DELL Inspiron660でWindows10にアップグレード

運命の日

2020年1月11日の土曜日。
新年早々とある決断に迫られる。
3日後にサポートが終了するWindows7の旧PCに別れを告げてWin10の新PCを購入するかどうか。
セキュリティには目を瞑りこのまま使い続けるという選択肢もあるが、30年ほど前からの重要なデータが入っているので、やはり堅牢にしておくべきだろうと思う。
それが例え一太郎で作った高校時代の時間割であっても。

ここからWin10への旅が始まった。

新PCの注文

それまで使用していたPCは2013年の12月に購入したDELLの直販モデル。

昔からデスクトップ一筋でスペックは以下の通り。
DELL Inspiron660 MT Base(BTX)
チップセット:B75 EXPRESS
MB:84j0r Dell Inspiron 660 Vostro 270インテルデスクトップマザーボードs115 X
CPU:Intel icore5 3300 6Mキャッシュ 3.20GHz
ポート類:SATA3×1 SATA2×3 PCIe3.0 ×16×1 PCIe×1×3
前面インターフェイス:USB2.0×2 ヘッドフォン マイク メモリカードスロット
背面インターフェイス:USB3.0×4 LAN HDMI VGA オーディオ
メモリ:DDR3 SDRAM 4GB×2 1600MHz(2スロット)
HDD:TOSHIBA DT01ACA100 3.5インチ 1TB 7200rpm SATA6.0GB/s対応
OS:Windows7
電源:ATX300W

当時の価格は112,329円

これにデータストレージとして内蔵HDDを増設済み。
こちらは当時6,180円だった。

さらに以前のPCで利用していたグラボも増設してある。

その後、外付けHDDとしてBUFFALO HDW-PD1.0U3-C 1TBを追加。

外付けを追加したのは災害など何か非常時の際にすぐ持ち出せるようにとの意図から。
幸いまだそのような場面には出くわしていない。
最近はクラウドにデータを置くことも多いので、そのうち役目は終えそうな気がする。

さて、新たに購入するPCの方だが、10万円の予算で逡巡した結果、同じくDELLのデスクトップPCを購入しようと思い直販サイトから注文した。
特に意図もなくミドルタワーの中でスペックは中の下。

注文のキャンセル

注文した翌日、新PCがいつ出荷されるのかオーダーステータスを眺めつつ、ふと思い立ちCPUベンチマーク比較サイトで現PCと購入したPCのCPUスコアを比べてみる。
と、そこで衝撃的な事実が。
正直、それほど大きな差がないことに気付かされる。
いや、確かにDDR4やM.2 PCIe NVMe SSDなど新しい規格による差はあるものの、別の選択肢が頭に浮かんでしまった。

パーツの増設や換装によって現PCでWin10にアップグレードしても問題ないのではないか。

よくよく考えるとゲームをやる訳でも重い動画編集をする訳でもない。
昔のようにWebサイトを制作したりデザイン作業をする事もなく、仕事はセキュリティ上社給PCでしかできない。
しかもスマホとクラウドサービスで事足りる事も多い。
つまり昔に比べてPCの価値が下がっている

これはちょっと早まったなと思い、幸い発送前ステータスだったため急遽キャンセルした。
それと同時にPCパーツのアップグレードにかじを切る。

Win10インストール

まずは何はともあれWin10ライセンスを購入。無償アップグレード期間に何もしなかった自分を責める。
購入はMSサイトではなくAmazonにて。
というのも、Product KeyがAmazonにアクセスすればいつでも確認できる、という点が安心だったため。

血液型がB型とはいえ綺麗好きな性質なので、もちろんクリーンインストール。
特に問題なくあっさりと新OSへ。

そして、骨董品的なグラボを新たに交換。
ただし電源が300Wでそもそもグラボへ供給するラインもないため、補助電源の不要なものを。

PCIe×16で物理的に2スロット分塞がれる。
ゴリっとしたゲームをやる訳ではないのでスペック的には問題なし。

さて、Win10をクリーンインストールして綺麗な状態であるにも拘わらず、意外と動きがもっさりしている。
昔からほとんど癖になっているパフォーマンス改善設定をいろいろと試すがあまり変わらず。

PC強化第1弾

そこでシステムの内蔵HDDをSSDに換装することにした。
初めてのSSDなので効果のほどは分からぬまま購入。

システムHDDから購入したWD内蔵SSDへシステムを丸ごとコピーする準備。
SATA-USB変換コネクタでSSDをUSBポートに接続。

最初からSSDを購入してインストールしてしまえばよかった。

そしてEaseUS Todo Backup Freeを使ってHDDからクローン開始。

https://jp.easeus.com/backup-software/free.html

USBに接続したままのSSDから起動できることを確認して、今までシステムとして頑張ってくれたTOSHIBAのHDDを取り外す。
SSDは2.5-3.5インチ変換ブラケットを付けて、3.5インチベイに格納。

いかんせんSATAが4ポートしかなく、5インチベイ×2、3.5インチベイ×2という筐体なので、効率的に配置する必要がある。
※5インチベイの下に3.5インチベイが一つぶら下がっているが、USBやSDカードスロットの前面I/Oの裏側なのでこちらは少々取り付けづらい。

