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ケーブル②

明らかに音が変わって聴こえたCAJのケーブル

ほぼ同時期にスイッチングシステムをコンパクトペダルを主体とした物の集合体へと移行したせいなのか、それとも何か他の要素で音の質感が変わったのか
結構機材面で悩む時間が増えました。

特にこの10年近くはギタリストに限らずベーシストも含め、ヴィンテージブームの再来や音楽性もback to basic的な音楽…ルーツミュージックの台頭やギタリストの奏法そのものの変化もあって、楽器のトーンに対してプレイヤー自身も変化していってた時期が多く見られたと思います。

そんな折でのシステム変換とケーブルの相性
やはり何か違う。
自分が思ってるより音が軽い。
ピックアップをアクティブPUからパッシブ化したから?いやいや、聴感上のレンジ感はもっと広く聴こえるハズ。

それからは色んなケーブルを試す日々。
楽器店で試したり友人に作って貰ったり…。色々比較しながらも時折CAJを訪ねては「あの新しいケーブル、本当は好きじゃないでしょ?」とよくdisってました(笑)

「変わってない訳じゃないんですよ。増崎さんが使ってるのと違うのは…プラグですね」

ケーブルは本線とプラグと半田を使って(ソルダーレス…半田を使わない)作られています。
自論ではありますが、ケーブルの音はプラグと半田の種類とその半田の技術に大きく左右されていると思っています。

一時期何が何だか分からなくなって、半田に左右されるのが大嫌いになった時期があり、敢えて社名を出しますが幾つかあるエフェクトボードの中にFree The Toneのケーブルを使っています。
ソルダーレスと言うだけで気分スッキリです(笑)

本題からズレました
話はギターケーブルです。

「増崎さんのとはプラグが違う」

僕がイマイチ好きになれなかったCAJのケーブルは軽いプラグが使われていました。

全ての軽いプラグが悪い訳ではないと思います。
ただ僕は好きになれなかった。
それだけの話。
好きな音がしない/ならないなら、他のメーカーのを使うだけです。CAJが悪い訳ではなく自分の好みと合わないだけですもんね。

以前のCAE/CAJケーブルを使いつつmogami2524にSwitch Craftのプラグを音屋さんで買い、こっそり?CAJのC氏に作って貰ったりして来ました。

丁度ThreeDots ブランドでギター群をリリースしようとする際、「ケーブル類も出せたら良いな」と前出のC氏に相談して色んなケーブル、プラグ、そして半田の組み合わせでプロトのケーブルを作ってみました。

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ライヴ会場やレコーディングスタジオに持ち込んで、エンジニアの方や共演者の意見を聞き一番良い評判を得たのが”Belden 9778 +ノイトリックプラグ”の組み合わせのヤツでした。

結果的に商品化するにはコスト面も含めハードルが高く残念ながらリリースは叶いませんでしたが、音楽的にもギターの旨味を伝えられる良い組み合わせのケーブルだと思います。

そんな時に「これはどうですか?」と中々内気なC氏から試して欲しいと言ってきました。

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増「新しいCAJのケーブル?」
C「ハイ、でも僕が作ったのではなく商品化された物です」
増「ふ〜ん…」

増「変わったね。ってか元に戻ったね!」
C「です。これなら僕も良いなと思います」
増「だよね!値段は?何処で買える?」

などなど。
ケーブルの総評を言える程の腕は持ってません。
何の忖度なく言うと「低域はタイト過ぎず中域はほどほど、高域は若干円やか」
音のスピード感はベルデン+ノイトリックに分がありますが、実は全体的な聴こえ方の印象が結構近い印象を持ちました。好きな音色です。

勿論New CAJケーブルがベルデンのそれと同じではないのですが、どのレンジが多いとか少ないとかといった「癖の少なさ」が逆に使い易いと思いましたし、安心感を備えて元のケーブルの音色と共に戻って来てくれました。

半田の技術によってケーブルそのものの性能が左右されると書きましたが、それを体感して来ただけに、余りに高級過ぎるケーブルや代替えが効かないワンオブな物を使うのを躊躇う自分がいます。
知人がそう言うのを使ってて良い音だなと思っても、それが高価になればなるだけ無関心になってしまう自分がいます。

たかがケーブル、されどケーブル

其々に自分が求めるケーブルや小物、ギター本体に違いがあります。俗に「沼」と表現もしてますが(笑)、沼を抜け出せるのは諦めが先か、見極めるまで潜っていけるか…
どっちが楽かを考えるより、どう拘れるかを意識した生き方が、楽しいかもですね

東京地方、雪も降り続く1月6日
お気をつけて

日々の思いを綴ってます。趣味の事、音楽や楽器の事、そして今までの経験の事。何かの役に立てれば嬉しいです