2022年(令和4)第肆四半期テレビアニメ視聴記(秋)
はじめに
このテキストは、一月を起点として3ヶ月(1クール)区切りで視聴したテレビアニメーションの全記録である。筆者が視聴した「すべてのタイトル」を記録するというルールのもと、全話あるいは中途のエピソードの全てが収録される。
注意事項
作品内容に深く言及するため、いわゆる「ネタばれ」を回避することはできない。また、このテキストは視聴状況を正確に記述するという編集方針で執筆されているため、内容が随時「更新」される。
第4四半期に関する所懐
一年の締めくくりである。
制作の遅れなどで放送延期が当たり前になってしまった昨今ではあるが、それでもなお見るタイトルに事欠かないことにまずは感謝したい。ありがとう、ありがとう。
大喜利と化した「異世界転生」ものの中から見るべきものを探すのは砂金を探す作業にも似て結構趣きがあるものである……なんてことは口が裂けても言いたくはないが、たまに大当たりがあったりするので油断は禁物なのが実感である。
オリジナルタイトルはもう少し頑張ってほしい。
未視聴タイトル
以下の作品は本テキストでは扱わない。
「アイドリッシュセブン Third BEAT!」
「宇崎ちゃんは遊びたい!ω(ダブル)」(第2期)
「かげじつ」(ショート・スピンオフ)
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」
「聖剣伝説 Legend of Mana -The Teardrop Crystal-」
「SPY×FAMILY」(第2シーズン)
「VAZZROCK THE ANIMATION」
「ピーター・グリルと賢者の時間 Super Extra」(2期)
「ヒューマンバグ大学〜不死学部不幸学科」
「BLEACH 千年決戦篇」
「魔入りました!入間くん 第3シリーズ」
「ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION」
「僕のヒーローアカデミア」(第6期)
「マヴラヴ・オルタネティブ」(2期)
「名探偵コナン 犯人の犯沢さん」(スピンオフ)
「メガトン級ムサシ シーズン2」
「モブサイコ100 Ⅲ」(3期)
「弱虫ペダル LIMIT BREAK」
「令和のデ・ジ・キャラット」
「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」TV放送版
「デリシャスパーティ♡プリキュア」
22年第1・第2・第3四半期から継続。公式Webサイト
【第30話】
おいしーなタウンにブンドル団が現れることに疑問を持ったローズマリーは、食事にしようとして財布を見ると、中身が空っぽであることに気がつく。ご飯が美味しすぎてつい食べ過ぎて金欠になったローズマリーは、お祭りで開催される「屋台メシグランプリ」の優勝景品「超お得クーポン」目当てに、ゆいたちと「やきそば屋」を開くことに。
「迷った時はよくばり全部のせ」というゆいのおばあちゃんの言葉に従ってみたものの……焼きそばの有名店「鉄板ふじの」という強力なライバル店がローズマリーたちの前に立ち塞がる。
そして迎えたグランプリ当日、セクレトルーによって焼きそばのレシピッピと料理の記憶が奪われてしまう。自分の食い扶持がかかっているローズマリーはいつになく必死である。
色々あって、無事グランプリは再開したものの、ローズマリーたちの焼きそば店は同率1位に終わってしまう。優勝はしたもののローズマリーはがっかりするのだった。
【第31話】
海の彼方のイースキ島から、王女「マイラ・イースキ」が、おいしーなタウンを視察するために来日した。
案内を任された「あまね」は、「微笑みの王女」と呼ばれるマイラ王女が「ゆい」にそっくりなことに驚く。あまねが驚くのは王女もゆいを知っていたということだった。
世界中を回っている拓海の父親「品田門平」の知り合いという縁で、あまねに呼び出されたゆいは、自由時間のとれない王女のために少しの間だけ入れ替わる。
ところが、王女に変装したゆいが突然現れた黒服の男たちに誘拐されてしまい、話はややこしいことに……。
マイラ王女に代わって王の座を狙う「サンザー・イースキ」の企みをプリキュアたちが解決し、王女はおいしーなタウンで食べたご飯の味を思い出しながら、原稿なしのスピーチを披露するのだった。(ブンドル団はどこだ?)
ブンドル団が登場しないエピソード。長くこのシリーズを見続けているが、この展開はおそらく初めてである。(備忘)
【第32話】
おいしーなタウンで年に一度開かれる麺類イベント「すすれ!ちゅるちゅる☆フェスティバル」に参加する「ぱんだ軒」も今年は例年以上に気合いが入る。
らんの父親で店主の「華道こしのすけ」(はなみち・こしのすけ)は、友人(?)「くまモン」のお墨付きをもらって自信を深める。
そんな中「うどんのレシピッピがいなくなった」とメンメンが麺類のレシピッピを連れてやって来る。レシピッピの不調は料理のピンチ。ゆいたちは手分けしてレシピッピを探しに出る。
メンメン(エナジー妖精)の「麺占い」によってくまモンの中で憩っていたレシピッピを見つけて一件落着___と思いきやそこに現れるセクレトルー。
色々あって無事、開催される「ちゅるちゅる☆フェスティバル」。くまモンアッピールが異常に鬱陶しいこと以外はめでたしめでたし。(?)
