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初めての方位取り、標高1,100mの山に向かう

前置き

蟹座新月の日、気温39℃という予報をよそに、自分にとって初めての方位取りに行ってまいりました。

2月には「トラトラトラ!九星気学で開運虎の巻」配信を聞きながら「金を増やす吉方位は……西北西のココか……今年は方位取りに行くぞ……」などとメモを取っていたわたくし。

……でしたが、そんなにご機嫌なままではいられなかった。

寅卯天中殺に入った途端、いろんな厄介事が次々と身の上に起きていて、ライフはゼロどころかマイナス状態。2月の「方位取りをして開運するぞ、金を増やしたいぞククク…」と欲まみれだった頃が懐かしいくらい。

そんな状態だったので、非日常に身体ごと突っ込み、気分転換ができたら御の字、というくらいの気持ちで行ってまいりました。

心惹かれたその場所は標高1100m

今回、行き先に決めたのは秩父。

自宅から西北西の場所、いろいろあるなかで考えていたのが秩父方面だったのですが、その中で見つけた三峯神社という場所に心惹かれました。

ところがそこは、なかなか気楽に行けるところではなかった。なにせ標高1100mという位置にある神社です。西武秩父駅からバスで75分(渋滞がなければ!)と知り、これはさすがに、ひとりで電車に乗って行くにはきつい。そして山道なので、一人で車を運転していくのもそこそこエグい。

今回は諦めて、もう少し地上のスポットに立ち寄るか……と思っていたところ、調べ物をしている私を見た夫が「俺も行く、車出す」と言い出したので、車で行けるなら……(運転手もいるし)ということで、三峯神社をまっすぐ目指して向かうことになりました。

そして結果的に家族全員で向かったのですが、方位取りって一人で行くものではなかったっけ?まあいいか。蟹だし。

山道ルートをグリグリとたどるように車は走る

ルートはGoogleマップにお任せしたのですが、これがまたヤバかった。山梨県を経由し広瀬ダムを横目に見ながらのルートは完全にThe・山道。途中の道路は車一台がやっと通れるほどの狭い道、しかも一方通行ではないので対向車が来たら退避しながら進む必要ありという、素人にはおすすめできないルートを案内されました。Google先生厳しい……。

途中にあった「道の駅みとみ」で、暑いけど身体が塩を欲していたようで、一番人気という「いのぶたラーメン」を食べてしまいました。味は素朴でみんなが好きな醤油ラーメンのお味。

チャーシューは「いのししと豚」の肉

引き続き、カーブの連続をクネクネと越えながら、約3時間と少しで到着。幸い、道は混んでいなかったのでだいぶスムーズに着きました。

さて、標高1100mまで上がれば、地上の気温と比べて6℃は低い計算になります。つまり地上が35℃でもここは29℃!しかも周りは木に囲まれているので天然クーラー状態。暑いことは暑いんですが、あの不快なほどに照りつけるような暑さではないのです。自然、ありがたい。

木々に囲まれて「気」をいただく

駐車場から降りた瞬間、サンダル履きで来てしまったことを少々後悔しました。階段は多く傾斜もそこそこ。なんとか参拝道を進んでいくと、三峯神社の特徴のひとつである「三つ鳥居」が見えてきます。正式なくぐり方があるそうなんですが予習しておらず普通にくぐってしまいました。お恥ずかしい。

鳥居の横にスラリと立っている狼には気品すら感じられます。ちょっと筋肉質な感じも。

珍しい「三つ鳥居」

さらに進むと、立派な入り口が。陽の差しこみ具合がすでに神がかっているような……。

随神門の奥を進むと本殿があります

三峯神社は、かの畠山重忠も信仰していて、鎌倉時代に土地を寄進したとか。彼がここに訪れた様子を中川大志くんで脳内再生してしまいました。

さて、本殿での参拝を済ませたあと、辰の年に敷石に出現したという龍も拝ませていただきました。この写真を待ち受けにするといいとかなんとか、どこかのブログに書いてありましたが、そっと見つめるのみに。

さらに、本殿の手前あたりにある御神木に手を合わせて来ました。そばの看板に「木の前に立って3回深呼吸を」とあったのでその通りに従うと、木の香りが胸いっぱいに行き渡ってきました。木ってここまで香るんだっけ……?と思うくらい。

樹齢800年以上の貫禄。「神木から発する氣は活力そのものです」とありました
「氣」の字が赤い

本殿の帰りに引いたおみくじは大吉。「道」というワードが目に飛び込んできました。「わがを進みなさい」と、「道」の文字の部分をボールドにしてまで言われると、進む勇気というか、背中を押されるような気持ちになってきますね…。

小さな「銭亀」もついてきた

ここに来たらぜひとも見たかったのが奥宮遥拝殿。天気と状況次第では雲海も見られるそうです。この時は雲海は見えなかったけれど、まるで登山の後のご褒美のような風景でした。

雲海は見えませんでしたが、最高の見晴らし

こちらは売店で売っていた「けずりいちご」(500円)。氷ではなく冷凍されたいちごを削ったもので、ほとんどの人がこれを注文してました。参拝の後の凍ったいちご、とってもよい食べ物です。

上にかかっているのはホイップクリームで、1回のみおかわり可でした

こうした観光地に行くと「ナイスビュー!」だの「パワースポットにキターーー!」などと騒いでいた私でしたが、ここに来ると、そうして騒ぎ立てるような気持ちに一切ならず、ただただ、無私でその場の空気と「氣」を吸ってきた、という感覚でした。そして次の機会にまわることなく、道中もスムーズにたどり着けたので、今ここに来れてよかったなあ……と。

境内は確かに地上より圧倒的に涼しかったですが、なんだかんだで汗びっしょり。帰りの道の駅にあった日帰り温泉「道の駅・大滝温泉」の誘惑に勝てず、ササッとお湯に浸かってきました。思えば温泉もコロナ禍以降ぶり。こじんまりとしたお風呂でしたが、平日で人も少なく、貸し切り状態でのんびり。いい締めくくりにできました。

三峯神社は人気スポットらしく(調べて初めて知った)、週末に行くと駐車場渋滞は起きて境内もけっこう混雑するとか。もし休日に行くならいろいろ覚悟が必要になりそうですが、とてもいいところだったので、またぜひ行きたいところ。

お守りを買ったので、お返しに行くという口実ができた


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