見出し画像

第21回 #書き出し祭り 第四会場 全感想(まさかミケ猫)

第四会場の全感想です。
追加感想も下記から受け付けています。


書き出し祭りについて

運営ポスト

タイトル一覧

第四会場あらすじ

第四会場作品リンク

https://ncode.syosetu.com/n3574iw/

感想について

タイトル・あらすじ感想

 本文未掲載の時点での、タイトル・あらすじのみを読んだ感想です。解釈が間違っていて、本文を読んでから赤っ恥、みたいなことになる可能性もありますが、その場合はどうか「お前の根性はそんなもんか! もっと熱くなれよ!」と熱く励ましてください。
 それと「あらすじなんてない!」という硬派な作者様には、タイトルから妄想したストーリーを脳内で勝手に作って感想を書きますので、あらかじめご了承ください。

本文感想

 本文が掲載されてから感想を書いていきたいと思います。できるだけ読んだまま素直に書いていければなと思ってますが、ちょっとばかり変な感想が出来上がっても第四会場にいる猛者たちは笑って許してくれると信じてます。生暖かく見守ってください。

追加感想

他会場の感想

4-01 コインロッカーに学ラン詰めて

タイトル・あらすじ感想

 入ろうとするが、どうなるんだろうなぁ……ボッタクリのお店でした、綺麗なお兄さんがいるお店でした、おまわりさんに職質されました……ふむ。どんなお話になるのか楽しみにしてます。面白い展開だと嬉しいですね。

本文感想

 なるほど、これは面白展開で殴ってくる小説じゃなくて、文章力で殴ってくるタイプの小説だぁ……上手いなぁ。エンタメじゃなくて文学寄りですよね。私もこっち方向の球種を増やせればなぁと色々試行錯誤してるんですが、なかなか難しくて。
 さて、本作の上手いのは「思春期の内面を赤裸々に記す」だけじゃなく「それを未来から振り返って懐かしむ」という文章であるのが、一貫して読み手に自然と伝わることですよね。端々の比喩や皮肉なんかもこの語り口に溶け込んでて、もうなんかすごく良かったです。面白かったぁ。

4-02 平塚凡太の平々凡々な一日

タイトル・あらすじ感想

 これはどんな感じの作品になるのか予想できないですね。あらすじ通りの平凡な男子高校生の一日だとして……これを面白く転がすとしたら、私だったらちょっと未来を舞台にした「現代人から見たらぶっ飛んでるけど、未来人的には平凡な一日」みたいな作品にするかもしれませんね。これはどんなのが来るか楽しみに待ちたいと思います。

本文感想

 なるほど、平塚凡太は平々凡々な一日を望んでるけどなかなか手に入らない、って話でしたか。面白いです。タイムリープについて詳しい説明はなかったかと思いますが、作品の流れからすると、おそらく彼は自らの意思で平々凡々を掴むためにタイムリープしてるんでしょうね。
 このあとは、百瀬さんの自殺を止めて明日を迎えられるのか。そもそも原因によって対処も変わるでしょうし、どうなんでしょうね。先の気になる第一話だったと思います。

4-03 愛は不要なので結婚しましょう

タイトル・あらすじ感想

 どういう方向かと思いましたが、解呪のために結婚するんですね。ライトな感じを想像していましたが、けっこうしっかりとしたファンタジー世界なのかもしれません。個人的にはジェラさんのギャップ萌えに期待したいところです。赤面してほしい。

本文感想

 面白かったです。呪いというものを中心に、国を揺るがすほどの騒動へ。ダークエルフというのがわりと不憫な扱いをされる中、王子との結婚がホイホイ決まってしまうジェラ。彼女はどんな風に事態を切り抜けていくのか……いいですねぇ、面白いです。
 彼や家族だけでなく周辺国との関係も色々とありそうなので、今後は政治劇みたいな部分も入ってくる感じになりますかね。読みやすい文章の中に、話を広げていけそうな要素が色々と詰まった素敵な第一話だと思いました。

