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『死にたかった発達障がい児の僕が自己変革できた理由』を読んで①

工藤勇一先生の考え方には大変共感し、尊敬する先生の1人です。

発達障がいの方の視点での経験談

発達障がいの方の困り感というのは、当事者からの視点で語られることは少なく専門家の客観的な視点での説明が多いように感じます。客観的な情報よりも実際に当事者の頭の中で実際に起こっていることを言語化してもらうことのほうがより理解がしやすいです。
実際にこの本の中では感情のコントロールの難しさについてこのように書かれています。

『カッとなると手がつけられなくなる。巨大な怒りの波におぼれて、のみこまれていくような感覚です。ここまでいくともう自分で止めることはできません。周りの音も聞こえません。頭の中は真っ白で、目に映るものはサイレント映画のコマ送りのようにゆっくりとした、妙に静寂な世界に変わるのです。』

一般的な感情コントロールのスキルではどうにもならないのがよくわかります。当事者の言葉で語られることで、理解者が増えていくと感じます。

工藤校長との出会い

著者の西川さんは1人の教師との出会いにより人生が大きく変わりました。このように1人の生徒が暗闇の中を彷徨っている人生から一筋の光を感じさせて、豊かな人生が送れるようになるきっかけを与えた工藤校長の凄さを改めて感じました。そして、私自身も目指すべき姿であると思います。
担任であれば、関わる時間の多さからも生徒のその後の人生に大きな影響を及ぼせる可能性は高いと感じますが、学校全体をマネジメントする立場で一人一人の生徒それぞれと細かく接点を持つことが一般的に少ない校長先生から影響を受けてその後の人生を大きく変革できたのはとても凄いことですし、組織の末端まで影響を及ぼせる工藤校長の手腕がすごいと思います。本から読み取るに、一般的な校長先生よりも生徒たちの前に出て発信する量や発信方法の工夫と圧倒的な準備量、生徒一人一人と真摯に向き合う姿勢が違ったのだろうと思います。世間にインパクトを与える変革ももちろんですが、地味で地道な一つ一つのアクションが日々あったのだろうと思います。しかも、生徒だけでなく保護者を巻き込み、それぞれが当事者意識を持てるような機会の創造をされていたのだろうと感じました。

発達障がいの方が実際に効果があった内容を知れる

著者の西川さんは感情のコントロールができないことがとても大きな困りごとであり課題だと書かれていました。多くの発達障がいの方がそうかもしれません。定型発達の方も同じように感情のコントロールは大きな課題かもしれません。
感情のコントロールに関する考え方が大きく変わったきっかけとしてアンガーマネジメントの講習会のことを本に書かれていました。アンガーマネジメントの講習をされた佐藤さんの本もぜひ購入したいと感じ、即購入しました!
これは、日々の指導でもすぐに転用できることなので実践書として活用できます。

また、読み進めてこちらにアウトプットしたいと思います!

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