P S A M モードの考え方

 カメラについて学び始めたら必ずぶつかるPSAMについて自分がこれまで使ってきて思ったことを書いてみる。
あ、ちなみにPSAMはNikonでの表記なので、他のメーカーではAvとかTvとかになっていますね。表記の統一は・・できないんだろうなぁ。

P (プログラム)モード

 初めてカメラを持った時は、設定なんてよくわからないからととりあえず選ぶのがPモードだと思います。
 とりあえず被写体にカメラを向けたらカメラが判断する最適な露出(f値)とシャッタースピード(SS)を提供してくれるので、後はシャッターを押すだけの簡単モードです。
 いろいろ考えないで写真が撮れるので、最初の頃はとりあえずお世話になりました。
 Pモードでは多くの場合で背景はボケないし、被写体ブレはおきるしで段々ともっと写真集にあるような写真が撮りたいと思うようになり、次のステップに移りました。
 なので、自分はカメラを買ったばかりの人にはとりあえずPモードで撮ってもらい、写真を撮る楽しさを体験してもらっています。ここでAだSだ被写界深度だとやり出すと、ニワカは離れていきます。写真撮るの楽しいぃぃぃぃぃぃぃーーーーっ!もっといい写真を撮りたあぁぁぁぁぁい!となってからが、沼に沈めるタイミングです。
 あと、ご高齢の方はフィルム時代からこの撮り方でしか撮ってきていない方が多く、あまりAだ Sだと覚える気がないので、そっと見守りましょう。それでもいい写真を撮れる方はいっぱいいます。

S (シャッタースピード)モード

 早く動いているものを止めたいとか、流し撮りをしたいとかを考える時に選択するのがSモードで、SとかAを使い出すと意図を持って写真を撮ることになるので、脱初心者となると思います。
 f値はSSとISO感度の数値により自動的に決まってくるので、被写界深度を考えなくても良い時に使用します。でも鳥を止めるためには1/2000以上とか動物が走っている時は1/1000以上に設定することが多いため、Sモードを使う時は大体f値は最小となり、ISO感度が爆上がりとなります。
 自分は風景の方をメインにしているのであまりSモードは使いませんが、子供の運動会等のイベントで使ってきましたし、動物や飛行機、汽車(電車は住んでるところにはない)も撮ったりしているのでそれなりに使っています。
 そして、このモードを使っている人は高速で動くものを止めて撮りたいと思う人が多いので、超望遠レンズがあると被写体を大きく撮れるよ、明るいレンズならSSもっと稼げるよ、ヨンニッパ、ロクヨン、ハチロクサン・・・と唱えると無事にレンズ沼にハマります。

A (露出)モード

 ポートレートとか花とかの撮影である程度背景をボカして撮影する時に選択するのがAモードとなります。
 SSはf値とISO感度の数値により自動的に決まりますが、被写体ブレを防ぐためにはISO感度を調整して最適なSSの値となるようにする必要があります。
 自分がよく使うモードで、脱初心者にありがちなとにかく背景ボケればカッコいいと思う人から被写界深度を精密に計算して素晴らしい作品を撮る人までいろんな人が使用しています。
 ・・本当にね、上手な人は主題が背景から浮いてくるように見えて、それでいて主題に必要十分なだけピントが合ってるんだよね。そういう写真を自分も撮りたいと思う。
 脱初心者には明るいレンズはもっとボケるよ、単焦点は抜けもいいしボケも綺麗だよ、とりあえず大三元から始めようよ、Z50f1.2、Z85f1.2、Z135f1.8Plena持ってると幸せになれるよ等と唱えることにより無事にレンズ沼にハマります。

M (マニュアル)モード

 AとかSで撮ってると、このf値とこのSSで撮りたいって思うこと有りますよね。
 大体はAモードでf値を決めて、ISO感度を変更しながら思ったようなSSになるように調整して事足りるんですが、ISO感度の変更はボタンを押しながらダイアルを回すので一手間必要になるし、森の中などの刻々と光のあたり具合が変わるような環境だといざシャッターを押すときに適正なSSにならない事もあります。
 このような時はMモードにして、ISO感度を自動に設定しています。最近はソフトでのAIノイズ処理が進化しているのでISO感度は8000を上限としていますが、森の中とかでない限りは3000以下で済んでいる感じです。
 常時Mモードを使っているような人はとっくに沼にハマってしまっていて、オールドレンズから最新のレンズまで一通り触っているような人が多いので、素直に教えを乞いましょう。自分の沼がもっと深くなります。

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