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ほたるのひかり_100日チャレンジ(34日目)

以前に書いた「ホタルはどうして光るの?」の記事。
対象読者は高校生以上を想定。読み返すと一文が長いなど、色々と気づく。
明日以降、この文章を小学5年生向けに修正してみようと思います。

■ ホタルはどうして光るの? ■  
  
梅雨のジメジメが続いていますが、湿度の高い梅雨時から初夏の夕暮れに飛び始めるホタルをこの時期の楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

ホタルが光るのはコミュニケーションを取るためと言われ、小さな頃は近所の川で飛んでいるホタルを追いかけていましたが、どのような仕組みで光っているかご存知でしょうか。

ホタルの腹部先端部分に“発光器”があり、そこで発光基質「ルシフェリン」と発光酵素「ルシフェラーゼ」、さらに生物共通のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)が結び付くことで「ルシフェリン-AMP」という物質になります。この「ルシフェリン-AMP」が空気中の酸素と反応すると、発光体である「オキシルシフェリン」が生成され蛍光の光を発しています。
ルシフェラーゼ、ルシフェリンの種類は生物種によって構造が少しずつ違ってくるために、ホタルの種類によって、緑、オレンジ、黄色といった違いが生まれています。

ホタルだけでなく発光する生き物には、2008年、下村脩先生のノーベル化学賞受賞で有名になったオワンクラゲなどがあり、これら発光生物が可視光を発することを生物発光と言います。

同じく蛍光に光るものとしてコンサートやイベントで使用する蛍光ライト(ケミカルライト)がありますが、こちらの光る仕組みはシュウ酸エステルを過酸化水素で酸化すると、生じた中間体のエネルギーを蛍光色素が吸収し、色素が光を発生させる化学発光と言うものです。用いる色素によって赤、青、緑といった光を発しています。

化学発光は温度が高くなると反応速度が増して発光が強くなるのに対して、生物発光は温度が高くなると酵素であるルシフェラーゼが失活(活性が失われること)して発光能力がなくなるといった違いがあります。
同じように光っていてもその仕組みは全く異なっているのです。

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