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【訪問看護の採用戦略】訪看経営者が実践している2つの採用戦略
私は訪問看護ステーションを経営していますが、この訪問看護業界はどこまでいっても 『人、ひと、ヒト』であると実感しています。
人ありきの訪問看護事業において『採用』が最大のキーになることは間違いありません。
周りのステーションを見ても、人を大切にしている企業は採用が上手くいっており、人を雑に扱っている企業であろうが苦労していると感じています。これは規模の大小関係なくです。
言い換えると『採用を制する会社はこの業界では強い』ということです。
もちろん、『教育』の側面も重要にはなりますが、訪問看護は既卒採用が多いという特徴上、おのずと採用が優先度が高くなるでしょう。
今回は、訪問看護経営者である私が思う、採用に欠かせない2つの戦略ポイントをお伝えしてまいります。
なぜ、訪問看護ステーションに採用戦略が必要なのか
本題に入る前に、改めて「なぜ、訪問看護ステーションに採用戦略が必要なのか」を抑えておきましょう。
訪問看護ステーションの需要は年々増加しているのはご存知の通りかと思います。
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高齢化社会が進行する中で、自宅での医療や看護を希望する高齢者が増え、訪問看護のニーズも拡大しています。
自宅での療養を希望する患者やその家族にとって、訪問看護は非常に重要なサービスとなっているのです。
しかし、この需要の増加に対して、人材の供給が追いついていないのが現状です。
日本では高齢者の人口が増加しているため、訪問看護の需要はますます高まると予測されていますが、これに対して人材不足は深刻な問題となっています。
実際、訪問看護事業においては2025年までに13万人の看護職が必要とされていますが、現時点では約6万人にとどまり、目標数にはほど遠い状況です(参考:訪問看護の現状とこれから2024年版|日本訪問看護財団)。
一方、人材難とはいえ、運営をする身とすれば、誰でも採用したいという訳にもいきません。
知識やスキルはもちろんですが、会社の理念に共感をしてくれるなど、いわゆる質の高い人材確保をしていく必要があります。
また、限られた資金の中で人材確保をしていかなければならない会社も多いことでしょう。
そのためには、特にこれからは念密な採用戦略をおこない、質の高い人材確保をしていくことが求められるのです。
訪問看護ステーションの採用戦略に重要な2つのポイント
では、訪問看護ステーションの採用戦略に重要なポイントをお伝えしてまいります。
人それぞれ、大事にしたいポイントは変わってくるかと思いますが、私が重要だと思うポイントは以下の2つです。
応募数を増やす
面接での見極めとミスマッチを減らす
応募数を増やす
当たり前のように思うかもしれませんが、応募数を増やすことは超重要です。
1つの応募で1人を採用するよりも、5~10の応募で1人を採用する方が、会社にマッチする人材を見つけやすくなります。
単純明快なことかと思いますが、実際には難易度が高く、多くの企業が直面している課題なのです。
応募数を増やすための戦略としては、以下の方法が考えられます。
SNSの活用
SNSは求職者との接点を増やすための強力なツールです。
10年前からのトレンドの変化を考えると、FacebookからInstagram、そしてTikTokへと移行してきました。
現在では、多くの訪問看護事業所がInstagramを活用しており、TikTokでバズらせる事業所も増えてきています。
しかし、SNS採用はバズると応募者が増えるものの、訪問看護は一気に採用が難しい業態でもあるため、求人が殺到する時期と会社が求めている時期に乖離が生じる可能性もあります。
また、TikTokなどを運用代行にお願いすると一本上げるのに最低数万円〜(週1回だと15-20万円くらい?)が相場となるため、容易く手を出せない会社も多いかと思います。
その点、私としては訪問看護はInstagramをキッチリ運用していくことがまずは大事だと思っております。
もちろん、ただ投稿をするだけでは結果に繋がらないでしょう。
