DXを理解しない経営者を持つことは不幸だ

先日、Linkedinである投稿に対して
「DX、DXと騒いでいますが、経営者の役割は『会社を経営』していくことで、DXを自ら推進していくことではない。ITに詳しくても、経営ができなければ、意味がないです。DXは『英語が話せる』程度の事で、〝英語が出来なければ、経営が出来ないとはならない”と同レベルの事だと思います」
というコメントがされていた。

経歴を見るとこの方は経営者のようだった。
DXをその程度の認識にさせてしまった要因として、

  • DX自体をマーケティングのバズワード化したことで、各社が自分に都合のいいDXを作り上げ、それにより聞いた人がDXをその程度のことと捉えるようになった。

  • 経営者自らがあらゆる現場と向き合っていなく、アナログなこれまでのやり方が残っていることで、自社の競争優位性が落ちる危険性を認識していない。

が言えるのではないかと思った。

DXとは、簡単に言うとデジタル化することによって、無駄と煩わしさをなくし、データなどに基づいた分析•企画をするということである。それにより、生産性は上がるし、社員の満足度も上がるし、採用もしやすくなる。AIやロボットが代替することで今まで10人でやってたものを8人でできるようになる。
結果、売上も利益も上がる可能性が高くなる。
それを部署で終わらせず、会社としてやっていこうね、という話だから、経営そのものの話であり、「トランスフォーメーション」という言葉を使っているのだ。

よくDXに至るまでのステップを、デジタイゼーション(デジタル化)、デジタライゼーション、DXとしているが、この人はその違いさえもわかってないのだろうなと思う。

デジタイゼーションは、既存の業務プロセスそのものは変化させずに、アナログデータをデジタルデータ化するといった意味です。部署のなかで一部の業務のみをデジタル化するようなイメージでしょう。

一方デジタライゼーションは、個別の業務・製造プロセスをデジタル化することです。部署単位ではなく、例えばワークフロー全体を横断的にデジタル化し、効率化します。

(中略)DXは、「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」とされています。
デジタイゼーションとは?デジタライゼーション・DXとの違いや具体例を解説

悲しいがこれが日本の現実である。
ひとつ言える確かなことは、このような経営者を持つと、現場はとても不幸だということだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?