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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#10 台風

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。
基本的には前日夜にインプットした内容を、朝一番にnoteにまとめて復習する、というサイクルで学習を回しています。

勉強内容

今回は台風について学習しました。
先月の3連休で日本に上陸した台風、とても強い大雨が降りました。台風の発生する原理や構造などを勉強しました。

学習ポイント①:潜熱エネルギー

温帯低気圧も台風も同じ低気圧ですが、その発生場所や出来方に大きな違いがあります。温帯低気圧のエネルギー源は大気が持っている有効位置エネルギーですが、これに対してこれに対して台風のエネルギー源は、暖かい海洋上から蒸発して大気中に豊富に含まれた水分が、雲の中で凝結するときに放出された潜熱です。

台風は海面温度の比較的高い海上で発生します。北太平洋の北緯10度付近では、北東貿易風(大気循環のため、常にこの付近を吹いている風で吹いている風)と、南半球から赤道を超えてきた貿易風が収束(風が集まること)し、水蒸気を多量に含んだ空気が上昇します。湿った空気は上昇に伴う気温低下により、対流雲が発生しますが、雲ができるということは水蒸気から水に代わることであり、潜熱が放出されることになります。潜熱が放出されたことで周囲の空気は温められ、気圧が低下します(暖かい空気は密度が小さくなるので、気圧が低下します)。
気圧が低下すれば、周囲との気圧の差が大きくなり、反時計に渦を巻きながら下層で収束していた風が強化されます。その上昇流が強化されれば、さらに対流雲が発達し、さらに潜熱を放出します。そしてあとは今までの繰り返しです。台風はこのようにして発達します。

学習ポイント②:アイウォールとスパイラルバンド

台風の構造は単純で、温帯低気圧と違い前線を伴わないので、雲や風の分布、降雨の分布は中心に対してほぼ軸対象で、等圧線の形もほぼ円形です。前線を伴わない理由は、台風がほぼ暖かい空気の塊だからです。
台風には眼と呼ばれる、中心にほとんど雲のない部分があります。その周辺をかこっているのが、積乱雲群からなる眼の壁雲(アイウォール)です。これは台風通過時に大雨を降らせる部分で、この部分は気圧傾度が大きく、つい風が反時計回りに吹いています。
このアイウォールの外側には、スパイラルバンドと呼ばれる背の低い降水帯があり、スパイラルバンドの風上では次々と新しい雲が発生し、風下側で消滅します。

気づいたこと

積乱雲が一つあるだけでも大変なのに、それが群をなして組織化されたら太刀打ちできません。しかし自然界では積乱雲は組織化し大雨を降らせることはよくあります。梅雨や夏に局所的にとんでもない大雨が降って災害化するときの雷雨がまさにそうです。このように組織化された対流雲のことをメソ対流系というそうです。組織化したほうが個人より強いのは、人間と一緒なんだ…。
ありがとうございました。


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