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トヨタのブロックチェーン活動本格化

こんにちは。

このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。

本日はトヨタのブロックチェーンへの取り組みについての記事を紹介しようと思います。

トヨタが「ブロックチェーン」の活用本格化へ。『クルマID』で中古車価値向上など

こちらの記事です。

トヨタは2019年の4月に「ブロックチェーンラボ」という、組織を立ち上げて、グループ全体でブロックチェーン技術の有用性の検証を行っていました。

今回の記事はその成果発表会について、といったところでしょうかね。

トヨタはこの1年間の検証で、ブロックチェーン技術に対して、どの様な結論に至ったのでしょうか?

ブロックチェーンで低コスト化

記事には次のような記述があります。

ざっくり言うと、ブロックチェーンは大規模なデータベースを(従来より)低コストで管理できる仕組みと言えるものです。グループ売上で30兆円を超えるトヨタ自動車は、本格的なブロックチェーンの活用により、大きなコスト削減と付加価値の提供が見込みます。

「低コスト化」が一つのポイントになるようですね。

以前に紹介した、ニトリのブロックチェーンへの取り組み(こちら)に近い狙いを持っているのかもしれません。

ニトリの物流には、150社もの運送会社が関わるそうで、1社ごとに請求書や契約書の取り交わしが必要で、且つ、それぞれが原本を管理するような、高コストな業務が発生していました。

それを「改ざんができない」というブロックチェーンの特徴を活かして、これまで二重に保持していた情報を一本化して、無駄を無くそうという狙いがありました(想像ですがw)。

トヨタもグループ全体で30兆円もの売り上げを出す企業ですから、車1台売るまでに、それはもうたくさんのグループ会社、取引会社との関りがあるはずです。

そこにはきっと、ニトリと同様、同じ情報を会社間で二重に管理している様な課題があるはずで、それをブロックチェーンによって解決することで、巨額のコスト削減を実現することができます。

それだけではなく、ブロックチェーンの活用により、「付加価値」も提供することができる、と記事の中では語られています。

ブロックチェーンによる付加価値

トヨタの業務上発生する情報をブロックチェーン上で一元化する、というのは、あくまでトヨタの業務改善の話で、お客様に提供されるサービスが変わるわけではないですよね。

ブロックチェーンを活用することで、お客様にとってどのようなメリットを産み出すことができるのでしょうか?

一つのアイディアが「ID管理」とのことです。

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先ほどの低コストのお話では、トヨタの「業務内で重複する情報」がブロックチェーンによる一元化のターゲットでした。

お客様が車の購入から、自動車保険の契約、ガソリンスタンドでの給油に至るまで、色々なサービスを受ける際に、「お客様(ID)情報」が発生します。

このお客様情報も「業務内で重複する情報」と同じように、サービスを提供する側でそれぞれ「お客様情報」を保持・管理しており、全体としては情報が重複してしまっています。

それを上の図のように、お客様に関する情報はブロックチェーン上で一元管理し、サービス提供者が必要に応じて利用する、というものです。

お客様の情報が一元管理できていれば、新しくサービスを受ける場合に、毎回会員登録をするようなことは無くなります。

免許証の情報や、契約書の原本など、必要な情報はすべてブロックチェーン上で一元管理されているので、あらゆる手続きなどの面倒な作業がスムーズに行われるようになります。

また、今までサービス提供者毎に付与していたポイントのようなものも、一元化された共通のポイントとしてブロックチェーン上で一元管理できれば、すべてのサービスでポイントをためたり、使ったりできるようになります。

これがブロックチェーンの活用により提供できる付加価値、という事ですね。

これまではどちらかというと、企業の業務上の課題をブロックチェーンで解決する、という話が多かったと思います。

今後はトヨタの事例の様に、お客様のサービス利用のシーンでも、ブロックチェーンが活用されていくのかもしれないですね。

おわり。


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