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【感想】華大さんと千鳥くん『M-1ファイナリストが選ぶ審査員をして欲しい人ランキング』&いろはに千鳥『はじめまして千鳥さん前編』

2020年のM-1ファイナリスト10組20人が
- 博多華丸・大吉
- 千鳥
- 麒麟・川島
- かまいたち山内
の中から最も審査員をしてほしいと思う人を1人選び、スタジオにいる6人が自分たちの順位を予想するという企画。

蓋を開けてみると川島のラヴィット票(7票中3票w)や「優しそう」という理由だけで2票を集めた華丸などお笑いファンが期待するガチガチのランキングではなかったが、それでも随所に興味深いコメントが。

麒麟・川島を選ぶオズワルド伊藤。

旧M-1を見て育った世代なんで。
完全にM-1から世の中に出てった人じゃないですか。
M-1に対する想いみたいなのが一緒な気がするんですよね。

いわゆるM-1チルドレンらしい視点。
審査員の若返りが徐々に進んでいるが、やはり中断も含めて長い歴史を持ち始めたM-1だからこそこういう視点は大切なように思う。
M-1グランプリ2015の歴代王者審査員は時代が早すぎたのだろうか。

まぁ視聴者も初の試みに慣れない上に大会直後たけしのこんな発言もあって逆風が厳しかった。
(ちなみにたけしの考えとしては「漫才に限らず映画も小説も同業者審査に反対」というものなので、別に今のM-1のような大御所審査員ならOKということではない)

さらに、たけしの不満は他局の『M-1グランプリ』の審査員へ。こちらは現役で漫才の舞台に立つ歴代王者が審査員を務めたが、「同業者が同業者を選ぶんだよな。俺だったら『こいつら絶対俺を追い越さないだろうな』ってのを選ぶもんな」と指摘した。

でもM-1という大会が長く続いてきて遂には漫才論争を勝手に始めるところまで視聴者の興味関心を引き上げた(あの議論自体は全くの不毛でリテラシーはまだまだ不十分なんだけど)のだから審査員にM-1出身者もっと増えたのを見たいなとは思う。

逆に審査員をしてほしくない人として圧倒的に票を集めるノブw

アキナ秋山「プライベートがあんまり面白くない。上から見ないでほしい」
アキナ山名「人を審査してはいけない」w
オズワルド畠中「自分の評判が落ちないように全部92点とか付けそう」
ウエストランド井口「自分の映りしか気にしてないからみんなに同じ点ぐらいになってあんまり意味が無い。死に票」w
インディアンスきむ「結構誰のネタを見ても、面白い!しか聞いたことがない。ネタというものに関してまだ何らわかってないんじゃないか」w

畠中や井口の意見は(これ自体は番組上のボケでもあるので100%鵜呑みには出来ないが)審査員も審査されるSNS時代だからこそ理解できる。
どんな点数を付けてもほぼ確実に叩かれるご時世。

よゐこ濱口も今週のラジオでABCお笑いグランプリ審査員の裏側を語っていた。

ドランクドラゴン鈴木「審査員は怖いですよね。恨まれたりもしますしね」
濱口「何か(審査員を)やったことある?」
鈴木「僕は番組内とかですね。番組内だったらおちゃらけたりとか出来ますけど」
濱口「若手のときって覚えてるもんなぁ」
鈴木「はい、覚えてます。だからあんまりキツいこと言わないように、基準として自分が笑ったら10、笑わなかったら9って必ず決めてます毎回」
鈴木美羽「9か10しか付けないんですか?」
鈴木「そう、9か10しか付けない!後輩に良いと思われたいから」www
鈴木美羽「審査員の意味ない(笑)」
鈴木「難しいですよね。的を射てないこと言ってたらあいつ全然わかってねーなってすごい思われちゃうし」
有野「審査員も審査されるもんね」

ノブが言われていたことを既に実践していた鈴木拓w

そんな『華大さんと千鳥くん』の直後に放送されていたのが『いろはに千鳥』の新企画『はじめまして千鳥さん』

若手芸人が千鳥にネタを見せてアピールするという企画。
「千鳥さん」という企画名が『華大さんと千鳥くん』へのオマージュに見えてくるシンクロニシティ。
『華大さんと千鳥くん』で2位に選ばれた大悟の審査員っぷりが期せずして早速見られることに。

1組目はブラゴーリ。

ノブ「素晴らしい!面白いですねぇ」

インディアンスきむのノブ評がフリになってここで爆笑してしまったw

ノブ「粗削りなバカバカしいネタやん?でも衣装とかをこうやって揃えてる狡猾さはあるのよ」
大悟「きっちりしてるけどバカなことやってる」
ノブ「はいはいはいはいはい。非常に…これは…良いですよ」w

大悟は「自分の好みである」と前置きした上で「もっとしつこく天丼しても良かった」という趣旨のコメント。ノブもそれに賛同。
やっぱり千鳥の漫才はしつこい反復で作られている。

ノブ「そうするとM-1は最下位になっちゃいますけど」w

2組目にまんじろうを挟んで3組目はウォンバット。

大悟「1人の人が考えたんかっていうぐらいセンスがバラついてるネタ。面白いこと言うてるのとしょうもないこと言うてる幅が凄い」
ノブ「基本面白いボケなのにアンメルツタテタテとか」
大悟「あれは入れた方が絶対良いけどね」
ノブ「あれする人は普通ああいうベタなんばっかりする」
大悟「かと思いきや結構センスあるボケも入れてる」

ちょっとだけ『華大さんと千鳥くん』の妄想が実現した感があった。
今時珍しくSNSやネットと距離を置いている大悟なら炎上を正面から食らわずに済むし、いつか賞レースで審査員やってる姿見てみたい。

もちろん巨人師匠や上沼恵美子へのリスペクトを失くしてはいけないが、やっぱりM-1という競技が漫才を進化させてきた事実は疑いようがないわけなのでM-1出身者による審査をもっと見たいものです。

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