このSSD換装の結果は素晴らしく、挙動が別物のPCのように軽くなった
やはりシステムドライブをHDDからSSDにしたことが大きい。
まずはHDDをSSDにすべしと皆が声を揃える訳が理解できた。
ただし故障は怖いのでCrystal Disk Infoを入れて常に状態を監視するようにしておいた。

ついでに外付けHDDもSSDに変更する。
一度ブレーカーが落ちてから調子が悪いのと、重いデータコピーに時間が掛かっていたため。

やはり大容量になるとSSDはまだまだ高い

これで、十分に戦えるビジネスPCへと生まれ変わった。

PC強化第2弾

PC強化から1カ月。特に問題もなく過ごしてはいるものの、いくつか気になる点が出てくる。
まずはメモリ。特に重い作業はしていないもののchromeを使っていると意外に消費量が多い。
そして電源300Wというのもやや心許ない。

そこで、まずはメモリを増強することに。
とはいえ2スロットしかなく4GB×2枚刺さっているので、これを換装する必要がある。
しかもメーカーのマニュアルでは最大8GBという制限事項。
ただ、チップセットやCPUの情報にあたると16GBまで行けそうだったので、ものは試しという事で購入。

Inspiron660の対応電圧に関する情報が見つからなかったので、念のため低電圧対応版を購入。
結果は問題なく起動して認識でまずは一安心。
だが、chromeは非常に厄介でメモリ搭載量が増えるとその分消費量を増やすという大食いブラウザだった。
ブラウザ利用で計40%ほどの使用量がアベレージとなってしまう。8GBの時は30%ほどだったのに。

そして電源。
電気を使う機械なので地味ながら意外と重要なパーツ。
値段はピンキリだが、ある程度信頼と実績のあるメーカーにしようと入念に調査。
いくつか候補があがるものの気になるレビューが散見される。
それは、電源上付け、つまりファンが下に来ると異音が発生するという内容。
Inspiron660も電源を上に取り付けるタイプなので、そのようなレビューがあるものは避けて絞り込むと選択肢はだいぶ少なくなる。
そこで最終的に選んだのはこちら。

550Wでも十分だったのだけれど、在庫がなく納期が遅くなりそうだったので650Wを購入。
セパレートタイプなのでミニタワーでも配線の取り回しはそれ程難しくない。
なおCPUは4ピンタイプなので半分に割って利用。
ファンの稼働モードはスイッチで3タイプ選ぶことができる。

「モード0」
温度が62~68℃に達すると750~800RPMの低速で運転開始。温度上昇に応じて最高1800RPMまで上昇。
47~53℃を下回ると停止。
「モードI」
温度が42~48℃に達すると750~800RPMの低速で運転開始。温度上昇に応じて最高1800RPMまで上昇。
27~33℃を下回ると停止。
「モードII」
デフォルトで750~800RPMの低速運転。温度上昇に応じて最高1800RPMまで上昇。

ここでひと段落するつもりだったが、電源容量が大きくなりグラボも換装したため、高温対策というか気分的に背面のPCケース排気ファンも刷新。
90mmで3pinタイプのものを探し、比較的人気のあるメーカを見つける。

低ノイズ、低騒音用の電源変換ケーブルも付属している。

PC強化第3弾

何だかんだで色々とパーツを刷新。
さすがにMBとCPUを変える気はないのでこれにて終了。

と思っていたが、SSD換装前に利用していたHDDが外したままでは勿体ない気がしてくる。
そして幸いにも5インチベイが空いている。
もうここまで来たら使いきろうと、3.5-5インチ変換の安いマウンタを購入。

3.5インチベイ&2.5インチベイ×2を積んだ5インチ変換マウンタもあったが、熱が心配なのと、もし2.5インチSSDを2台買う場合は今のHDDとの換装になるだろうと思い、スペースに余裕のあるものにした。

さらに、どうせ取り付けるなら少しでも早くしたいのが人情。
SATAポートは6G対応が1つで残り3ポートは3G対応。6GはSSDで利用済み。
という事でSATA3のPCIボードも購入。

これに内蔵HDDを2台接続。
CrystalDiskMarkで測定してみるとオンボードのSATA2よりは多少早い程度だが、まあデータストレージなので良しとする。

その後、フロントのスペースに60mmのファンを取り付ける。
当初は背面から取り外した純正の90mmファンを前面に持ってこようかと思ったが、スペースが狭いため断念。

まとめ

PC購入をやめて安く済ませようと思ったが、物欲が沸々と沸いてしまい、結局80,000円ほどの出費となってしまった。
まあ、ビジネス用途の結果としては満足度が高いので問題はない。
しばらくはこの状態で数年間頑張ってもらい、次にきつくなってきたらCPUの換装を検討する予定。
メーカーPCとしてはなかなか粘っている方ではないかと思う。

そしてDELLで良かったと感じた点が一つ。
仕様や規格を調べる際にグローバルメーカーらしく海外のレビューサイトや説明記事が豊富にあり非常に助かった。

もし自分と同様にDELL Inspiron660で頑張っているという方がいたら、ぜひ情報交換をさせて頂きたい。

追記(2022/1/14)

Bluetooth機器との接続が必要となったので、Bluetooth USBアダプタを購入。
ところがUSBポートが一杯となっていることに気付いて、PCIボードでUSBポートを増設。 
これでPCIスロットが全て埋まってしまった。


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