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大は小を兼ねない時代?米GE、東芝が分社化

 東芝が会社を分割して、各事業を株式上場させることを検討しているそうです。分社化される事業はインフラ事業、デバイス事業、半導体メモリー事業の3つになる予定で、詳しくは11月12日に公表する中期経営計画で方向性を示すとのことです。一方、米国でも同じ動きがあり、米GEが、航空機エンジン事業、医療機器事業、電力事業の3つに分割すると発表しています。米GEは以前から、航空機エンジン事業と医療機器事業が圧倒的に儲かる事業で、他の事業が足を引っ張っていると伝えられてきました。2018年に元ダナハーのラリー・カルプがCEOになって以来、不採算事業の売却に着手し、事業のスリム化が進んだといわれています。ここ数年、ダウ・デュポン、ハネウェルなどコングロマリット企業の分社化が急速に進んでおり。ポートフォリオ経営の終焉を感じます。
 日本の総合商社やリース企業の株価は割安で有名ですが、これらは多角化によって企業価値が抑えられる「コングロマリット・ディスカウント」が発生しているからだと考えられています。大は小を兼ねない時代になり、これからは事業の専門性を高めて投資を呼び込むことが改めて重要になってきます。再編成した米GEと東芝の株価復活に期待したいところです。

参考:
米GE、会社3分割 航空エンジン・医療機器・電力
東芝、3社への分割検討 経営効率化、それぞれ上場目指す

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