4-04 公爵夫人は離婚したい。〜もちろん親権は私が貰います〜

タイトル・あらすじ感想

 けっこうシビアな家族関係みたいですね。あらすじからするとたぶん、公爵の子の生まれた順は、兄→「私の子供」→末っ子の順ですよね。だから主人公は単純な継母とかではないと思うんですよ、きっと。このあたり、どういった背景なのかすごく気になります。ドロドロしたのをください。

本文感想

 あらすじを読み違ってましたね。ただ、めっちゃドロドロしてるのは期待通りでした。いいぞぉ、拗れてるぞぉ。これは主人公が「離婚しよ」ってなるのすごく分かりますし、全力で応援できます。
 問題は離婚に関するこの世界の制度ですよね。うまいこと公爵有責での離婚って形にしたり、後々の平穏を見据えた仕込みもしておかないと、なかなか円満にとはいかないですよね。そのあたりをどう読ませてくれるのか、楽しみに次話を待ちたいと思います。面白かったです。

4-05 Penetrator ~突き進む竜とズッ推しの翔竜記者~

タイトル・あらすじ感想

 少年の性癖が捻じ曲げられてしまいました。悲しい事件でしたね……さて、本作は竜を使った競馬みたいな感じを想像してます。馬と違って空を飛ぶレースですから色々勝手は違いそうですが……これがどんな風に競技化されるんだろうってところがちょっと気になってるんですよね。少年の夢は叶うのか、楽しみにしてます。

本文感想

 すごく楽しかったです。競馬に似ているようで違う、また独特の感じがありますね。作品としては、スポーツものとプロデュースものを掛け合わせた感じかなぁという印象ですが、初恋竜の子どもに主人公が記者目線で作戦を立てて導くっていうコンセプトはとても面白いなと思いました。
 本作の素敵なのは、キャラそれぞれに挫折がありながらも自分の人生をちゃんと生きていることですよね。このあと、翼の曲がった黒竜がどんな道を歩むのか、今後が楽しみな第一話でした。

4-06 我輩は神龍である、名前はセクシーだいこん

タイトル・あらすじ感想

 タイトルだけでフフってなるのズルいですよねぇ。少女のキャラクターはあらすじにはあまり記載されていませんが、名付けから滲み出てくるモノがありますよねぇ……ぜったい愉快な子だぁ。セクシーだいこんだもんなぁ。楽しみにしてますね。

本文感想

 面白かったです。何より、セクシーだいこんの語り口が愉快でよかったですね。作品舞台は、現代相当まで時代が進んでいるファンタジー世界、という理解です。だいたいの元凶は師匠っぽいですが、一矢報いるのは無理そう……セクシーだいこんが即オチ2コマで分からされちゃう未来しか見えないです。あと、たぶんあらすじの不死鳥さんがわら納豆ですよね。急に出てきて笑いました。
 独特な世界観ですが、のんびりと楽しくずっと読んでいられる作品になりそうだなと思います。面白かったです。

4-07 神絵師のデルド

タイトル・あらすじ感想

 なるほど、神絵師か。どんな物語になるのかはわからないので妄想で語るんですが、自分をモデルに「マジ女神」とか言って絵を描き続けるデルドのことを少女は好きになっちゃうんですけど、デルド側は「女神に触れるのは畏れ多い」とか言ってひたすら絵だけ描いてて、一向に進展しないのかなぁとか思ってます。

本文感想

 面白かったです。なるほどなぁ。デルドの目には自分を救ってくれた戦乙女たちが美しく映るし、それを絵にしたら映えますよね。一方、兵器として扱われるアリア本人にすれば、自分の戦わされているさまを美しく描かれてカッとなった――絵を破いたのはそういった行動なのだと受け取りました。
 今後はアリアをきっかけにして、他の戦乙女と交流したり、かつて自分を救ってくれた戦乙女と再会することもあるのでしょうか。パトロンの正体や意図も気になりますし、軍部の戦乙女への扱いは闇が深そうだとも思うので……今後の展開は色々と期待できるなと思ってます。

4-08 転生女神に惚れました。

タイトル・あらすじ感想

 が、頑張ってね。大変だと思うんですよね、意図して徳を積もうとするのって。そもそもの問題として、ご所望の転生女神が振り向いてくれるのかって話はあるとして……これは、徳がどういうシステムでカウントされるかによってもだいぶ作品の方向性が変わる気がします。楽しみにしてますね。

