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不登校 ~「親が変われば子も変わる」のプレッシャー~

二学期が始まりました。
新学期を機に、再登校しているお子さんもいれば、長期休み明けに学校に行けなくなるお子さんもいますね。
今年は感染を恐れながら登校しているお子さん、不登校ではなくても登校を控えるお子さんと様々かもしれませんね。

地域によっては対面授業とオンライン授業を選択できるように準備している学校もあるようです。
不登校中の我が家では、新学期になったからといって生活が変わることはないのですが、うちの息子はエネルギーが溜まってきている時期なので、オンライン化が進んで、自宅でも学校の授業が受けられる状況になったら、親としては有難いな・・・とふと感じました。
ただ、オンラインで学校の授業を受けられるとしても、息子がそれを選ぶかはわからないですが・・・笑。

前置きが長くなってしまいましたが、不登校の親向けに書かれたコラムやブログ、有料の研修などのキャッチコピーでもよく目にする、この言葉。

「親が変われば子も変わる」

今日はこの言葉について、私がこれまで感じたこと、今感じていることを書いてみたいと思います。

◆読み手の受け取り方によっては苦しめる言葉になる

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息子の登校渋りや不登校に悩んでいる時って、とにかく不安です。
そんな時に、ママ友や知り合いから言われたこと。

「どうして行けないの?原因は何?」
「甘やかしすぎたんじゃない?」
「愛情が満タンになったら行くよ!付き添ってあげたらいいよ!」
「えっ、家で勉強させてないの?そんなんでいいんだ。」

相手は私のことを心配してくれているのかもしれませんが、私の育て方が悪かった・関わりも良くないと言われているような気持ちにはなりました。

「親が変われば子も変わる」
この言葉も、不安で仕方がなく自分を責めている親にとっては、
時にさらに苦しめられる言葉になることもあるということを使う人にはわかっててほしい・・・
少なくとも私は「やっぱり親が悪いってこと?」ってダメ押しされた気分になったことがあります。

自分で言うのもなんですが、不登校児の親御さんって真面目な人が多い!
親が変われば子も変わると言われると、自分が変わらなければならない!!ってただでさえ疲弊しているのに、無理して頑張ってしまうお母さんもいると思います。
この言葉は決して間違ってはいないと思います。
でも、不登校に悩む人を助けたいと思っていても、伝え方を間違えると、かえって苦しめる言葉になるということを知ったうえで、使ってほしいと思います。

◆今感じること、本当に伝えたいことは・・・

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不登校の原因は一人一人違うし、必ずしも原因が一つということもないと言われています。
原因を考えてみることは、必要な支援や関わり方を見つけるためには有効かもしれませんが、いじめのように明らかなものを除いては、はっきりとしないことがほとんどではないでしょうか。
ただ少なくとも、親の育て方の問題で不登校になるという一元的な見方は否定されています。
親が必要以上に自分を責めてしまっている、不安から子どもを学校に行かせようとしている場合には、まずそれをやめる(=それも親が変わるということだと思います。)こと。
まずは、親自身が自分自身の不安な気持ちを整えることから始めていく。
親が怒ったり泣いたりしていると、子どもは自分のせいでお母さんを不快にさせている、お母さんを笑顔にできない自分はダメとますます元気をなくしていきます。
親が不安な気持ちを整えることができたら、冷静さを取り戻せ、子どもにとって必要なことを考えることができるようになるし、怒り顔や泣き顔を見せることもなくなります。
親があなたはあなたのままでいいよ、休んでいいんだよって心の底から思えたら、子どもは安心して充電できます。
親が笑顔なら子どもも笑顔、子どもが笑顔なら親も笑顔。
親の育て方が悪かったから改めろ!という意味ではないんだよ~!!って、勘違いしている人には言ってあげたいし、知ってほしいって思います。

でも、「親が変われば子も変わる」にしても、ママ友や知り合いからの言葉にしても、“あなたはあなたのままではダメ・今のままではダメ”というメッセージがどこか込められていませんか?
自分が体感して、どれだけ辛いことか、苦しいことかを理解できると、不登校で苦しんでいる我が子への接し方や声かけの仕方につなげることができるって思います。
メッセージから何を受け取るかは自分次第。
今はそんなふうに感じています。

◆不安な気持ちの整え方

蓮お盆

子どもが不登校になったら、まずやってほしいことに不安な気持ちを整えることと書きました。
どうやって整えたらよいのかについて、少しまとめてみようと思います。

①子どもの不登校に対しての不安やモヤモヤを具体的にしてみる。
将来が不安と感じるのであれば、具体的に何が不安なのかを書き出します。
不安って何か起きた時にほぼ瞬間的に感じるので、漠然としています。
改めて具体的にしようとすると、意外と何が不安なの?って出てこない人もいるかもしれません。
何が不安なのかを整理するだけでも、多少不安は軽減します。

②実際に起こる可能性や対処法の検討をしてみる。
不安を具体的にしたら、それが実際にどのくらいの確立で起こる可能性があるか、避ける方法はないのかを検討します。
例えば、将来引きこもりになったらどうしよう!という不安に対してだと、
不登校の子どものその後を調査した結果、5年後には8割の子どもが何らかの社会復帰を果たしているというデータがあるし、そもそも先のことは誰にもわからないということが言えます。
不安を具体的にすると、そもそも自分の思い込み、決めつけであることがわかることも多いです。
学校に行く・行かない、勉強する・しないは、そもそも子どもの問題なので、親が代わりに対処することはできません。
誰の問題なのか、自分が対処できることなのかを見極めた上で、自分ができることを検討していきます。
不登校についてや学校以外の選択肢などの情報を集めたり、調べたりすること、親の会に参加すること、親がカウンセリングを受けること等など、その時に必要なことを検討できると思います。

③信頼できる相談相手を見つける。
不登校について相談できる人や場所は本当にたくさんあります。
自分が信頼できる相談相手を見つけましょう。
実際に出向かなくても、オンラインでも相談できる場も増えています。

④自分一人の時間を持つ。
じっくり不安に向き合うためにも必要なのはもちろんですが、不安な気持ちから一瞬でも解放されて、気分転換できる時間を持つことです。
一日に五分でも、工夫次第で贅沢な時間になりますよ!
例えば、
・コンビニのご褒美スイーツをただ食べるのではなく、見た目や匂い・味を感じながら、楽しみながら食べる。
・湯舟にゆっくり浸かって体がほぐれていく感覚や体の中の血液が循環して不要になった物や気持ちが外に出ていくことをイメージする。
・寝る前に、自分の一番好きな場所にいることをイメージしながら深呼吸する。・・・などなど。
自分の五感を喜ばせてあげるような時間を持てるといいと思います。

今、不安で仕方がないという方は、ぜひ試してみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


良かったら、こちらも読んでくださいね!


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