なにがどうなろうと、たいしたことはありゃあせん。
好きな作家は?と聞かれたら、真っ先に名前を挙げるのが宮本輝(敬称略)だ。
宮本輝の作品には訓辞のようなことばがあふれている。そしてそれらは、読者に教え諭そうとするのでなく、登場人物の人生に深く根差した生きたことばとして語られる。
ドキドキハラハラや爆笑、奇想天外なストーリー展開はないけれど、惹き込まれてしまう魅力がある。
最近ゆっくりと読み進めているのが「いのちの姿」というタイトルの随筆集。そのなかに、宮本輝の父の言葉がある。
なにがどうなろうと、たいしたことはありゃあせん。
これが根底にあるから、宮本輝の作品の登場人物たちには力強さがあるのかもしれない。
そんな図太さをもってぼくも生きていきたいな、と思う。
今日もありがとう、またね。
「スキ」が元気のみなもとです!