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続・起 「やさしい世界を創ろう」

◆要するに、「幸せ」と感じるためには、大切なことは2つだ!

「自己実現」、「関係性」、「挑戦」、「個性」の4つの要因を考えてみたい。

自分の思い、やりたいことをどう実現するかと考えると、
まず、思い、やりたいことを、明確に持つこと、意識することが大切で、
思い、やりたいことというからには、そこには、他人とは違う、自分なりの思い、考えがある、つまり、個性が詰まっているはずで、
思い、やりたいことが明確になれば、それに向けて、行動を起こすこと、つまり挑戦をすることが、次に重要となる。
その挑戦、実行段階では、当然、一人ではできないことも出てくる。思い、やりたいことが、大きくなれば、なおさらだ。
そこで、重要となるのが、仲間との、助けあえる良好な関係である。
その関係を作るためには、自分が受け取るばかりではなく、自分も与えて、その輪の中で、必要な存在でなくてはならない。
 
つまり、「幸せ」と感じるためには、大切なこととは、
・すべてのスタートとなる自分の思い
・思いを理解し合い、その実現を可能にする仲間、つながり
の2つだと考える。

◆「やさしい世界」を創ることが、私の「幸せ」を創り出すという思い

激しい争いの中で、ぎくしゃくしながら、成長し、ほしいものを手に入れる、それが、「幸せ」だろうか?
チームメートとは、良好な関係を築けても、敵とはどうだろうか?敵対関係を築けば、それだけ、良好な関係の輪は小さくなり、場合によっては、良好な関係に対しても、マイナスの力を圧しつけてくるかもしれない。
 
では、もし、敵、競争相手とも、いい関係を築くことができたら・・・。
良好な関係の輪は広がる。これは、支援を受ける間口が広がるということで、もし、それができれば、自分の思いを達する可能性を高めてくれることになろう。
勝負事では、「敗者をたたえる」という言葉があり、ラグビーでは、「ノーサイド」という言葉がある。競争=挑戦は目一杯戦うが、戦いが終われば、仲間ということ。これも、「やさしい世界」を創る一つの秘訣かなと、私は思う。
 
ここで、「やさしい世界」の定義を、仮に、お互いの価値観を否定せず、認め合い、尊重し合え、強制ではなく、協力できるところでは、協力し合える世界として考えを進めていきたい。
 
この定義に基づくと、この「やさしい世界」では、
そこに住む一人一人は、その思い、やりたいことを、「こうすべき」と押しつけられることなく、最大限尊重されるはずで、
その一人一人が、やりたいことに向かい、お互いが、積極的に、支援、協力し合い、その結果、感謝が往復、循環するはずである。
さらに、行動に対しては、挑戦を称え、積極的な失敗を責めることはないはず。むしろ、何もしない、挑戦しないことには、反応がないというのも含め、ネガティブな反応があるかもしれない。
個人個人の好み、関心、興味、得手不得手、習慣は、最大限尊重され、強制もされることなく、共存できる範囲で、すみわけができると、その世界の中での営みの大部分、できればすべてが、一人一人の好き、やりたいのみで構成できるはず、と信じたい。
 そして、それができるのが、「やさしい世界」と考える。

また、心理学の研究では、「幸せ」、「不幸」などの感情は、周りに、うつるとしている。
とすると、自分が「幸せ」になるためには、自分の周囲も皆「幸せ」である必要があり、さらに、その周囲の周囲も・・・。つまり、理論的には、世界中の人が「幸せ」である必要があるということ。
そこまでいくと、話は壮大なものとなってしまうが、「やさしい世界」というのは、まさにそれで、一人一人の思いを尊重し、積極的に助け合える社会ではないかと考えています。
最初は、小さな「やさしい世界」が、大きくなったり、同じようなものがあちこちにでき、それらがつながって大きくなる、それにより、私の「幸せ」は達せられるものと考える。
 
だから、私は、小さい「やさしい世界」を創り、その中で、自分も必要な存在であることが、自分の「幸せ」へのクリティカルパスではないかと、感じるように至ったのである。

◆「やさしい世界」が、仕事、競争、勝負ごとにもたらす影響は?

「やさしい世界」の意味は分かったとして、でも、それでは、稼げないし、生きていけない、いい暮らしができない・・・、などと感じる人も多くいるだろう。
そこで、以下のような、研究報告を挙げておこうと思う。これを信じることができれば、「やさしい世界」の効用を、さらに信じることができるはずだ。

その報告とは、「ウェルビーイングの高い組織、チームは、創造性は3倍に、生産性は31%高まる」というものである。
 
さらに、上に掲げたウェルビーイングの4要因は、モチベーションやエンゲージメントを高めることに関係するとされる、自己決定理論の3要因(自律性、関係性、有能感)に重なる部分が大きく、ウェルビーイングが高いことと、モチベーションやエンゲージメントが高いことは関係が高いと考えてよさそうである。
つまり、ウェルビーイングが高い組織は、モチベーションやエンゲージメントが高く、組織として、他人の力をも、前向きに発揮させることができる環境にあると言えよう。
これは、企業にとっても素晴らしいこと、目指すものではないだろうか。

◆まとめ

・「幸せ」と感じるためには、自分の思いと、それを理解し、実現を可能にしてくれる仲間が必要である。
・それを満たすのが、「やさしい世界」だろうと信じる。
 
次回からは、ここまでに述べた思いに沿って、具体的に考えていきたいと思う。

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