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トーナリティ(調性)が迷子になる「三文小説 / King Gnu」

一聴して「オオッ?!」と思ったのはBメロの転調部分。これはパッと聴いただけではどんな仕組みになっているのか分からなかったし、コピーしてる時も何処がトニックなのか分からなくなる瞬間がありました。

Bメロ Key=G(Em)
| C・B | Em・A | Dm・F | B♭maj7・G |
| C・B | Em・A | Dm・F | B♭maj7・G |
| G ||

よくある | IV・III | VIm・II | の展開。これは聴いたら分かる範疇ですが、3小節目で Key=F(Dm)に転調する部分は、転調してることは分かっても、どのキーに行っているのか?は楽器使ってコピーしないと分からないくらいの音感です、僕は。

コピーして分析すると、単純なセカンダリー・ドミナントを使った転調だということは分かるのですが、その直後、またも「???」に…っていうか、ここ、Key=FじゃなくてKey=Cに転調してると解釈する方がスムーズなのかな?!

2段目2小節目の Em は明らかにトニック・マイナーに感じるので、Key=G(Em)に戻って来たと感じるけど、その前の2段目1小節目の C でトニックに解決してるようにも感じるのです。っていうか、その前の G がドミナントに感じる。

2段目に入った段階で C に解決したように聴こえたとしても、1段目と同じコード進行なので、Key=GのIV : C を「仮の I 」として、その前の G から進行してると解釈するのが良いと思います。ここでKey=Cに転調してるとするのは、些か無理があるというか、ややこしいよね。

これを書き出すまでは、3小節目でKey=Cに転調しているという発想はなかったけど、ずっとサブドミナントでハッキリしないまま進行して、最後の G でドミナントに展開しているという解釈もアリなのか?と思った次第です。

2段目4小節目の G も、僕はドミナントに感じるけど、元のキーからするとトニックなわけで、その後のサビはトニック・マイナーの Em から始まるのに違和感がない、という…ここはそれほど転調してる感は強くないし、寧ろ自然な流れに感じるけど、分析するとわりと「???」な部分ではあるかと。トニック・メジャー → トニック・マイナーには感じひんのよね。。。

King Gnuを最初に聴いたのは「白日」でしたが、僕は冒頭部分、2つ目のコードで「オオッ!」となりました。カッコイイよね、King Gnu。

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