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夏の高校野球をアップデートするには

先日、高野連に夏の甲子園の酷暑対策について、インタビューをしている記事があった。

夏の暑さが問題の1つになっており、将来的に朝と夕に試合を挙行する「2部制開催」を検討しているという。
だが、これもブラスバンドの応援や場内アナウンスの近隣住民への配慮が必要で、そう簡単にはいかないらしく、検討段階から進んでいないそうだ。

また、「甲子園でなく京セラドームで開催すべき」という意見に関しては、『夏の甲子園』が消滅したら、日本の野球人口は激減するとして全否定しているのだ。

本来なら、このような条件下においても、選手の生命ファーストとして、今の開催スタイルから改善を図るのが、高野連の役割だが、NewsPicksのコメントを見ると阪神電車との有利に進めている経済条件や高野連が高体連から独立している話とか書かれていて、利権を守ることが重要になっているため、できないのオンパレードになっていると感じられた(コメントの信憑性は不明だが)。

高野連がこのような状況であるなら、野球人口を守ることを同じように重要だと考えるプロ野球が、もっと強制的かつ主体的に動く必要があると思う。

例えば、若年層の下部組織を充実させ、優秀な選手をJリーグのアンダー組織のように移行させていき、相対的に甲子園の位置付けを落としていく。
そして、高校野球を選んだ人たちにとっては、今まで以上に甲子園の価値を高めていく必要が出てくるので、準決勝と決勝、3位決定戦だけを甲子園で開催するという高校サッカー方式にしたらどうかと働きかけられるのではないか。そうすれば、場所や時間の選択肢も作れると思う。もちろん高野連の収入が減る可能性があるから、下部組織の運営や大会を委託するなど検討すればいいだろう(プロとアマチュアの垣根を曖昧にするなという議論が出てくることが想定されるが、他のスポーツは皆地域スポーツの位置づけに定義しているから、そろそろ野球もそこに持って行けないかと思う。)。

できない理由を挙げるのは正直簡単だ。
だから新規事業などでは、先にやると決めて、どうすれば実現できるかに集中する。
この高野連のニュースは、いかにもイノベーションを起こせない日本的なエピソードだなと思った。

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