ハッシュタグやハイライト、リールなどを工夫して、該当地域での認知度を上げ、問い合わせ動線を確保していく必要があります。
余力があればTikTokも検討して良いと思いますが、こちらはかなりの作り込みが必要になるため、まずはInstagramに割り切ってしまって良いでしょう。
ホームページからの訴求
Webを用いて転職活動をする人が多い昨今、ホームページは企業の顔といっても過言ではありません。
そのため、ホームページを作成して採用への導線をスムーズにするのも有効な手段です。
昨今はWordpressなどを利用して無料で作成することも容易になってはいますが、業者に頼むと何十万と費用がかかります。
その点、特に立ち上げ時は費用対効果が悪くなってしまうため、Engageだけでも良いかもしれません。
自社のホームページが「訪問看護×○○市」で上位表示されると、採用に大いに役立ちます。
ここで重要なのが「上位表示されること」です。
なぜなら、ほとんどの人たちは1ページ目の上の方(1〜3記事程度)しか見ないからです。
上位表示をするためにはSEOやMEOの知識などが必要になってきますが、今の所感ではMEO対策に力を入れるのが良いと思っています。
また、ホームページを見てもらった後の配慮も必要で、採用問い合わせページから連絡先を記載するまでの流れがスムーズになるような作り込みが必要です。
問い合わせ内容は簡潔にして離脱を防ぐようにしましょう。
リファーラル紹介
リファラル紹介・採用とは、自社の社員から友人や知人などを紹介してもらう手法を指します。
紹介料を支払う事業所もありますが、弊社では行っていません。
なぜなら、お金目的の紹介が生まれたり忖度が発生しやすくなるからです。
弊社は純粋に一緒に働きたい企業を目指す方が良いという感覚で運営をしていますが、それでも年間30人は紹介が発生しています。
人材紹介会社の利用
人材紹介会社は弊社も数社お付き合いがあり、スタッフ45人中3人は人材紹介会社での採用しています。
正直に申し上げると、確かに手数料は高い(年収の20-30%)のですが、前述している労力が0で面接の場がセッティングされます。
また、お付き合いしておくといざという時にも応募者を寄せてくれたりするため、リスクとリターンの観点でお付き合いをしていくのは悪くないと感じております。
広告求人系
広告求人系はエリアが限定される訪問看護には不向きであるので、コスパの面から辞めておいた方が良いと考えています。
弊社も過去何回か使いましたが、費用対効果が悪過ぎると感じています。
面接での見極めとミスマッチを減らす
次は、「面接での見極めとミスマッチを減らす」です。
弊社の面接プロセスは基本的に3回行います(事業説明→面接1次→面接2次)。
確かに3回のプロセスはお互いに大変な部分もあるかと思いますが、ミスマッチを無くすためには重要だと思っております。
面接で大切にしているポイントは以下の2つです。
複数人での見極め: 少なくとも1人でも反対意見があれば要検討します。(代表である私のトップダウンで入れることも0ではありませんが、その際も関わるであろう役職者には必ず会わせます)
オファーレター(条件通知書)の活用: 面接の時に言っていた話と違うというミスマッチを無くすために、条件通知書を必ず渡します。
以上が私の採用に対する考え方と弊社の取り組みとなります。
採用をハックして、人を大切に扱い、訪問看護業界を盛り上げていきましょう!
えん訪問看護ステーションでは、一緒に働いてくれる仲間を随時応募しています!(会社HP:えん訪問看護ステーショングループ)
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「訪問看護に興味がある」「初めてでも大丈夫かな?」という方は、ご相談だけでも構いませんので、ぜひご連絡ください!
→えん訪問看護ステーションの採用情報はコチラ
記事編集・監修:和田祥平
理学療法士。作家。Webライター。病院・訪問看護ステーションで勤務をする傍ら、介護・リハビリに関する記事の執筆・監修、書籍の出版等を行なっている。最新著書:介護のお世話にならない リハビリの専門家が教える 足腰の教科書(メディカルパブリッシャー)
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