本の紹介第3弾
こんにちは
鈴木です。
今回は本の紹介第3弾ということで、『「10%消費税」が日本経済を破壊する』という本を紹介しようと思います。
著者は藤井聡(ふじいさとし)さんという方で、消費税増税に反対されている方です。
この本では、藤井さんが様々な実証データを用いて、消費税増税を反対する理由について説いています。
この本を読む前は、正直消費税増税は仕方のないことだと思っていましたし、増税についてちゃんと考えていなかったです笑
おそらく、ほとんどの人が僕と同じように思っていたんじゃないでしょうか。
じゃあ、読んだ後はというと、僕自身消費税増税に対しての考え方ががらっと変わりました。
なぜ、考え方が変わったのかを、本の紹介を交えながら書いていこうと思います。
ほとんどの人は、
「日本は大量の借金を抱えているから増税は仕方がない」
「日本は赤字だから財政収支を健全化するには増税は仕方がない」
などと考えているんじゃないでしょうか。
まず、借金を抱えること自体は、普通の企業でも当たり前なんですね。運転資金や設備投資のためには、借金は必要なわけです。
ただ、大事なのは資産と負債のバランスです。
収支だけに目が行きがちですが、資産と負債のバランスがどうなっているかも把握しないといけないんですね。
日本は海外にも多くの資産を保有しており、対外資産から対外債務を差し引いた対外純資産は約360兆円ほど保有しています。
つまり、バランス上は健全なわけです。
また、財政収支を黒字化させようと国は動いていますが、
過去に見事財政収支を黒字化させた国があるんですね。
それは、アルゼンチンとギリシャです。
じゃあ、その2国は後にどうなったかというと、
財政破綻しました…
なぜ、財政破綻したかというと、2国は大量の外国通貨建の借金を抱えていたためです。
。
一方で、日本は抱えている借金のほとんどが、円建です。
中央政府は自国通貨を発行する権利をもっているため、自国通貨であれば、資金調達できるんですね。
ギリシャやアルゼンチンの借金は外国通貨建の借金のため、通貨を発行できず、資金調達できなかったため、借金返済ができなかったわけです。
要するに、自国通貨建の借金であれば、財政破綻しないんじゃないかってことなんですね。
また、国が消費税を増税してきた結果どうなってきたかというと、
2014年の8%増税後には、一世帯の年間消費支出額が約34万円減少したというデータがあるんですね。
さらに、増税前の2010年を基準とした給与水準は増税以降、水準が低下したままで一向に回復していないんですね。
消費税増税→消費者が消費控える→モノが売れない→企業が価格を下げる→企業の利益が下がる→企業の経費削減→人件費削減→消費者が消費控える
の負のスパイラル状況に陥ったわけです。
また、1997年の消費税増税前の一世帯当たりの平均所得金額が約650万円だったのに対し、2013年頃には約530万円と、約120万円ほど下がったんですね。
結果的に、消費税の税収は増えたものの、個人の所得や法人の利益が減ったことで、所得税・法人税の税収が減り、全体の税収が減ったわけです。
本末転倒ですね笑
さらに、1995年~2015年までの20年間の名目GDPは、世界の先進国や発展途上国の成長率がプラスであるのに対し、日本だけマイナスなんですね。
日本大丈夫か笑
要するに日本は貧困化してるんですね。
なぜ、最近海外から多くの外国人が旅行に来るかといえば、それだけ日本は物価が安くなったんですね。
日本にいると物価が上昇している感覚ですが、海外から見たら割安になっているわけです。
ちなみに話は変わりますが、
日本のパスポートは世界最強と言われていて、ビザなしで行ける国が現在191ヵ国なんですね。
にもかかわらず、日本人のパスポート保有率は約4割程度です。先進国の中では、最低水準らしいです。
日本から出ないと、日本の経済情勢が海外と比べてどうかなんて気付かないのかもしれないですね。
それと、消費税は富裕層も貧困層も料率は一緒ですよね。
ということは、貧困層ほど負担が強いられる制度なんです。
これからは、富裕層と貧困層が二極化していくと言われていますが、富裕層はますます富裕層に、貧困層は貧困層になっていくんじゃないかなと思います。
で、何が一番ヤバいかっていうと、それに気付かないことなんですよね。
例えば、消費税が一度に8%→20%に上がっていたら、多くの人が異論を唱えたと思いますが、8%→10%であれば、
「2%くらいだし、大したことない」
なんて思ったりするわけです。
ジワジワ消費税が上がっていくと、多くの人が消費税が上がる度に「仕方がない」とか思って、貧困化に気付かないんじゃないかなって。
これはけっこうヤバい。
僕は経済学者じゃないですし、専門家ではないので、正直何が正しいかはわかりません笑
ただ、消費税増税によって悪い影響があり、それを止めることができないのであれば、何かしら対策はしといた方がいいんじゃないかなって思います。
皆さんも機会があれば、この本を読んでみてください。
何か気付くきっかけになったらと思います。
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