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【読書録125】致知2024年5月号「倦まず弛まず」感想

 致知の感想をnoteに書いて、今回が32回目となる。本号の特集は、「倦まず弛まず」

 表紙は、道場六三郎さん。
その記事の内容については、後で感想を書いていくが、何と御年、九十三歳。お元気そうなお姿は、その心の持ち方、在り方から来るのではないか?
「倦まず弛まず」という言葉がぴったりくる方である。


総リード 倦まず弛まず

「倦まず」は「飽きない」、「弛まず」は「心を緩めない」とのこと。

一つのことを始めたら途中でいやになって投げ出したりしない。孜々として努力を続ける。その大事さを説いている。

人間の心が陥りやすい通弊を戒めた言葉とするが、本当、その通り。
自分で決めた道、どうして気持ちが続かないか。人の弱さである。そして途中で投げ出すが、後で反省する、その繰り返しの道は陥りやすい。
今回、私が目指す道は諦めたくない。倦まず弛まずやっていこう。

 論語の中に、「無倦」という言葉があるのをはじめて知った。
飽きることなく続けること、一流の人は皆そうだというがそうありたい。

 自分の精神を修養することが、「無倦」の道の第一歩。
致知はそのためには、必須の雑誌である。

いまも料理が恋人 この道に終わりなし

 
 
料理人・道場六三郎さんへのインタビュー記事である。
九十三歳にして、現役。生涯現役を貫くその姿だけでも素晴らしいが、このバックボーンとなる考え方がやはり素晴らしい。

「流水濁らず、忙人老いず」って言葉があるじゃないですか。水は流れているから清らかなのであって、溜まると濁ります。それと同じで、人間も動きが止まったら老いると思うんです。

「昨日よりもきょう、きょうよりも明日」と高みを目指していく。何歳になっても人間を磨き続ける。これからもそういう人生を送りたいと心に期しています。

 この心意気だと思う。四年前にはYouotube番組を始めたり新たなチャレンジを続けている。
自分の道で新たなチャレンジをし続ける。名人という胡坐に満足せず。
こうありたいと本当に思う。

 心の面で気をつけていることとして、「いつも心にストレスを溜めずに、その日その日をニコニコと楽しく過ごしていくこと」と言っている。これも大事である。

 動き続けよう。そして高みを目指し続けていこうではないか。
好きなことを諦めず、やろうと決めたことを貫いて。

人間力を高める教育ここにあり

 
 ともに学内木鶏会を行っているという、東洋大学ラグビー部の福永監督と札幌日本大学高等学校硬式野球部の森本監督。
 「人間力を高める教育」、中年となった私にとっても重要なテーマであるが、高校生・大学生に取ってどんな意義があるのか、非常に興味深く読んだ。

 森本監督は、致知の学びを通じて、「際」の強さを養うことに力を入れていると言う。

最後に勝負を分けるのは「際」の部分だと思っていますし、そのためにはやはり人間力を養うことが一番大切だと思って、木鶏会に力を注いでいるのです。
「際」と言われる部分は、野球だけでなく人生においても必ずあると思うんです。ですから、野球をやめた後もその「際」で力を出せるような人間に育てたいという思いで指導に当たっています。

これは感覚的にわかる。本気になった時に人間の本性がでる。追い込まれたときに、普段は隠してる本性が出てくる。そんな自分を律することができるようになるには修養が必要であり、人間力こそその鍵だと思う。

また森本監督は、高い目標にチャレンジする姿勢、集中力、乗り越えていく力なども養えると言っている。致知に出てくる人物の苦難の捉え方やそれを乗り越える力は確かに自分に取り入れたい。

 福永監督は、社内木鶏会を通じて、自分自身が一番成長させてもらっているという。

致知に倦まず弛まず学び続けることで、素晴らしい言葉や人物に出逢って自分を律するようになりますし、成長した選手たちの振る舞いを見て思わず背筋を正すこともあります。自分の成長を実感できることはとてもありがたいことですね。

致知を読んで崇高な人物と出会い、視座が高まっていく。視座を如何に高めるかは、年齢ではなく、心の美しさが基礎にあるのかなと思う。

 ここのところ忙しく、自分を失いがちである。そんな時の視座になる言葉・人物との出会いは本当に貴重である。致知との対話を今後も続けていきたい。

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