45話-世界王者マイケル・ランギ
私は二度目のヨーロピアン選手権に向かっていた。
今回はライト級に上げて挑戦する事にした。
当時の私はライト級だと減量は無しで、上の階級でどれだけ出来るか試して見たかった。
しかし、現実は甘くなかった。
一回戦マイケル・ランギ、ライト級では有名な世界王者だった。
現実は厳しかった。
一回スイープで返すものの
ものすごい速い三角は飛んでくる
さらに、スパイダーガードのグリップが強過ぎて
足で踏んでもなかなか切れない
結局崩され
十字固めで一本負け
ライト級の奴らのフィジカルはバケモノすぎると思った。
先輩の強さんも負けて、ホテルに帰って落ち込んでいると、このままでは終われないと強さんが言い出し、そのまま関西DUMAUにエントリーしていた。
私も便乗してエントリーした。
時には勢いも大切だと思った。
不甲斐ない2連敗は私を奮起させた。
東京に帰り2週間後に試合をした。
ライト級に相手がいなかったので、ミディアムヘビーで試合をした。
当然体重は足りていないが、その試合はワンマッチで行われた。
まずはディープハーフからスイープ
上になってクローズドガードの中から
袖車締めで一本勝ち
強さんも順当に勝ち上がり優勝した。
2人で優勝出来たのは、後にも先にもこの大会しか無かった。
俺たちまたやってけるなと安心した。
そして関西に帰り、冬が開け春が来た頃、私の師匠バルボーザ先生が来日しバルボーザカップをやる事を兄弟子のTAISHOさんから知らされた。
名古屋でやるので遠いからどうしようかと考えていたが、エントリー表を見た瞬間、私もエントリーする事を決めた。
なぜならそのエントリー表には、私がどうしても戦いたい相手の名があったかだった。
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