでも良くなったら良いですよね。すごく応援したくなります。春の陽は遠い……とはありますが、どうか彼女に早く春がおとずれて欲しいなと願うばかりです。とても素敵な作品でした。ぜひハッピーエンドを読ませてください。

3-15 剱舞五重奏~妖魔退治にこの身を捧げるつもりはありません!

タイトル・あらすじ感想

 剣に変化するのいいですねぇ。人物紹介の感じからすると、妖魔との戦いをしながらも、主題は人間関係なのかなぁと想像しています。三人ともキャラが立っててすごく良いので、会話シーンを読みたくなりますね。今めっちゃ妄想してます。

本文感想

 いいですね、想像してたよりしっかりと妖魔バトルでした。これはいいです。あと、式神を剱にするたび接吻が必要だと、二刀流で戦う時の絵面が大変けしからんことになりそうですね。「紅羽、美耶子、時間がない!」とか言って。いいぞ、もっとやれ。
 清明さんを臨時講師に雇うってことは、学校側もこの事態にある程度の理解があるんですかね。あと妖魔が急に人を襲いだしたのにも背景があるのでしょうか。そのあたりも今後語られていくのだと思いますが、色々と楽しみになる第一話だったと思います。面白かったです。

3-16 引きこもり魔法少女の異世界放浪記

タイトル・あらすじ感想

 ステッキ充電式なんですね。しかも陰キャ。これは楽しい話になりそうだなぁ……使用回数に制限のある魔法を使って、事態をどう切り抜けていくのか。切り抜けられないかもなぁ。コミカルな感じの作品を想像してます。楽しみ。

本文感想

 語り口がめっちゃ好き。面白い。陰キャとは言うけど、これはだいぶ強い方の陰キャだぞ……もうね、発言の全部が面白くて大好き。それと固有名詞が通じてないのだいぶ楽しいですし、それに関する掛け合いがもう読んでてお腹痛いです。いやぁ、楽しかったぁ。
 むぉれみなぁちゃんはけっこうしたたかな感じなので、絶対に村を救うだけじゃ終わらないと思うんですが……充電できるのかなぁ。そこが一つ大きなポイントですよね。魔法少女関係は本当にサラッと流されましたが、そこも今後の物語で色々と関わってくるのかなと期待してます。面白かったです。

3-17 これから僕が一生かけて、君を殺す物語。

タイトル・あらすじ感想

 意味深だぞぉ……絶対裏があるやつ。僕と君が夫婦だとか恋仲だとかは一切書いてないし、男女かどうか、人間かどうかも分からない。ミステリー、ホラーを主軸にして、SFにもファンタジーにも現代ものにも転がせると思うので……これは本文公開を楽しみに待ちたいと思います。どうなるかなぁ。

本文感想

 おー! こう来たのかぁ、めっちゃ面白いじゃないですか。いいですねぇ、いいですよ。長い時間を生きる吸血鬼にとって、死は救い。あらすじでぼかされていた部分が第一話で鮮明になって、今後のストーリーがバッと頭に広がっていくような快感がありました。これは、タイあら→書き出しと時間を置いて妄想させる祭りならではの楽しみかもしれませんね。
 また、雰囲気のコントロールが抜群にうまくて、シリアスな展開で緊張感を高めてからの、コミカルなシーンで弛緩させるのがすごく手練れですよね。くぅ、やるなぁ。いやぁ、超面白かったです。

3-18 知らないはずの君にまた恋をする

タイトル・あらすじ感想

 面白そう。これは結末まで書き上げてもらわないとモヤモヤしちゃう系の書き出し作品だと思います。既に経緯が色々と気になってますが……彼女に記憶はあるのかとか、ループの原因とか、めちゃくちゃ妄想が爆発するやつですよね。楽しみにしてます。

本文感想

 うお、これは切ないなぁ……いいとこ突いてきた感じですね。読んだ感じの第一印象だと、彼女の方はもうすでに何回もループしていて勇斗との青春を繰り返しているのかなーと。だけど彼と結婚すると必ず巻き戻りが発生してしまうから、今回はあえて突き放すために自分を偽ってるんじゃないかなー……みたいな感触でした。もちろん情報不足なんで、ぜんぜん違うかもしれないですけどね。すごく妄想が膨らむ良い書き出しだと思いました。
 ループの真相や、二人は幸せな結婚生活を送れるのか、この先なにが起きるのか……色々想像しながら続きを待ちたいと思います。続きめっちゃ欲しいです。

3-19 ヴァンパイアは絶滅しました。

タイトル・あらすじ感想

 あらすじでもう討伐されてるぅ。ヴァンパイア系の作品の中でもライトなノリのラブコメを楽しませてくれそうなので、軽い気持ちで楽しみにしていようと思います。これは楽しくなりそうですよ。

