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ブロックチェーンとICタグ

こんにちは。

このブログでは、ブロックチェーン関連を中心としたテック系の情報の紹介をしております。

今日も気になった記事を紹介しようと思います。

スタートバーン、ICタグ付きブロックチェーン証明書発行サービスStartbahn Cert.をローンチ

こちらの記事です。

アートの流通・評価のインフラを提供しているスタートバーンという会社が、アート作品の証明書として利用できるICタグ付きのブロックチェーン証明書発行システムをリリースしたそうです。

どの様なサービスなのでしょうか?
記事の中では以下の様に説明されています。

アート作品に対する「ブロックチェーン証明書(以下証明書)」と、その情報に紐付いた「ICチップ付き作品管理タグ(以下ICタグ)」を併せて発行・管理できるサービス。
ICタグに埋め込まれたICチップの「UID」(NFCチップの製造時に付与されるユニークなID)は証明書のIDが一対一の関係で紐付いており、作品所有者がICタグに自身のスマートフォン等をかざすことで、証明書の情報を閲覧することができる。
このサービスを利用することで、独自のウェブシステムを持っていないアート流通に関わる事業者もブロックチェーン上で証明書を発行・移動することができるようになり、ICタグと紐付けされることで、実空間での作品の流通状況とブロックチェーン上での来歴記録の連携が容易になるという。

「実空間とブロックチェーンの連携」というのがポイントになりそうですね。

ブロックチェーンによる電子証明書

ブロックチェーンの代表的な活用例と言えば、やはりビットコインに代表される仮想通貨ですよね。

仮想通貨はユーザー間の取引記録を分散化された台帳に記録する事で、通貨の実体が無くても、電子的な価値=通貨を保持していることを証明することができます。

スタートバーンはユーザーが所有するアート作品を「本物であることを証明する証明書」を電子データで発行しています。

仮想通貨と同じ様に、ユーザーがその電子証明書を持っていると言う事はブロックチェーン上で保証されると思います。

ですが、実際にそのアート作品が、証明書を保持するユーザーの手元にあるのかについてはブロックチェーンでは証明が出来ません。

あくまで証明書は電子データですので、仮想通貨の様な電子データに埋め込むことは容易ですが、アート作品の様な実体として存在しているものと紐づける事が難しいのです。

ICタグに電子証明書を埋め込み、アート作品と一緒に管理

その課題をスタートバーンはICタグを使う事で解決しようとしています。

ICタグはSuicaの様なICカードと同じ様に小さなチップ内にワイヤレスで電子データを読み書きができる物です。

このICタグにブロックチェーン上で発行した証明書を書き込んで、アート作品に貼り付けたり埋め込んだりする事で、アート作品と証明書を紐付けるというものです。

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この仕組みを利用すれば、アート作品と証明書が常に一体となり、ブロックチェーン上で実体を管理しているのと近い状況を構築する事ができます。

アート作品と証明書が一体となっていれば、作品の真贋判定などはその場でICタグをスキャンすればすぐ分かりますし、ブロックチェーン上に記録されたその作品が今まで誰の手に渡ってきたか、の様な履歴の情報も簡単に参照ができると思います。

実体とブロックチェーンの連携

今回のお話ではアート作品とブロックチェーンの紐付けに関するものでしたが、同じ様な、「実体のあるものだけどブロックチェーン上で管理したい」というユースケースは他にもあるんじゃ無いかなと思います。

ICタグがもっと小さく安くなれば、生鮮食品なんかに貼り付けたりして、生産者や流通経路など、消費者に安心感を持たせる情報を付与したり、自分の持ち物にICタグをつけて、紛失してしまっても、拾った人がタグをスキャンすれば持ち主がすぐわかる様になったり、、、

意外と身近なユースケースも色々と想像できるので、同じ様なサービスが今後広がっていくかもしれないですね。

おわり。

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