「乳製品業界に革命を起こせ」具体的相談事例のテキスト化

■「そもそも、私は何者?」30秒でわかる経歴

偏差値60以上の大学の理系学部卒

⇒ 内資専門商社(短期海外勤務含む)

⇒ 外資医療機器メーカー(マーケティング)

⇒ 副業で2つの事業を立ち上げ軌道に乗り独立

⇒ 4つまで事業拡大をして空中分解

⇒ お金が尽きて会社員出戻り(事業立ち上げ責任者として1個事業立ち上げ)

⇒ 事業がうまくいかず、論理力・コンサル力磨くため医療ベンチャー

⇒ ADHDのため会社員が合わず、経営者出戻り←イマココ


具体的相談事例「乳製品業界に革命的な施策を」
■前提:長いですが重要な前置き

前提として、相談いただいた内容は話すことで「シナジーがある」、「公益性がある」、「相談した企業の方が損をしない」「その他企業名がわかるようなことは承諾なしに公開しない」という前提のもと、必要に応じてマッチングさせていただくこともあります。

口外すべきことは口外しませんし、これから紹介する事例に関しても、その事業に携わる方には迷惑がかかることなく、100%私の頭の中のアイディアとして出てきたもののためこちらにて一事例として紹介します。


■顧客イシュー(課題):乳製品を既存の販売チャネル、戦略以外で売上を伸ばしたい

顧客のイシューとして上記があることは顧客からヒアリング、また公でアクセスできる情報から既知の情報でした。

その中で、いわゆる、既存チャネルに対して「単純接触効果を上げることで販売店のやる気をあげる」というのが短期的に成果があがりやすく「画期的な新製品を開発」「EC顧客資産を獲得していく」「新規事業は立ち上げ」「画期的なプロモーション」が出てこないということが多かったです。

4P(Prodcut,  Price , Place , Promotion)という観点で見た際には下記のように思っていました。

■ProductのIssue

乳製品は基本的に「乳」という特定の製品を基に開発する製品なので「今までにない全く新しいもの」というのは製品特徴的に生み出すのは困難なので、Occasion(使用環境、用途等)に合わせて「朝専用」「ダイエット女子必須アイテム」「40代男性の脱毛予防」「60代女性の骨粗鬆症予防」など特定のOccasionを想起させることにより、「これなら従来品より、効果が高そう」「そういえばケアしときたかった」などとすることで、新しい製品としてとらえてもらうことで新製品を開発するということを考えました。

しかしこれは、開発までの企画・コストそしてそのリターンや、サポートする論文の整備などから、「インパクトは大きいが実行ハードルが高い」ということで現段階で深追いはすべきでない、結果として、Productからのアプローチは最適ではないかもしれない、あえてこのイシューは解決すべきではないかもしれないと結論づけました。


■PriceのIssue

価格は劇薬なので、最終手段かつ、個人的にはアイディアを出せない、マーケティングができない人の逃げの一手と思っているので、選択肢としては除外しました。

コンサルティングするにあたり、価格は事業の根幹を組み立てる際に入れてもらえる場合には入ることで大きな価値提供ができますがすでにマーケットに広く認知されて、そして、市場を持っている企業に関して安易に提案するのは適切ではないと思っています。

理由としてはコンサルタントとしては短期で成果をあげるためには簡単かもしれませんが、今後の長期的な利益を大きく変えることになるため可能性があり、とても大きな責任となります。ほかにまだ打ち手がある段階でいじるべき要素ではないと思っています。


■ PlaceのIssue

現状のチャネルとしては、スーパーマーケットなどのチャネルが圧倒的な売りあげを誇り、そこに呼び掛けて少し販売強化をしてもらうことこそが一番売上があがるというのが現状です。

他にもECでの直販などもあったりするのですが、配送というのが「チルド」という高コストの輸送形態をとるため、また「消費(賞味)期限」が短いという製品特性のため、通常のサブスクリプションモデルのようにSNSやウェブ広告を利用しユーザーを獲得しても、利益が残りにくく、やはり既存流通でその分のコストをかけた方が最終利益が残るという形になりがちです。

ここで必要なのは「経済合理性のある新規Placeの開拓」というです。


■PromotionのIssue

現状は「テレビ広告」「ウェブ広告」「店頭POP」などで売上を上げることがメインとなっています。

〇テレビ広告:市場拡大戦略

⇒ブランディング、潜在層へのリーチと、興味喚起、最終的なスーパーで意思決定を行ってもらうためプロダクト・ブランドを想起させることのできるものを作成。POPなどと連動させるとより効果UP。課題としては高コスト、効果測定が困難なためPDCAを適切に回す、A/Bテストを戦略的に実施できているケースが少ない


