
中小企業にITツールを導入するにはどうすればいいのか?
最近あまり時間を取って考えられていなかったので、今日は、中小企業にITツールを導入する際のハードルの越え方について書きたいと思います。
例によって結論もまとまりもないですが、最後にお願いだけはちゃっかり書いてあるので、そのつもりで読み進めてください。
(追記:続編を書きました。文末にリンクを貼っておきましたので、SaaS/ITベンダー視点でのまとまった内容が読みたい方はそちらをどうぞ)
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SaaSをはじめとするITツールの導入は、担当者の熱い思いだけではなかなか越えられない壁があり、社内展開に苦労することがとても多いです。
そこには2つの壁がある気がしていて、ひとつは業務(再)設計のスキル、もうひとつはチェンジマネジメントのスキルだと思います。
ITツールの導入にあたっては、必ず社内の業務を再設計する必要があります。大なり小なりありますが、これは必ずです。
この業務の再設計にともなって、社内に「変化」をもたらすことになりますので、その変化を適切に管理する手法、つまりチェンジマネジメントが求められます。
ところが、これらのスキルを、中小企業各社の(おそらく事務系の)人材に期待するのは、かなりハードルが高いのが実情でしょう。そんなことをやったことがある人は、そうそういませんよね。
であれば、それを支援することに対するニーズは大きそうな気がしますが、いろいろとお話を伺ってみると、そうでもないことが分かってきます。
ニーズは大きいかもしれませんが、実はあまりお金を払う気がないのですよね。正確に言うと、そういったツール導入のための「労力」とは、お金を払うようなことではないという認識なのです。
ツールそのものにお金が掛かるのは分かる。でも、それを「導入するためのサービス」にお金が掛かることには抵抗がある。
これが、多くの中小企業経営者の心理だと思います。
一方で、SaaSやITツール提供側は、新しい顧客を獲得したいので、導入を支援する仕組みのひとつとして、導入支援パートナーの存在はプラスです。
となると、ツール提供側にはお金を払うインセンティブ(動機)がありそうです(ツールの種類によって金額の多少はあれど)。
ところが、このモデルも、あっという間に行き詰まります。
なぜなら、お金を払っていないがゆえに、お客様側のコミットメントがないんですよね。平たく言うと、お客様側がやる気になってくれないので、時間を割いてもらえない、協力を得られない。果ては、クレームにつながり、導入支援側が疲弊していく。
少し前に話題になった井領さんのnoteが、それを如実に物語っています。
ここで、もう一度、冒頭に戻って考え直してみましょう。
そもそも中小企業にITツールを導入する際のハードルの定義が違いそうです。
先の井領さんのnoteや、以下の記事でもさらに詳しく解説されているとおり、多くの中小企業には、そもそもITを使って○○をしたい、という動機があまりないわけです(○○は売上拡大や業務効率化)。
https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/000/2000645/
この記事の表現を借りれば、プロダクト単位ではなく、カテゴリー単位やSaaS丸ごと、または「仕事でITツールを使う」ことそのものを訴求しないといけないのが現状です(これはマーケットの中でどんなプレーヤーが担うべきジョブなんでしょうね?これはこれでおもしろい思考実験です)。
話を戻すと、大半の中小企業では、熱い思いを持った担当者はいるが、ITツール導入という意思決定がなされるところに一番大きなハードルがある、という構図です。
ここに対して、トップダウンで、つまり社長を説得して、その必要性を理解してもらう、というアプローチが取られがちですが、それって本当に有効なんでしょうか?
実は、大半の日本の会社では、現場主導でなし崩し的にやってしまった方がうまくいくんじゃないか?、と私は思ってたりします。
(だから私は日本にも、もっとPLG=Product-led growth型で攻めるスタートアップが増えた方がいいと思っているわけです)
例えば、そういった熱い担当者の裏側に回って、業務設計から設定支援から社内を動かすため(チェンジマネジメント)の入れ知恵から、全部手伝ってあげることもできそうですが、それではお金の面と労力の面で持続的なサービスにならなそうです。
さてさて、こんな状況の中で、どうすれば価値あるサービスを提供できるだろう、ということをずっと考え、いろいろな方と会話しているのですが、なかなか答えが見つかりません。
どなたか、ディスカッション相手になってもらえませんか?
こんな話について、萩原とあーでもないこーでもないと話をしてもいいよ、という方は、この記事のコメントでも、私のTwitterアカウントへのDMでも、なんでも良いので連絡をいただけるとうれしいです。
https://twitter.com/Masa_Hagiwara
また、もし「ちょっと個別に相談したい!」という場合は、こちらからご連絡ください。
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追記:続編を書きました!
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