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私という父親のロールモデル Part1

2016年4月に長女が誕生する。と同時に私も父親になる。
この時の私は、人生で初めて命の誕生に立ち合い、妻に感謝するとともに大きな感動を感じていた。父親にしてくれた妻と長女に感謝である。
ただ、不思議なことに、私の心の中で、「父親になった」という自覚が本当に心の底から湧くのは、生まれて8ヶ月後くらいだったように思える。今でも原因はわからないが、葛藤したのを覚えている。

父親にしてくれてありがとう

長女のふにゃふにゃの身体を、ぎこちない手で抱っこし、ミルクをあげたり、おむつを替えたりとすべてが初めての体験で、そのころから長女は、私の相手が大変だったと思う。寝かしつけは、随分鍛えてもらった。昼寝はうまくいくが、夜の寝かしつけは、長い時で、1時間半も抱っこしながら歩き続け、やっと寝てくれたこともあった。
長女が1歳になったと同時に妻も仕事に復帰した。妻は夜勤もあるため、妻がいない夜は、私と長女の2人で過ごすこともあった。この時間が、私を父親にさせてくれた。そして、そういうときの長女は、「パパを頼っても仕方ないから自分がしっかりしなきゃ」と思っていたかのようにお利口さんだった。

長女と私

このころ、育児本を読み始め、書いてあることを実践するようになった。しかし、やってみてわかったことは、育児本の書いていることをやっても上手くいかないことが多くあった。このことについて理解するのに、時間がかかったが、この経験から学んだことは、育児本が悪いのではなく、それを自分なりの育児の答えを出すためのヒント・参考例として使うことが大切だということだ。深読みすると、自分の子どもではなく、育児本を見るようになる。子どもを見ているようで見ていない状態だ。そうではなく、答えは、我が子が教えてくれる。あるいは、我が子と一緒に探していくというプロセスが大事だと私は考える。例えば、寝かしつけで、妻のやり方で私がやろうとしても寝てくれない。私と娘だから成立する寝かしつけがある。もちろん、長女でうまくいった抱っこが、次女に全く通用しなかったこともあった。次女はもっと大変だったが、この娘2人の寝かしつけの経験のおかげで、3番目の長男の寝かしつけは、妻より私の方が得意であった。今なら、他の子の寝かしつけもできる自信がある。

答えを一緒に見つけていく。

長女が生まれてから1歳になるまでは、うまくいかないことだらけ、妻にもよく𠮟られた。自己嫌悪に陥ることもあった。この時から、私自身の中で強く抱いた悩みがあった。

「私は本当に父親ができているのか?」

できたかできていないかの指標もない。誰かが教えてくれるわけでもない。誰に聞いていいかもわからない。誰かに聞くことでもなさそうで聞けない。そんないろんな感情がぐるぐる頭の中で駆け巡っていた。
妻と長女は、F1カーで颯爽と走っていって、私一人が取り残されたかのように感じた。妻は、私よりも家事育児をやっているし、できているから、中々相談しにくい。できてる芸能人パパを見ると自己嫌悪に拍車をかける。父親の育児の難しさや、やりづらさをこの時期から感じ始めたように思える。

この悩みから解放されるのは、長女が1歳になった年から2年後の2019年になるが、今回はこのあたりで。 Tack! Part2へ続く

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