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年始にPayまとめアプリを作ったらキャッシュレス決済戦国時代に突入したのでこの1年を振り返る

はじめまして、masaibarと申します。

年始に作ったAndroidアプリがこの1年間どうだったのか振り返ってみたらちょっとだけ面白かったので実際の数値を交えながら共有しようと思います。

なお、 本記事はGLOBIS Advent Calendar 2019の24日目の記事ですが、今回お話するアプリは業務とは全く関係のない個人開発アプリの話です。


作ったアプリ

キャッシュレス決済アプリをまとめて表示するだけという至ってシンプルなPayHolderというAndriodアプリを作りました。

2019/12/23時点で20アプリに対応しており、ウリとしてはお目当てのキャッシュレス決済アプリをすぐに利用できるようAndroidの通知領域からワンタップで開けるようにしているところです💪

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作ったきっかけとしては上記の「ツイートを見た」それだけです。
個人開発なんてそんなもんです。
ちなみにもう少しだけ詳しい製作工程の話にも興味があったらこちらも併せてどうぞ🙆‍♂️

ここからは実際の数値がどうだったのか振り返ってみようと思います。
3ヶ月ごとのQに区切って振り返り、最後に通年で振り返ってみました。


Q1を振り返る

1月〜3月、リリースしたものの見事に鳴かず飛ばずでした😇
個人開発なんてそんなもんです。

下の図はFirebaseのアクティブユーザーのグラフです。
DAUは多い日でも35でした。

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DL数は3ヶ月合計でも合計200DL行かないくらい、平均すると約2.1DL/日です、小数点が悲しみを物語っていますね。


Q2を振り返る

4月~6月、この辺りから戦国時代に突入し始めます📈
上のグラフと対して変わらないようにも見えますがグラフのy軸の単位に注目していただくとその歴然たる差がわかるかと思います。

ピーク時のDAUは1,500くらいでした。

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DL数は3ヶ月合計で8,000DLちょいで平均すると約89DL/日です、この辺から小数点を切り捨てられるようになってきました。

時期的に4月の半ばから爆発的に伸び始めていますがこれはLINE Payのリリースによるものです。
この時期はPayHolderも釣られてカテゴリ急上昇の2位に入り、新宿に足を向けて眠れなくなりました。

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Q3を振り返る

7月〜9月、前Qの成長期が終わり下がったり上がったりの時期でした📊
DAUは少ないときで1,000強、多いときは2,000強となかなか振れ幅がありました。

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DL数は3ヶ月合計で6,000DLちょいで平均すると約67DL/日です。


Q4を振り返る

10月〜12月、(厳密には2019/12/23時点までのデータですが)緩やかに右肩下がりで衰退期突入といった感じです📉

DAUは多い日で2,500弱でしたが、そこからどんどん下がり年内に1,100を割り込みそうなところまで来ています。

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DL数は3ヶ月合計には1週間足りませんが2,600DLちょいで現在のペースを考慮すると残り期間的にも2,700DLいかないくらい、平均すると約30DL/日です。


通年で振り返る

リリースから鳴かず飛ばずの時期が永遠に続くと思いきや、戦国時代に巻き込まれる形で一時的にDL数が増えました📈
今現在は各社のキャッシュバック合戦も殆どない状態が続き1日あたりのユーザー数は1,100ちょいをウロウロしている状況となっています。

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年始からの合計だと18,000DL弱、平均すると約50DL/日という結果でした。

さて、3ヶ月単位のグラフだとちょうど見えにくかったですが、通年で見てみると起伏がはっきりと可視化され2つの山が見えてくるようになりました ⛰️⛰️


せっかくなので、この2つの山が何者だったのかも紐解いてみましょう。


10月の山の正体

近い方から思い出してみましょう、時期を見ると10月頭頃がピークになっています。



10月頭に何があったでしょうか?










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そうです。

増税ですね。

そしてこのタイミングでキャッシュレス・ポイント還元事業も開始となりました。

■キャッシュレス・ポイント還元事業とは
キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や 消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の9カ月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する事業です。 

要するに消費者側からすると対象店舗でキャッシュレスで支払いを行うとお得になる制度のことです。
この制度の駆け込み需要によって各種キャッシュレス決済アプリの特需が発生し、それに釣られてPayHolderのDL・利用者数が伸びたのだと推測しています。

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9月~10月のDL数のグラフを見ると露骨な駆け込み需要でした、そのまま続いてくれても良かったんやで。


7月の山の正体

さて、それでは7月の方の山に着目してみます。
こちらも見た感じ7月の頭頃にピークが来ていますね。


7月頭に何があったでしょうか?







ヒントです。

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お察しの良い方ならすでに気がついておられますでしょう。






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そうです。

キャッシュレス界の明智光秀こと7Payが起こした本能寺の変ですね。画像はいらすとやさんから拝借しました、ホントなんでもあるな…

そしてこれが本能寺の変前後でのPayHolderのDL数の推移です。

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7Payがリリースされたところまでは良かったどころの話ではなく7/1のDL数は瞬間最大風速でした、多分もう記録更新出来ないんじゃないかな。

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なんということでしょう!本能寺の変のビフォー/アフターによってPayHolderのDL数が半減しているのが見て取れます、そりゃみんなキャッシュレス決済アプリ使うの怖くなっちゃうわ。


別にこんなしょぼい個人アプリのDL数が減るのはどうでもいいのですが、キャッシュレス決済業界がここまで積み上げてきた信頼を一瞬で地に落とし、業界に与えた打撃は大きかったであろうことは想像に難くありません。


おわりに

いかがでしたか?
と書くと急にクソ記事感が出てきますね(個人の感想です)。

キャッシュレス決済戦国時代の末にどこかが覇権を握る、ないし数社が残りつつもユーザー個々人が使うアプリは1つに固定化されるのであればPayHolder自体はこのまま緩やかに死を迎えていくのかなと思っています、ユーザーにとって不便がない状況が理想だと思っているのでそれはそれで望ましい状態かなと。
なによりこんなアプリに需要がある状況はおかしいとさえ思っているので経産省さんにはもっと頑張って欲しいところです、こんなんじゃ2025年にキャッシュレス決済比率40%なんて届かないよ。

覇権争いについては11月に発表されたZホールディングスとLINEの統合によって来年以降の勢力図がどうなっていくかは見ものですね👀

【PR】AndroidユーザーでPayアプリの多さに辟易していた方はよかったら試してみてください🙆‍♂️

最後まで読んでいただきありがとうございました🙏


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