本文感想

 すごく良い。これは思った以上に純愛でしたし、すごく良かったです。女神の嫉妬によって他者に惚れられるとゲームオーバーっていう制約がある中で、果たしてどれだけ徳を積めるのか。死にゲーやってるみたいな感覚で徳を積み続けるの面白いですね。これはいいぞ。
 女神様可愛かったですよね……あらすじ段階では主人公の片想いかと思っていましたが、しっかり惚れて嫉妬しちゃう女神様可愛いです。
 徳を積んでいくと好意を持たれることはあると思いますし、それが異性だったりしたら嫉妬で即終了というハードモード。この先どうなるのか、楽しみになる第一話でした。

4-09 ローション・ファンタジー ~不肖・ナカジマのすべらない話~

タイトル・あらすじ感想

 ナカジマくん、なかなかの趣味してるなぁ……うん。異世界で活躍する方法っていろいろあると思いますが、ローション限定でってなかなか突き抜けてますよね。あらすじも軽快ですし、すごい楽しい作品になるんじゃないかなぁと期待してます。

本文感想

 異世界で化学やってるの超面白くて好きです。異世界独自の法則も色々ある中で試行錯誤して、みんなのために考えて工夫して、そうしてできたのが……ふむ、ローションなわけですね。やるなぁ。
 ポリアンナを独自栽培できればいいんでしょうけど、難しいのかなぁ。たぶんローションが広まっていくとポリアンナの原料価格が高騰していくと思うので、そのあたりは早めに手を打ちたいところですよね。流通経路はオレイン先生に頼って確立するとして……あとは商人や貴族なんかが変なことしてこないよう対応も必要だし……ガチでやろうとしたら、色々大変なことになるわけですね。
 そういうあれこれで右往左往するのも含めて、この先どうなってくのかとても気になる作品です。面白かったです。

4-10 夜明けの魔法使い

タイトル・あらすじ感想

 あ、好き。これは好きですねぇ……ヴィオラの過去自体もそうですが、それをどんな切り口で見せてくれるのか。エレナの弟の視点になるのかなぁ。静かな中に悲しさと優しさが滲むような、素敵な雰囲気の作品になるんじゃないかなぁと勝手に期待してます。

本文感想

 これは面白かったですね。想像してたよりバチバチに戦う作品でしたが、格好良さの中に滲むエレナへの感情だったり、捨てきれない矜持のようなものを感じられてぐっと来ました。良かったです。
 ルキアスを弟子として育てていく中で、ヴィオラの感情にも何かしら変化というか、救いがあると良いなと思います。それは決してエレナを忘れるとかではなくて、なんでしょうね、うまく昇華するというか――そういう作品を読めるのを期待できる第一話だったと思います。

追加感想

4‐10夜明けの魔法使いの作者です
感想ありがとうございます!

書き出し祭りは続きが気になるか、という趣旨ではありますが、前提として自分が書きたいと思ったものを思いついたままに書いています。なので、好き!だけど続きを読みたい票に入れるかと言われると違うのかな?という印象を他の人の感想を見てて思うのです。

ムチ7割くらいで、この辺がこうだったらもっと良かったと思うなど、ステップアップへのご意見ありましたら頂きたいです。
残り3割は追加でここは良かった、好き、というのがあれば知りたいです。

