1Q84第一部読了

へーこんな展開だったんだと思い出す。村上春樹の小説は『というか』という言葉を多用してるイメージだったけれど、あれは騎士団長殺しとかだったんだ。1Q84にはそんなに出てこない。
青豆の章に出てくるさきがけの女性に対する性的な搾取とか、村上春樹の作品は重いようでフワッと柔らかく書いてるからそれほど苦痛にではなく読める。これが島本理生の作品になると生々しくて痛々しくてとても平常心では読んでいられない。
とはいえ村上春樹が書く女性に対する性的搾取への抗議はイマイチ本気で村上春樹がそう思ってるかというと、その本気度も伝わってこないのも事実。でもそこはもしかしたら村上春樹特有のファッションとしての思想の一つに過ぎないのかもしれない。
村上春樹の文学の本質的な魅力は違う世界への没入とそれを読むことによる無意識の領域へのアクセスを読んでるうちに読者にさせてることなのではないかと思う。

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