〇ウェブ広告:市場拡大戦略、プレミアム戦略

ウェブ広告は「テレビ広告」と同じ用途・低価格の代替手法として使用されている場合もあれば、すでにニーズが顕在化している人をECチャネルで購買活動にすすませるために行う場合と二つあります。市場拡大戦略は高コストでマーケットリーダーに一番お金が落ちてくるので、マーケットリーダーでないと十分な回収ができないケースもあります。顕在化している場合はそれを刈り取っていくのである一定の点を超えると広告効果が大幅に落ちる可能性もあり、前述したとおり、利益率の確保がプロダクト特性上難しいことがあります。


Issueに対してのSolution
■「Promotion」と「Place」に好機

上記の環境から見るに、新たな最適な一手を打つというのは一見、手詰まりに思える中、思いついたのが、

医学的なメリットを提供しながら
社会的な利益を得ながら
他人(組織)のお金を使って(Promotion)
今までリーチできていなかった層にリーチをして(Place)

売上をあげる。

ということでした。つまり着手すべきと判断したのは「Promotion」と「Place」です。


■ 医学的なメリットとしての乳製品「糖尿病を予防」
〇糖尿病になると医療費増大のオンパレード

糖尿病は一度なってしまうとインスリン注射などを定期的に打つ、悪化することで、足の壊死による手術、失明、足の切断や失明をすると障害者手帳を持つことになりさらに医療費がかかる、などと個人的な健康を損なうだけでなく、医療費増大のオンパレードとなってしまいます。これは社会的な問題であり、糖尿病は食生活と密接に関係していて、関西、四国などは全国平均よりも高い数値であるため、ここを減らすことで労働力の維持、直接的な医療費の削減が期待できます。

〇乳製品の摂取は「糖尿病予防に効果抜群」

乳製品は糖尿病予防に効果があると医学的論文で証明されています。しかもその論文のレベルは「エビデンスレベル」としては最も高い「メタアナリシス」で証明されたものとなっています。(文献:Dietary Protein Consumption and the Risk of Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-Analysis of Cohort Studies)


■これを具体的にどう活用するか「医療費削減が嬉しい組織と組む」
〇医療費削減をすると得するステイクホルダーと組む

医療費が削減されると嬉しいのが「協会けんぽ(全国健康保険協会)」「組合健保」「厚生労働省」などです。

いずれも医療費が増大することで財政状況が悪化しているので、具体的に乳製品が普及することで糖尿病が減るとどれだけの金額的なインパクトがあるかということを試算して、提示をすることができれば、

Price

料金を値引く必要がなく
国等の補助によっては一般消費者は安く手に入ることができ(トクホの乳製品は節税対象、クーポン配布等)
たまに食べるが習慣化していなかった(低購買頻度)層の購買頻度UP

Place

今まで乳製品を食べてもらうことのできなった層
大きな会社に常備(オフィスグリコのような)


Promotion

国や都道府県の予算で広告
国や医学的エビデンスという権威付けができた状態での宣伝可能

という大きなメリットが享受できます。


〇ターゲットはどこにすべきか

インパクトが大きく成果が出しやすいところとしては「現在糖尿病患者が多い県」「乳製品消費が少ない県」この2つのでデータとの掛け合わせにより、優先順位絞り込みをして、実施していくとよいでしょう。(年齢や協会けんぽなどの切り方であると乳製品消費が数値化できないと思うため一旦県を最適と予測してのデータとして選択しています)

糖尿病データ

出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/chiiki-gyousei_03_07.pdf

実際にこれが実現すると、公的な機関・私的な企業ともにメリットがあがる形で事業が拡大すると踏んでいます。

実際に導入が決まった際には、乳製品の製造メーカーは「どういう仕組みによってドロップをさせないか」心理的・金銭的・健康的なメリットを伝えることで持続する仕組み作りがマーケティング担当者の仕事としても増えてきます。


このように、医療と企業が連携することができればと思い、基本的に大企業も国も組織が大きすぎて、動くのが遅いのでどこか目についた方が「消費者としても目線」なのか「医療関連者としての目線」なのか「乳製品メーカー勤務の目線」「けんぽ団体の目線」なのかわかりませんが、下からつきあげたり、あらゆる角度から突き上げてもらえることで実際に実現したらと願っております。

「さあ、乳製品業界に革命を起こすのはあなただ!」

というわけのわからない提起だけしてしめくくらせていただきます。

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