ご依頼内容

 ご依頼ありがとうございます。が……正直七割も叩くとこないんですよねぇ。すごく面白かったです。とりあえず、私なりに頑張ってムチを振るってみるので、身になりそうな部分だけうまく作者様の方法論の中に取り込んでいただければと思います。
 まず本作は、シーンの要素一つ一つがすごく良いなと思ってるんですよね。ヴィオラとベルナルドの会話。ルキアスの弟子入り申し出。決闘と「負けたくない」の感情に気づくシーン……それぞれのキャラの感情だったり関係性が伝わってくるので。
 なので、あえてムチを入れるなら、シーンの並びやどのタイミングで何をどこまで掘り下げるか、どこで話を切るかといった構成部分なのかなと思ってます。
 これは一例として参考程度に……私だったら今回の内容は三話くらいで、こんな感じで分けて書くと思います。まず第一話。冒頭はヴィオラとベルナルドの会話。次にヴィオラが前線に帰らない理由の回想。ヴィオラのエレナに対する割り切れない思いを軽く吐露させた上で、ここで初めてルキアスを投入する。「僕と決闘してください」くらいの強い登場の仕方をさせて、ここで一話の末尾にしてもいいかもですね。そして第二話。殺すつもりで来なさいと言ってバチバチにやってから「負けたくない」という自分に気づき、決着がついたところで、ベルナルドとの「こいつを弟子にしろ」の会話を持ってくる。真夜中、今後どうしようか迷ってるヴィオラのもとにルキアスがやってきて引き。そこから第三話、エレナとの過去回想をガッツリ濃いめに持ってきてから「分かった、私が貴方を鍛えるわ」と決意することで二人の関係性を固めると。こうすると、第一話〜第三話で冒頭エピソードを一旦いい感じに締められるかなと思います。アシュの登場は第四話かもう少し後でもいいんじゃないですかね。
 という感じで――まずは思いつくままに書いたものを「シーン集」だと割り切った上で、それをどう並べたら面白くなるかパズルをして、そこから実際の原稿に落とし込むってやり方はアリじゃないかなーと思います。
 パズルのピースそのものについては、本作はもうめちゃくちゃ魅力的なモノが揃ってる作品だと思いますので、特にムチ入れるとこはないですかね。読者の「好き!」を刺激しているのはまさにそういう部分だと思いますし。あ、一話を三話くらいに並べ直してできた文字数の余裕で、影魔法とか能力関係の説明をもうちょっと知りたいですかね。これは改善ポイントじゃなくて単純に私の趣味として知りたいだけです。好きなんですそういうの。

4-11 潜入! オギャり学園! ~最強のママ兵器育成計画を阻止せよ~

タイトル・あらすじ感想

 ママじゃないんですよ……第四会場の性癖はいったいどうなってるんでしょうか。こういう馬鹿なことを全力でやる作品が私はとても大好きなので、絶対こんなん面白いじゃんと思って本文公開をお待ちしてますね。日本何やってんの。

本文感想

 読みやすかったです。第一話としての段取りも綺麗で、最初の掴みから流れるように状況を叩き込まれ、最後の引きも完璧と言って良いでしょう。普通に上手い人が書いた作品だと分かります。ただ……ただですね。この世界の日本、もう終了してんなぁって。
 この先の展開をちょっと考えてみたんですが、色々ありそうだなと思ってて。138号から専属バブ上位Noを目指してのオギャり合戦や、ママ側の序列争いで羽月ひかるママが一位をキープできるようオギャりサポートをしたり、オギャり学園ならではの文化祭や体育祭など様々なイベントが考えられて……そうですね。どれも地獄絵図だなと思いました。面白かったです。

4-12 神頼まれ屋、始めました

タイトル・あらすじ感想

 なるほど、神様に頼まれごとをする話ですね。ほっこりする方向に行くのか、ちょっとシビアで怪しい方向に行くのか……この感じだと楽しくわちゃわちゃする感じを想像してます。可愛がられる感じかなぁ。

本文感想

 あらすじ段階では主人公がもう少し幼いイメージを持っていましたが、なるほど、神様たちに育てられたあとでブラック企業務めして、脱サラ(というか会社滅ぼしてますけど)して神頼まれ屋をすると。これは楽しいストーリーだなと思います。
 神様たちも超然としていますが親しみを持てて、主人公を可愛がっているのが分かって、ほっこりして良いです。元上司? 知らない人の子ですね……。そんなこんなで、彼には今後も神様たちのトラブルを楽しく解決していってほしいものです。楽しい作品でした。

4-13 冒険者ギルド『アメジスティア』は生前葬を推奨します

タイトル・あらすじ感想

 異世界舞台に冒険者たちの生前葬をやる……面白いですね。冒険者たちの人間模様がけっこう濃く書けそうなコンセプトだと思うので、短編集みたいな感じでいろんな人のを読みたいです。書き出しはどんな感じになるだろうなぁ……いろいろ妄想しながら期待したいと思います。

