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IBD患者の今宵の食卓 第八卓

年末大掃除をどうするかは毎年憂鬱の種だったのですが、去年からは『これも家を維持していくための必要経費だ』と割り切って専門業者さんにやってもらっています。作業のために夕方遅くまで台所も使えなかったのでこの日は残り物の温めなおしと買ってきたもの盛るだけ、切って調味料かけるだけの夕飯になりました。

お品書き 12月9日(夕)
・酢ナマコ
・サヨリの刺身
・クジラのはりはり
・カニ玉煮
・春菊、豆腐、シイタケの吸い物
・カブの浅漬け
・白飯

酢ナマコ

最近、『居酒屋メニュー』がどんなものかを知る歳になったこどもたちに「お父さんの作るものは『居酒屋メニュー』のようなものばっかりだ」とかよく言われます。反論しようもないので「普通の居酒屋よりは旨いだろ」と返すのですが・・・
こういうものを普通の惣菜として買ってくるからなのでしょう、今シーズンの初物。大根おろしは自分の菜園で間引いてきた三浦大根、ポン酢と三倍出汁で味付けしています。

サヨリの刺身

駅ビルに入っている魚屋さんでは最近よくサヨリ(千葉産)の刺身が売られています。この時期には珍しいのと他ではあまり見ないのでよく買っています。ワサビは添付のものではなく自分で卸したものです。
ワサビもそれなりのサイズのものは1本500円から1,000円近くするのですが、それでも20食~30食以上使えることを考えるとコストパフォーマンスはそれほど悪くない食材だと思っています。

クジラのはりはり

クジラを食べる習慣のないこどもたちにはとても評判の悪いおかずなのですが、私は京菜(水菜)と聞いて一番に思い浮かぶのがクジラのはりはり鍋です。
クジラはコンスタントには手に入らないので通販でまとめ買いして冷凍しています。江戸時代の江戸町民も普通に食べていた伝統食ですしかつては学校給食でもクジラは普通の食材だったのですからクジラ食をそれほど目の敵にすることはないと思うのですが―

これは鍋というよりは刻んだあと余って冷蔵庫に入れておいた京菜を使って少量を煮物にしたのですが、おたま1杯の出汁に対して刻んだ京菜大きく一掴みの割合で味醂を加えて煮ます。ある程度火の通った所で薄口醤油を適量加えて煮ると京菜から出た水分が上がってきてひたひた程度になってきますので、そのタイミングであらかじめ一口サイズに切っておいたクジラの身を鍋に入れて火を止めます。上の写真位に切っていれば余熱だけでクジラに火は通ります。煮すぎると固くなって不味くなります。
クジラを食べるのにどうしても抵抗があればマグロ(高価なので血合いのような安い部位)でも代替できます。

京菜は水菜と言うだけあってよく水が出ます。いきなり油で炒めても仕上がりは炒めものというよりは炒め煮になるので最初の出汁は控えめにするのがコツです。ちなみに京菜も家庭菜園で穫れたものです。

カニ玉の卵とじ風

これは第七卓で触れたカニ(かまぼこ)玉です。出汁おたま2に対して刻んだ春菊一掴み卵3個、カニかまぼこ1パックで煮物として卵とじ風に仕上げています。調味料は味醂、薄口醤油と三倍出汁です。
二日前に作ったものの温め直しです。

あら出汁の吸い物

数日前ですが近頃には珍しいキジハタが手に入って刺身で食べたのですがこれはそのあらで出汁をとった吸い物です。ショウガの薄切りを2~3片魚のあらと一緒にしばらく茹で、アクをとって冷ますと澱が沈むので上澄みを出汁として使います。
手元に何も食材がなければ絹豆腐と三つ葉がよく合うので買ってくるのですが、今回は冷蔵庫にあった木綿豆腐、春菊、シイタケを具材にしています。味醂と藻塩、薄口醤油で味付けしています。
この日のものは残り物の温め直しです。

カブの浅漬け

これは以前紹介したエバラ浅漬けの素で漬けた自家製の浅漬けです。

きたくりん

白飯は『きたくりん』という品種の新米です。あまり有名でないですし私も今年食べたのが初めてだったのですが『ななつぼし』同様最近北海道中心に栽培されているとても美味なお米です。これも温め直しですがとてもおいしくいただきました。

今回はクローン病食というテーマからちょっとズレたような私の好みに偏った食卓になっていますが(今回に限らないか( ;∀;))、ある程度緩解して、自分が何をしたら何を食べたら体調崩す傾向にあるかを把握してくれば、ほとんど毎日自分の好みのものばかりで健康維持できるという一つの例としてお読みいただければと思います。











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