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空気に押しつぶされない_100日チャレンジ(32日目)

国立科学博物館で開催されている、「恐竜博2023 THE DINOSAUR EXPO」へ行ってきました。

日本初公開となる、鎧竜「ズール・クルリヴァスタトル」の実物化石展示など、恐竜好きにはたまらない展覧会です。

会場の中で一番注目したのが、圧倒的迫力である、ティラノサウルス・スコッティの全身復元骨格。と、見上げた足元にある「推定体重約8.9t」のキャプション。
この重量だと、踏まれたら一瞬で終わりだな~と考えながらも、大気の重さで考えるとそれ程でもないかと思う。
それは、最近読んでいる本に書かれている、空気の重さの数字を思い浮かべたから。

<空気に重さはあるの?>
地球の周りには、およそ五百キロメートルの厚さをもつ空気があります。したがってこの空気の重さが、わたしたちのからだにもかかってきています。
その重さはどのくらいかというと、一平方メートルあたり十トン。たたみ半じょうほどのところに、おおきなゾウ二頭分の空気の重さがかかっていることになります。

よみとく10分 なぜ?どうして?科学のお話5年生 p.169

普段、私たちは空気の重さを感じることはありません。
ですが、机の上に置いた1cm四方の紙の上には、上から1kgの力で押されています。この1㎠当たりの面積に1kgの重さがかかっている状態を1気圧といいます。
人間のからだは、あらゆる方向から大気圧で押されていますが、からだの内側から同じ圧力で押し返しているので、つぶれることはありません。

気圧を実感できるのは、山登りに持って行ったお菓子の袋がパンパンに膨らんでいる時です。
標高が高くなると、気圧は低くなります。地上から持って行ったお菓子の袋は地上の空気が密封されているので、中の気圧は大きい状態のままです。そのため、外の気圧と力を釣り合わせようと、袋の中の空気が押す力で袋が膨らむのです。登頂後お菓子を食べずに下山すると、袋は元に戻ります。

吸盤が付く原理も、大気圧が関係しています。扉などに吸盤を付ける時に、くぼみの空気を押し出しますよね。空気を抜くことで、外からの大気圧に押されて外れなくなるのです。

地上で生活している生き物は、大気圧を気にせず暮らしていますが、恐竜の重さでは一方的に押されるので、大変なことになるでしょうね。


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