本文感想

 期待のド真ん中を突き抜けてきましたね。これは楽しい作品だったと思います。いやぁ、これは良いラブコメになりそうですね。デート終わりに殺されないかだけ毎回気をつけなきゃいけませんが。
 彼にできそうなデートといったら……やっぱり屋内ですかね。ゲームセンターはいけそう。カラオケはキャラ的にどっちかなぁ。図書館なんかもイケる? いや、聖書とか置いてあったらヤバそうかも。買い物は地下街やショッピングモールって感じか。あ、夜景デートなら……高校生じゃ厳しいな。うーん。
 なんか色々考えると、現代社会って本当に吸血鬼にとって不便ですよね。バリアフリーな社会もさすがに一人しかいない吸血鬼には適用されないかぁ。と、考えていくと楽しくなる作品でしたね。良かったです。

3-20 時待町の交差点

タイトル・あらすじ感想

 えー、面白そう。これは書き出し祭りの枠でどこまで読めるのかなぁ。案内人に連れられくる様々な人間ドラマを短編集みたいな感じで書いてくやつじゃないですか。個人的には、案内人に人間味がなくて不気味だとすごく嬉しいです。これは面白いぞ。

本文感想

 あー、いいですねぇ。これはすごく良いです。何が良いって最後の一文ですよ。会わない方が幸せかもしれません――この言葉があるだけで、この作品への期待度がグンと増すわけです。すごく良い。
 時間を超えて人を待つというのは綺麗事だけじゃなくて、もっと人間の本質的なところであったり、時間経過による変化であったり、良くも悪くもそういうところを見せつけてくれるわけです。それで、これが最初のエピソードからハッピーなものを見せられてしまうと「ご都合主義!」なんて誰かの感想が飛んできそうなんですが、本作はビターなものをいい感じに叩きつけてくれそうですごく楽しみなんですよね。だから、時を超えても変わらない愛みたいなポジティブなものは、たくさんのエピソードの中のほんの一握りだけの方が本作は良いと思うんです。
 それと、案内人がイメージぴったりですごく良かったです。この感じで、続きも読ませていただけると幸いです。

3-21 DOSUKOI! ~安政四年の黒船力士~

タイトル・あらすじ感想

 この語り口でお馬鹿なことをしてくれるの大好きぃ。ペリーの無念って六文字だけでだいたいの経緯が察せられるの強いですね。細かいことは気にせずに、スモウレスラーたちの熱い土俵際を期待してます。

本文感想

 くっ、ペリーの無念が、想像を遥かに超える無念だったじゃないですか……! 作品の全てに突っ込んでいたら、作品の文字数を明らかに超えてしまうので書けないんですが、ずっと笑ってました。お腹も痛いし、頬の筋肉も引き攣ってます。これは酷い。
 あのですね、作者様に一つだけ言いたいんですが……これ、この内容で発揮する文章力じゃないんですよ。これだけびっちり文字が詰まってて、めちゃくちゃ読みやすくて面白いのは、確実にプロの犯行ですよね。巧みな文章力を駆使して全力で遊びましたよね……なんて面白いものを叩きつけてくれるんですかぁ。超楽しかったです。ありがとうございます。

3-22 箱の中の二人、或いは不確定未来のカサンドラ

タイトル・あらすじ感想

 これは高度な心理戦を期待しちゃいますね。シチュエーションが面白くて、色々と裏があるんじゃないかなと思ってます。カサンドラの目的は何だろう。個人的には、初手の「襲わないんですか」がブラフの可能性に一票です。

本文感想

 うおー、分かんないですね。彼女の言っていることがどこまで本当か現時点では全く判別できないんですよね……カサンドラって名前から何から、裏がありそうというか。可能な範囲で考えてみますか。
 うーん。最後、主人公が観測している範囲で初めて彼はループしたわけですが、その条件は何なのか。というか、カサンドラはエレベーター搭乗以前からタイムリープしているはずなのに、彼はエレベーターの中を繰り返すだけ。そもそも本当にこれはループなんですかね。それと、エレベーターの搭乗回避を全部「死にました」で突き通そうとして不自然になり、綻びを隠すために話を逸らそうとしているような気もしました。なんというか、天井の脱出口のあたりの会話は違和感がありますよね。あと、黒い拳銃は本当にただの拳銃なのか……彼女にはなにか、彼をエレベーターに閉じ込めて時間をかけたい理由があるんじゃないか、とか。おそらく彼女の発言の中で「発狂します」だけは本音な気がするのですが、その意味をちょっと捻ったりすると……とか、考えてくと止まらないわけです。完全に深読みしすぎ病を患ってます。くっ。
 これで続きがないとか許されませんからね。ぜひ事態が詳らかになるまで連載してください。お願いします。

3-23 明日への扉 〜救世主は、10年後の『私』たち〜

タイトル・あらすじ感想

 え、めちゃくちゃ面白い能力じゃないですか。誰ですかこんなん考えたの。なるほど……ほら、某国民的猫型ロボットでも未来の自分が出てくる回とかありますけどね。可能性の自分を呼び出せるのかぁ。これはなかなか妄想が捗りますね。楽しみにしてます。