本文感想

 あ、すごく良い。好きですね。イメージしてたよりも何倍もいいです。葬儀って言葉から連想されるちょっとネガティブなイメージを、前向きに捉えて明るく執り行う。強引に無理してではなくて、自然と生死に向き合えるような素敵な作品だなぁと思いました。
 楽しい話も泣ける話も、色々と書けそうだなぁと思ってます。ぜひ短編連作みたいな形で、色々な人のそれぞれ様々な葬儀をみせていただきたいなと思いました。とても面白い第一話だったと思います。 

4-14 マリファナ売りの少女

タイトル・あらすじ感想

 小説でラップバトルするのかぁ……あ、いいかもしれないですね。韻を踏んだりするのって小説だとやりやすいか。バトル以外の会話もついラップっぽくなっちゃってる二人が読みたいなぁと勝手に期待してますね。どんな感じになるかなぁ。

本文感想

 思った以上にラップバトルしてて満足してます。私自身はラップバトル自体にまったく詳しくはないんですけど、瞬発力やセンスの問われる論戦みたいな感じで雰囲気だけで楽しいですよね。やってる人も楽しそうで。
 で、物語はドラッグをめぐるきな臭い情勢へと移っていくと。尖ってていいと思いますし、二人の行動次第では色んな方向に事態は転がりそうですよね。それこそ裏社会の深いところまで引っ掻き回すと、報復なんかも恐ろしいわけですが……さてさて、どんなどんでん返しを見せてくれるのか、楽しみにしています。

4-15 鳳凰の止まり木に茜さす頃~育てた雛鳥があやかしで溺愛されるなんて聞いてません!~

タイトル・あらすじ感想

 育てた鳳凰がイケメンに。夢があっていいですよね。これはニヤニヤしちゃいそう。ペットだと思ってあれこれ可愛がってた距離感をイケメンに要求されるのかぁ。二人の甘々な生活をぜひ読ませていただきたいです。

本文感想

 甘々ですね。これは攻め攻めの茜くんにたじたじになってぴぇぇしちゃう瑞希ちゃんをひたすら生暖かく見守る作品ですね。ほっこり。
 まぁ、イケメンならそりゃあモテるし色々なイベントも起きるかもしれませんが……明らかにどうやっても他の人の入り込む余地が一ミリたりともない感じなので、すごく安心して読めるのが良いですよね。細けえことは気にすんなって感じで、疲れた現代人のハートをほっこりさせる作品になってほしいと思います。

4-16 言罪の旅人たち

タイトル・あらすじ感想

 不思議な世界ですね。魔法みたいなものとは少し違うのかなぁ……言葉が力を持つ世界。禁忌を犯した二人の逃避行。すごく独特な作品を読ませていただけそうで、楽しみにしています。

本文感想

 現実とは違った法則のある世界観がすごく独特で良いですね。言葉というものにとても強い意味があって、禁忌が設定されている。怪しげな宗教のようでもあり、でも端々の描写にはどこか美しさも孕んでいて、すごく魅力的な世界観の作品だと思いました。
 このあとはどうなるんでしょうね。神の真意は未だぼんやりしている中、彼女たちはどんな旅を経てそこにたどり着くのか、楽しみにしていたいと思います。面白かったです。

4-17 うたかたのアンドロイド

タイトル・あらすじ感想

 うわ、面白そう。すごく私好みです。未来を舞台に大人が昏睡、子どもだけ起きていて、アンドロイドがめちゃくちゃ怪しいと……アパッシオも絶対なんかありますよね。反乱かなぁ。めっちゃ楽しみにしてますね。

本文感想

 くっ、まさかゴム臭いファーストキスで大爆笑させられるとは思いませんでした。超面白かったです。大好き。
 アパッシオが一体だけ正常(正常……?)なのは、ネットワークから切断されたスタンドアロンな個体だからで、この世界観だとそんな変わり者のアンドロイドはほぼいないんでしょうね。で、大人たちもおらず子どもだけでどうにか生き延びなきゃいけない。当たり前のように使ってるシステムインフラもいつまで無事かわからないですし、電力も食料もどうにか探す必要がある終末舞台のパニックSF。襲い来るアンドロイド――そして、そこに颯爽と現れるアバッシオ!
 大好きだなぁ……これはあれですね。終末を舞台にしてますが、メインテーマはアパッシオが愛を知るというか自覚することだと思うんですよね。だいぶ濃いでしょ。続きもぜひ読ませてくださいね。

