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MBA Candidate「コーポレートストラテジー②」

前回、20世紀型経営戦略論の基本的な流れについて記載しました。今回も20世紀型経営戦略論ですが、前回とはちょっと異なる視点からの戦略アプローチ(3つ)についてまとめたいと思います。

Ⅰ マーケティング戦略からのアプローチ、Ⅱ 競争地位別戦略、Ⅲ ブルーオーシャン戦略

まず、Ⅰ マーケティング戦略からのアプローチについてです。
こちらでは、ご存じ「STP」+「マーケティングミックス(4Ps)」を用います。【S】セグメンテーション[地理(都市・地方など)、人口動態(年齢・性別・家族構成・所得など)、心理(ライフスタイル・コンサバなど)、行動(使用頻度・価格志向など)]で顧客を分けたうえで、どこに【T】ターゲットを定めるか明確に意識することはとても大切です。また、自社サービスの【P】ポジショニングをどうするかもとても大事です。ケーススタディーを行った際に、このポジショニングが一番難しかったです。縦軸/横軸をどう置くかがとても難しく、逆にここで正しく軸を作れれば、その事業が上手くいく可能性が高まると感じました。マーケティングミックス(4Ps)は、Product・Price・Place・Promotionのことで、それぞれきちんと戦略を考えながら定めていくことはもちろんですが、ここで大切なのは、4Psにつながりを持たせることだと感じました。バラバラに戦略を立ててもうまくいかないので、STPで決めた文脈に沿った4Psにすることがとても重要だとを思いました。

次に、Ⅱ.競争地位別戦略についてです。
業界内のポジショニングによってそれぞれ戦い方があるという考え方です。そのポジショニングとは、・リーダー・チャレンジャー・ニッチャー・フォロワーの4つです。リーダーとは、業界におけるトップ企業で、例えば車で言えばトヨタです。この企業は大きく2つ、市場パイ全体の拡大、シェア維持・拡大が求められます。市場パイ全体の拡大のために、未利用層への浸透/従来非対象層への拡大/エリア拡大/使用頻度量の拡大などが考えられます。シェア維持・拡大には、柔軟な価格政策/チャネル支配/フルラインナップ/ブランド認知/模倣などが考えられます。
チャレンジャーは、業界2,3番手のことです。この企業は、戦う土俵を変える方法が考えられます。直接攻撃は難しいので、従来非対象層への拡大などを行います。リーダーのところにも記載しましたが、チャレンジャーが行う場合が多いと思います。例えば、香水を男性にも使ってもらう等です(最近は日本でも増えていると思いますが)。
ニッチャーは、どこかに集中特化することが必要です。商品特化(いすず)/チャネル特化(ネット証券)/顧客特化(投資用1ルームマンション)/地域特化(地元密着スーパー)/品質特化(フェラーリ)等です。
フォロワーは、生き残れないから、MBAの今日の講義では撤退した方が良いと言われることが多いです。ただし、例えば大手傘下に入ることで生き延びる方法もあります。また、顧客ロイヤリティ―を徹底的に高めてファンを作り生き残っている会社もあると習いました。これは、ニッチャーに近いのかもしれません。

マーケティング戦略からのアプローチと競争地位別戦略をまとめて考えると、結局いま置かれている競争地位によって、STP+4Psも必然的にある程度決まってくると教わり、なるほどなと納得しました。結局前回記載した外部/内部分析をきちんと行うことの重要性とつながっていると感じました。

最後に、Ⅲ ブルーオーシャン戦略についてです。
こちらは、ビジネスモデルの差別化を目指すうえでの一つの方法です。ブルーオーシャン戦略のコンセプトは、差別化競争=競争の土台を変えるです。つまり、レッド―オーシャンとの違いは、・競争のない市場空間を切り開く・競争を無意味なものにする・新しい需要を掘り起こす・価値を高めながらコストを押し下げる等です。
上記を生み出す為の発想法が「ERRCグリッド」=Eliminate(取り除く)、Reduce(減らす)、Raise(増やす)、Create(付け加える)です。
よく用いられるQBハウスの例で考えると、【Eliminate:シャンプー、ドライヤー、予約、受付、レジ】【Reduce:サービスメニュー、接客サービス】【Raise:利便性】【Create:エアウォッシャー、使い捨てクシ、自動券売機】となります。また、「戦略キャンバス」というものもあります。


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(出所)http://www.nsspirit-cashf.com/manage/blue_ocean.html

この様に表せるとすごく分かりやすいですね。しかし、いざ自分たちで「戦略キャンバス」を使って新しいサービスを考えようというケーススタディを行った際には、大変難しく、苦労しました。
また、ブルーオーシャン戦略などの差別化戦略は理想ではありますが、やはり簡単ではないので、一番手よりも「ちょっと後」に模倣して、開発投資、販促投資を抑えるというやり方も有効だと感じました。

以上

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