本文感想

 これはいいですね。期待にしっかり応えてくれた良い作品だったと思います。
 いくつか良いなと思ったポイントがあったのですが、やはり家族愛って要素は個人的にすごく好きになっちゃう動機なんですよね。家族を守るために頑張る、というのは尊いなぁって。それと、ミリアがまっすぐで良いです。これは能力の整合性とも関わってくるのですが、ここで「どうせ未来の私が助けてくれる」などと甘えたことを考える少女だと、十年後の自分はたいした努力をしていないので、たいした助言もくれないのかなと。だから、商人になると決めたらしっかりそのために努力をする、といったことが出来る子でないと能力が破綻するなと。
 個人的にはミリアの能力は「過去への扉」って解釈もできるなと思ってるんですが、そういった諸々も含めて面白さの詰まった第一話だったなと思ってます。

3-24 最近うちに不法侵入しそのまま不法滞在している超絶美人縦セタ巨乳未亡人風お姉さん

タイトル・あらすじ感想

 便宜上、静子と呼ぼう、じゃないんですよ。静子が何者かまったく分からないけど、作者様の趣味が滲み出てて……いや、作者様の趣味をフルオープンで陳列してくれているので、だいぶ濃い作品が読めるんじゃないかなぁと期待してます。全裸待機必須。

本文感想

 最初から最後まで楽しく読ませていただきましたが、結局のところ、超絶美人縦セタ巨乳未亡人風お姉さんが何者なのかまったく分からなかったですね。分かったのは作者様の性癖くらいです。なるほど。
 ただね、何も分かりませんじゃ悔しいので、私も頭を捻って考えてみたんですよ。超絶美人縦セタ巨乳未亡人風お姉さん――呼びにくいので、ここでは便宜上、静子と呼びますが。お父さん情報では少なくとも静子は家政婦ではない。ただ、静子が父の恋人や知人や親戚というにはお父さん在宅時に絶対に現れないってのは不自然ですし、やけに馴れ馴れしい上に、静子は主人公に正体をはぐらかしている。という諸々から考えて、私は「静子=お父さん」説を推します。
 つまり静子は「超絶美人縦セタ巨乳未亡人風TSお父さん」だと思うんですよね。母のいない息子を憐れに思った父が、息子の性癖に合わせて一時的にTSし夢を見せてやってる。これですね。わぁ、素敵な家族愛だなぁ……。

3-25 数の魔法使いは女神さまを振り向かせたい

タイトル・あらすじ感想

 私は数学大好きっ子ですし、文字書きでもあるので、どっちの魔法も甲乙つけがたいなぁとは思います。あらすじからだと魔法の力がどういう描かれ方をするのか分からなかったので、妄想しながら楽しみにしてますね。

本文感想

 なるほど、なかなか興味深かったです。読み取ったイメージだと、自分と魂で接続された超優秀な演算装置があって、数学理論の及ぶ範囲ならものすごい速さで計算可能。ただ、物理的に世界に影響を及ぼす類の魔法ではないからあまり異世界人には流行っていない……みたいな感じだったのですが、合っていますでしょうか。たぶん対になる言葉の魔法は、それこそ現象を引き起こす感じかなと思うのですが。
 で、女神様に惚れちゃったから頑張ると。いいですねぇ。これは素直に応援したくなりますし、彼が数学を駆使して活躍していく様子がもっと見たくなります。第一話で早々にひと活躍してくれたのも構成として大きいですよね。大きな活躍の他にも、日常の小さなところで数の魔法を役立てていくシーンとかも、今後読ませていただきたいです。面白かったです。

追加感想

3-25「数の魔法使いは女神さまを振り向かせたい」の作者です。世界観に関する情報の出し方について、追加で感想をいただければありがたいです。
あの作品は油断すると設定を書き連ねてしまいそうなので、展開で示すよう心掛けて書きました。ですが頂いた感想から、「数の魔法って何?」という疑問に答えられていないのは良くなかったのでは、と考えました。「こうして欲しかった」と思うところがあれば、ぜひ教えてください。

ご要望内容

 ご依頼ありがとうございます。そうですよねぇ、私は割と油断して設定を書き連ねてしまってから、推敲時に「これじゃ資料集じゃん!」と泣く泣く削る執筆生活を送っている人間なので、その塩梅の難しさはいつも感じています。いつも悩みます。なのでズバリと気持ちの良い回答ができず申し訳ないのですが。
 たしかに今回は「数の魔法って何?」に対する疑問には答えがもう少し欲しかったかもしれませんね。そもそも、地の文での設定語りそのものを避ける必要は個人的には全くないと思っていまして、「その設定を読者が知りたくなる展開」と抱き合わせ販売みたいにして語ってくれれると読み応えがあって私は嬉しいと思うんですよね。バランスもあると思いますが。
 それで、本作はその設定を知りたくなるような面白い展開をまさに読ませてくれているので、濃いめの設定語りを差し込んでも良いのかなとは思いました。ただこれも、作品によっては「あえて語らない」ことによる曖昧さを売りにする場合があるので、これといった正解はなくて、作品に合わせてその都度悩むものかなぁとも思っています。永遠に悩んでられますからねぇ。なんとも難しいところです。

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