4-18 白いドレスにスイカかよ。

タイトル・あらすじ感想

 ノスタルジックな情景の中での切ない三角関係。集落に取り残されている二人はたぶん、けっこう良い仲なんでしょうね……これはもう、切なくてほろ苦い感じになりそうでワクワクしてます。早く読みたいなぁ。

本文感想

 あ、そっちにくるのかぁ。これは予想外の展開でしたね。これはとても切ない物語を読ませていただきました……すごく良いです。
 冒頭のバスの中で誰にも気にされないこと、返答がセリフになっていないこと、あたりも伏線だったんですね。普通に何も気づかず読んでしまって、最後のシーンで「えっ」となり読み返してしまいました。なるほどなぁ。だから帰省は毎年夏休みの四日間で、二人は複雑な想いで出迎えてたんですね。
 三人の別れがどんなものになるのか……これは結末まで、ぜひ読ませていただきたいです。

4-19 没落聖女 GO TO HEEEEEEELL!!!!

タイトル・あらすじ感想

 勢いがあって大変よろしいです。語り口も愉快なので、楽しい作品になるかなぁと期待しています。だいぶ楽しそう。それと、大麻決めるお兄ちゃん聖女ヤバすぎなのと、足立区の扱いがだいぶ修羅。楽しそうだなぁ。

本文感想

 タイムァじゃないんですよ。足立区ってヤバいところなんですね……うん。だいぶコメディに振り切って、楽しい作品にしていただいたなと思います。ぶっ飛んでて面白かったです。笑っちゃったじゃないですか。
 兄のヤバさに隠れてますが(隠れてないですが)、ヴィルさんもなかなかのたらしクズみがありますし、アイラちゃんも「内緒よ」じゃないですし、ダンテさんもドラゴンかっぱらってきてますし、アリエルちゃんも殺害計画立ててるし、まともな奴がいないぜ。
 足立区のヤバさをこれでもかと詰め込んでくれた一作だったと思います。あー笑った。

4-20 数秒程しか全力を出せないお侍様とスパイやります

タイトル・あらすじ感想

 タイトルのインパクトがすごいです。あらすじがないので妄想で語りますが、おそらくは数秒程しか全力を出せないお侍様と、スパイをやる話なんだろうなぁ(タイトルわかりやすい)……和風ファンタジー世界ですかね。本当に大事な場面以外、てんでダメなお侍様をグイグイ引きずり回す感じかなぁと予想しておきます。これは楽しくなりそうです。

本文感想

 特に和風ファンタジーとかじゃなかったですね。はい。すごい勢いのコメディで笑っちゃいました。二人の凸凹コンビっぷりが本当に面白くて、いくらでも読んでいられるなぁと思いました。
 お侍様のポンコツっぷりだけでなく、アンリ・エッタちゃんの語りの中にポロポロ交じる本音だったり、スグ・ヌシーワがすぐ死んだり、色々と楽しさが散りばめられていたと思います。書き出しの流れとしても、事件を一つ片付けて次話に向けいい感じのところで終わってくれて満足感がありました。面白かったです。

4-21 救いの女神よ、どうかこの世界を

タイトル・あらすじ感想

 ほほう。救いといっても種類がありますからね。切腹の時の介錯も「救い」ですし、この状況だとただ単に生きながらえさせることが救いかどうかは分からないですし。どんな方向に転がるのかなぁ。これは楽しみに待ちたいと思います。

本文感想

 救いの女神は、少なくとも女神じゃなさそうですねぇ。でも単純に「普通の人間」ってわけでもなくて、少なくともこの状況に対して何かしらの準備して臨んでいる人物……可能性は色々あると思いますけど、そのあたりはこの先を読んでみないと分からなさそうですね。最後のシーンの男性も、謎が多いなと思います。
 世界を救うとはどういうことなのか、というか大テーマとともに、こういった小さな謎を散りばめてとても興味を引く第一話になっていたと思います。面白かったです。 

