引きこもり柔術家

オーストラリア時代は引きこもり

皆さんいかがおすごしですか。今、こんな世の中だから、家で自粛している方々も多いと思います。後、1ヶ月・半年・1年・・・先の見えない自粛に精神ともに疲弊しますね。

そんな私は、実引きこもりのプロです。実はオーストラリアで1年半引きこもっていた。引きこもることは初めてではない。

今日は、僕がオーストラリアで、強さをキープしたまま引きもり生活をしていた事について書きたいと思います。

22歳の頃、オーストラリアのアリススプリングスという街に、柔術指導者として赴任した。あまりの英語の喋れなさとコミニケーション能力不足により、1年半引きこもりのような生活をしていた経験があった。柔術指導の仕事はしていたが、大体3時間もしないうちに終わってしまい、後は自由だったが、いかんせん友人もいなければ柔術以外なんの興味もなかったので、体を鍛えることで時間を消費した。

最初の内は、ただ腕立て伏せやスクワットをして鍛えても興味がなくなり、飽きたりしてしまった。しかしネット環境があったことで、情報はいくらでも収集できたので片っ端から興味のあるトレーニングを調べては、そのギネス記録に挑もうとしたり(笑)。誰々は何回の腕立てをやったなど、昔の偉人の逸話などを基にして自分を盛り上げて、そのトレーニングに挑み(笑)。飽きたら別の情報でまた自分を盛り上げて、トレーニングを継続していった。

自宅トレーニングの内容

引きこもりトレーニングの良いところは、時間をしっかりかけれると言うことだ。実際ウェイトトレーニングなどは1時間やると消耗が激しくすぐ終わってしまう。24時間、暇な人間の1時間は短すぎるのだ。以下のスケジュールは、まともな社会人は真似をしないように。

【具体的な1日の過ごし方】
12:00 起床
寝ぼけたまま、腕立て伏せ(擦り上げ腕立て伏せ)はぶっ通しで1000回

13:00 ご飯
パンを食べる

13:30 懸垂 500回 1時間

16:00 柔術指導

21:00 帰宅すぐに腹筋2000回

22:00 自炊 オムライス、焼きそば、チャーハンとか同じものを作る。

23:00 動画を見て情報収集&ドラマを観ながらスクワット500回

4:00 就寝

腕立て伏せ(擦り上げ腕立て伏せ)はぶっ通しで1000回やれば45分はかかる。初めのうちはこれだけで体力が尽きてしまうが、自重トレーニングは意外と早い段階で慣れが来る。

なので私は引きこもっている間に課したメニューは、朝目が覚めて(ほとんどは昼に目が覚めていた)まず腕立て伏せをやる。

ご飯を食べたら懸垂をやり、柔術の指導をやり帰ってきたら腹筋をやり寝る前にスクワットをやって就寝。

そんな生活を送っていた。

どれも1000回から500回の単位でやるので、時間は物凄くかかったが逆に言うと時間がかかればかかるほど良かったので私としては苦ではなかった(むしろ何もしてない時の方が苦しかった)

トレーニング内容

腕立て伏せ系

腕立て伏せ、擦り上げ腕立て伏せ、片手腕立て伏せ、ツイスト腕立て伏せ、逆立ち腕立て伏せ、指立て伏せ

腕立て伏せ系はこれぐらいのバリエーションをつけてやっていた。しかし難易度の高いものはあったのでこれは挑戦期間を設けて何回できるかやってみてレベルをあげたり、飽きて別のバリエーションに変えたりしていた。1000回できないものは限界までやる。休みながらでも1時間はかけると言う謎のルールを設けていた。

懸垂系

パラレル懸垂、パーシャル懸垂、片手懸垂、指懸垂、マッスルアップ

懸垂系はあまり長時間、高回数はできないが時間をかけてやっていた。片手懸垂などの技術を要するものはネットで検索しながら習得していった。フルの懸垂は高回数やると肩が悪くなるのであまりフルレンジはオススメしない。

腹筋系

パーシャル腹筋、足上げ腹筋、ハーフガード用腹筋、ディーフハーフガード用腹筋

腹筋系はかなり回数と研究を費やした。なぜなら柔術の動きに直結するからだ。一人打ち込みのよな内容が多かった為にこの腹筋は情報収集とオリジナルで作った腹筋は今でも継続している。回数重視で動きは小さく行えるものを採用し行なっていた。

スクワット系

相撲スクワット、ヒンズースクワット

スクワット系はあまり力を入れずにやっていた。これはドラマや映画を観ながらランニングのように行うことが多かった

引きこもりトレーニングの結果

私はこのようにして一人黙々とトレーニングしていた過去があり、それによって体は強くなったと思う。しかし一番大切なことを学べたのは単純な動き一つをとっても様々な角度から検証し、考え、興味を尽きさせない能力を得れたことだと思う。

飽きてしまいやめてしまうことは誰にでも出来るし簡単だと思う。継続というのは工夫が必要だし、自分の好奇心をコントロールする技術も要ると思う。時間が開いてしまう時ほど考えてみてほしい。今の仕事して、柔術ができるスケジュールがどれほど大切だったかということを。しかしいずれまた再開する時がきた時に自宅で身につけたものを解放できるチャンスにすることができるかどうかはあなた次第なのだ。


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