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『踊る様に / ポルカドット・スティングレイ』 リスニング・パーティ・レポート的レビュー

1.SHINOBI-NAI(雫カリウタver.)
音の分離が良い。こういう「全部の音が聴こえる」ミックスは好きです。

カッティングで細くならずシャキっとしてて、だからと言って低域が籠もることもない。で、単音の太さもあるセッティング、どうやったらクリーンでこういう音に出来るんやろ?

音程がちゃんと聴こえるベースも良い。

2.青い
Aメロのコードがちょっと不思議?サビも「そこ行く?!」というのがある。


Key=D♭

Intro.
| G♭/A♭| A♭/ B♭||

A
| D♭ | D♭/E♭| Fm | E♭m | A♭|
| D♭ | D♭/E♭| Fm | E♭m | G♭m7||

サビ
| D♭| A♭| G♭maj7 | A♭・B♭m|
| E♭m| D♭| G♭/A♭| A♭/ B♭

イントロからいきなりの分数攻撃!を、Aメロに入っても引きずってる、って感じか。
Aメロ2小節目の「D♭/ E♭」は適当というか何というか、理論的な分析はあまり意味がないように感じる。

個人的には8小節目のG♭m7:IVm7 の方が萌える。7th足すだけで、いわゆるIVm感がここまで希薄になるのか!と。

サビの7〜8小節目も、7小節目はさておき、8小節目は適当というか、平行移動しただけに感じる。転調という意識はないと思う。


ドラムの部屋鳴り感、凄いなー。アンサンブルの中でもそういうニュアンスが感じられる音像に仕上がるのって、中々出会えない気がする。

3.どうでもいいよ
編集しまくったアコギにネオ・ソウル系クリーン。

しかし、ここまで全体的にコンプ感がそんなに強くないというか、隙間が感じられる音像なのに、特に物足りなさは感じない。それだけ上手い&アンサンブル(<アレンジ?)が良い、ということか。

4.ダイバー
超忙しないギターのフレーズなのに、歌を邪魔してる印象はない不思議。パート数も結構多そう。常に3本くらい鳴ってる?

時々フレット鳴りというか、ビビった感じが強調されるベースも素敵。

5.dude
ド頭のストロークはライン録りか?印象としてはクリーンなワウ(<右ch)、完全クリーンではないのかな?自分でやると、どうもこういうニュアンスにならへんのよね。

2AのCory Wrongっぽい、オルタネイトじゃない感じのカッティングのニュアンスも中々出せへん。

落としサビのクリーンも、こんな風に出来ひんけど、ソロ系の若干ブーミーな感じからすると、弦高が高いのかな?

6.hide and seek
途中で暴走系に走るアレンジ、多いな。3曲目くらい?

サビのノリ、カッコイイ!こういうノリで演奏出来るようになりたい。

7.SURF
今回、「さっきもなかった?」っていう雫節があまりないなと思ってたけど、歌い方のヴァリエーションが広いのも影響してるんかな?前作は結構、メロディの使い回しが多かった印象なので(<失敬!)わりと作風変わった気はする。

おおっ!シンセ・ソロ、カッコイイ!

でしょ?って真似したくなる。てか、してる。

8.ショートショート(踊る様にver.)
これは凄い王道ポップス感。そう感じる程、他の曲は一捻りされてる、ってことか。

ここでボレロのリズム?!後からダビングしたであろうピアノもハマってる。

いや、しかし、バンド全体のバランスが良いなー。

9.恋愛論
こういうバラードって今までにあったっけ?

Aメロのリム・ショットの空気感、素晴らしいなー。てか、ドラムの空気感は他のパートも素晴らしい。

んー、歌、ギター、ベースだけの落としサビの絶妙さ、凄い!中々こんな風にならへんで。

10.トーキョーモーヴ
おおっ!イントロのミュートしたクリーンのソロ、凄い!勿論、コンプの掛け方もあると思うけど、これ、結局はこういうニュアンスで弾けへんとこうは聴こえへんのよね。一言で言うと上手い。

11.ツキカゲ
歪みの印象は結構大味なので、フレット鳴りで歪みのニュアンス出すような発想ではないのかな?やはり。ということは、そもそも僕のセッティングではこういうクリーンな感じに出来ひん、ということなのかも。弦高上げることも検討すべしかー。

他の曲でもあったけど、ちょっとしたブレイクに入るシンセがイイ。

アウトロのソロも、弾きまくってるけど、いわゆるHR/HM系のニュアンスではないね。

12.リドー
発売日前日の『You Tube』ライヴでも「やり切った」ようなことを仰ってたけど、全編通してテンション高い!

今更ながら、カッティングのキレ、凄いな。

13.夕立
右chのギター、最早、ずっとソロやな。こういう弾き方は思い付かへんなー。

数年前から結構聴くスタイルなので、目新しくはないけど、ここまでのセンス、テクニックでキメられるのも中々ない気がする。

14.odoru yo-ni
思いっ切りコンプなギター。やはり弦高はそこそこ高い?完全なクリーンじゃなさそうな気もするけど、その歪みが何処で出てるのか?フレット鳴りなのか、P.U.のパワーなのか、強く弾いたら歪むセッティングなのか、分からない。やはり、クリーンはまだまだ分かってへんことを実感させられる。

…って、これで終わり?!
これは些か中途半端な気が。


前情報としては、発売日前日の『You Tube』ライヴとTwitterのスペースくらいやったので、ほぼまっさらな状態で聴いたけど、確かに色んな曲が入ってるなという印象。前作『何者』も大好きで、メチャ聴いてたけど、メロの使い回しというか、正直「さっきもなかった?」と感じる曲が幾つもあったのも事実。それが「雫っぽい」と言えばそうなんやろうけど、今回はそういう印象はなかった。なので、人によっては「変わった」とか散漫な印象を受けるかも?と思ったけど、僕は好印象です。

バンド全体のバランスが凄く良い仕上がりで、誰が何を演ってるのかが全部聴こえて、聴いててホントに楽しい。

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