4-22 時計仕掛けの都市

タイトル・あらすじ感想

 面白い設定ですね。時計が故障すると時間が止まってしまう町で唯一影響を受けない時計屋……おそらくは魔術師が用意した保険のような存在なのかなと思いますが、修理をしながら、そのあたりの背景に迫っていくんですかね。児童文学っぽいほのぼのとした感じだと嬉しいなぁと思います。

本文感想

 これは素敵な作品ですね。個人的には、ジブリ映画として見たいようなハイファンタジー作品だと思います。アイネは元気で可愛いですし、何かの職人をしてる女の子ってけっこう私好きなんですよね。みんなとの交流も微笑ましくて、街の情景もすごく絵になるなと。そして、時の止まった街で、時計塔に向かって走っていく彼女……これは絵として見たいなぁという気持ちが大きいです。
 第一話としての完成度も高くて、必要な情報を自然に開示して、次話の気になる引きを良いところに持ってきてくれたなと思ってます。面白かったです。

4-23 紫薔の暴君

タイトル・あらすじ感想

 あらすじがないので妄想で語りますが、ヒロインにことあるごとに紫の薔薇をプレゼントしてくれる正体不明の「紫の薔薇の人」の中身が、周囲から暴君として恐れられている皇帝陛下だとはまさか思わないじゃないですか。陛下の不器用な純愛にヒロインは気づくんですかねぇ……いやぁ、楽しみですね。

本文感想

 異世界を舞台にして、恋愛というよりもう少しヒューマンドラマに寄せた感じの、重い感情を揺らしてくれる作品なのかなと思っています。物悲しい空気感の中、ミステリ要素もありつつ、背景事情は今見えているものよりもっと複雑に絡み合っているんじゃないかなと感じますし。ハウェルは感情の読めない男ですが、その心の真実は果たして、何らかの形で明らかになるのでしょうか。そのあたりも気になりますね。
 登場人物それぞれにしっかりと人生を感じられて、すごく面白かったです。これはじっくり読みたい系だなと思いました。

4-24 失せ物探しの明石さん

タイトル・あらすじ感想

 現実路線に少しスピリチュアルな要素を入れた感じの世界観ですかね。ローファンとまではいかないくらいの感じで。過去を振り返っての人間模様が主題なのかなと思うので、しっとりしたお話が読めるかなぁと期待しています。面白そうですよね。

本文感想

 面白かったです。どっちだろうなぁ……これは苑恵さんの長い物語の始まりなのか、明石さんの失せ物探しにまつわる短編集の1エピソードなのか……あらすじ的には前者、タイトル的には後者な気がします。本文はどちらにも倒せそうで、どちらでも面白いと思います。とりあえず高柳くんとの関係は進んで欲しいって思っちゃいますけどね。
 高柳くんもきっと過去に何かあったんだろうなぁ転そのあたりも今後拾われていくんだろうなと、楽しみになる第一話でしたね。とても良かったです。

4-25 貧乏令嬢の花婿探し ~なぜか、悪役令嬢に溺愛されるなんて聞いてませんけど!?~

タイトル・あらすじ感想

 楽しそう。貧乏令嬢が金蔓を求めて魔法学校に来たら、転生悪役令嬢が待ち構えていて……これは明るくて愉快なお話を読めそうなので、楽しみにしてますね。花婿探しどうなるかなぁ。

本文感想

 あらすじで期待していた通り、とても楽しい作品でしたね。良かったです。転生悪役令嬢がこっちに舵を切るとこうなるのかぁ……このドタバタで楽しい感じ、なんだかホッとしますね。いやもう、ここにたどり着くまで書き出し祭りの作品があまりにも濃すぎまして、最後に頭空っぽにして「アーシェちゃん可愛いなぁ、がんばれぇ」で終われるのすごく助かります。本当にありがとうございます。
 このあとはきっと、性別無関係にいろんな人に取り合いされながら楽しい学園生活を送るほっこり作品になっていくのかなぁと期待しています。疲れた現代人のハートが癒やされますよね。素敵な作品をありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?