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本当の心の機能を知り、軽やかに生きる!

心とは何だろうか。人は心に翻弄刺され、怒りや憎しみに満ち、感情が爆発してしまうことがある。逆に、寂しく、気が乗らず、一人落ち込むときもある。これはすべて心が影響している。

しかし、本当の心の働きとは何だろう。心は言葉や目の前の現象に反応する。刺激に反応するのが心である。どんなに悟った人でも反応してしまうのが心である。かつて、心を知るためにある実験が行われた。

修行を積み、会得した高僧と出家したての僧侶が座禅を組み、黙想をする。そこに心電を図る計器を設置して二人の心の動きをモニタリングするという実験。しばらくすると、いきなり「銅鑼」が鳴り、心の動揺の大きさを計測。結果はどちらも同じように景気が大きく振れた。しかし、高僧の方は、しばらくするとその動揺が静かに収まった。出家したの僧侶の方はいつまでも動揺が収まらず、結局、座禅を続けることができなかった。この実験でわかったことは、「不動心」とはどんなときにも揺るがない心の在り方ではなく、動揺を鎮める力だというわかりやすい事例だ。

この高層のように、心を鎮める術(すべ)を身に付けたら、怒りや悲しみを遠ざけることができ、私達は軽やかに生きることができるのではないか。この術を習得するために必要な視点は一つだけ。心を静かに見つめる目を養うこと。心を俯瞰する意識を醸成すること。

今、自分は怒っているなぁ、失敗して惨めな気持ちになっているなぁとその時の心の状態を言葉にすることができれば、心を客体視することになる。すると、不思議に心の動揺は収まっていく。この次元に到達すると、心は自分自身ではないという真実を知る。心=自分自身という観念から脱却した時、私達は今より軽やかに生きられる。その世界は既に誰でも手にすることができる。それは人間の意識が今よりも一歩成熟した世界でもある。

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