【第33話】
ローズマリーがクッキングダムからナルシストルーについての報告を聞いているのを知ったあまねは、自分の中にナルシストルーへの強い恨みの感情が残っていることに、戸惑いと苛立ちを隠せない。動揺した「あまね」は、些細な感情のもつれから「パフェのレシピッピ」と喧嘩してしまう。
あまねのフルーツペンダントから光が失われ、このままではキュアフィナーレになれない。ハロウィンパーティーの最中にパンプキンパイのレシピッピと料理の記憶が奪われ、みんなが出動する中で変身できないあまねを助けたのは、喧嘩別れしていたパフェのレシピッピだった。
「そんなていたらく、あまねらしくないですわ!」あくまで高飛車なレシピッピの叱咤と誰かを許せない気持ちに流されてはダメというローズマリーの助言に、自分の至らなさを受け入れたあまねは、キュアフィナーレに変身して、ゴッソリウバウゾーを浄化するのだった。
(備忘)ハロウィンエピソード。
【第34話】
みんなに、おばあちゃん直伝のおでんをみんなに味わってもらおうと、あれこれ試している「ゆい」の元を、かつておいしーなタウンで板前をしていた「浅井又三郎」(あさい・またさぶろう)が孫の「宏輔」(こうすけ)を連れて訪ねてくる。
おいしーなタウンで、ゆいの祖母(和実よね)と料理人として切磋琢磨していた又三郎は「おでんのレシピ」を教えてほしいと言うゆいに簡単には教えられないと答える。
一方、本当は野球に行きたかったのに、墓参りに連れてこられて機嫌を損ねた宏輔は事あるごとに祖父に反発する。彼のために野球をしようと提案するゆいに何やら思うところのある宏輔は、なぜか拓海と「ゆいちゃんと一日デート権」をかけて勝負することに。
野球を終えて祖父にとった自分の態度が気になるのに素直に慣れない宏輔にゆいは「ちゃんと好きを伝えよう」とアドバイスする。色々あって、仲直りする祖父と孫の姿に、ゆいはおばあちゃんへの思いを重ねるのだった。
次週(11月6日)は特別番組編成のため放送休止。(備忘)
【第35話】
イースキ島への出張を終えて家に帰ってきたここねの両親が、家族で移住したいとここねに持ちかける。
マイラ王女(エピソード31)の依頼で島の名物料理を開発するためにはその方が都合が良いという両親に態度を決めかねてしまうここね。ローズマリーは「ここねの望む道を行けばいい」と後押ししてくれるが、ここねの心は千々に乱れる。
「好きでいっぱいになったこの街を離れたくない」___エナジー妖精「パムパム」にも勇気づけられたここねは意を決して両親に自分の気持ちを伝えるのだった。(もちろんレシピッピも助けます)
プリキュアシリーズ恒例「各キャラクターのまとめエピソード」開始。時期的にはやや早いように思えるが。(備忘)
本編内の別エピソードとして進行する「クッキングダムの人間模様」にも一定の変化が訪れる。おいしーなタウンに現れたローズマリーの師匠とは?(備忘)
【第36話】
「ぱんだ軒」にテレビ番組の取材依頼が舞い込んだ。
取材リポーターが、グルメインフルエンサー「タテモッティ」こと「館本飯奈」(たてもと・はんな)であることを知ったらんは大興奮!尊敬する彼女との共演に心躍らせるが、ロケ本番では緊張のあまり、言葉が出ずに大失敗してしまう。
落ち込むらんを見た飯奈は、かつての自分もらんと同じだったと告白する。自分の思いを人に伝えるため、努力を欠かさない飯奈の作った手書きのノートを見せてもらったらんは、自分もまた美味しいを人に伝えられるインフルエンサーになるという夢を自覚するのだった……。(もちろんレシピッピも助けます)
キャラクターまとめエピソード「華道らん」編。(備忘)
同時進行中のローズマリーの師匠(ジンジャー)探しに新たな展開。コメコメたちプリキュアの妖精たちには「封印された記憶」があった。問題は誰がそんなことをしたかということ……以下次回。
【第37話】
クッキングダムから、スピリットルーの手引きでナルシストルーが逃げ出した!
一方、生徒会長として最後の仕事となる文化祭に気合を入れていたあまねは、会場にいるはずのないナルシストルーの姿を発見し動揺する。
学校へやって来たローズマリーから「ナルシストルー逃亡」の報告を受けたゆいたちは、手分けして学校中を探す。その頃当のナルシストルーは謎のくす玉修理をさせられたり、屋台の「リンゴ飴」を食べて「美味しい」食べ物があることを初めて知ったりしていた。
そんなナルシストルーの前に現れてリンゴ飴のレシピッピを奪うセクレトルー。駆けつけたあまねがゴッソリウバウゾーと戦っている最中、捕虜となったナルシストルーを始末しようとするセクレトルーをキュアフィナーレが止める。
かつての仇敵を救うのに理由などいらない。自分の正義をつらぬき複雑な心境を克服したフィナーレによってゴッソリウバウゾーは浄化される。
クッキングダムへ戻ったナルシストルーは、フィナーレからもらったリンゴ飴をかじりながら改心を誓うのだった。
キャラクターまとめエピソード「菓彩あまね」(+ナルシストルー?)篇。(備忘)
ローズマリーの師匠「ジンジャー」のことを知っているあまねの父「菓彩しゅういち」と母「ぼたん」が登場。ジンジャーは、ローズマリーが「おいしーなタウンへやって来る」と予言していたことが判明する。そして次回はついに……!
【第38話】
コメコメ(2世)の能力によって「20年前のおいしーなタウン」へタイムスリップしたゆいたちは、拓海の母親「大福あん」(だいふく・あん)に案内されて向かった「なごみ亭」で、ゆいの祖母「和実よね」(なごみ・よね)と出会う。
一方「ジンジャー」との再会を果たしたローズマリーは、彼がレシピボンを盗んだとして追放された「シナモン」の嫌疑を晴らそうとしていたことを知る。
またジンジャーは過去のエナジー妖精たちと力を合わせて「ほかほかハートの蓄積装置」を作っていた。レシピボンを盗んだ何者かによる不測の事態を想定してというジンジャーは、装置を未来へ戻るゆいたちに託すと言い残し過去のエナジー妖精たちと共に放出したエネルギーの中で消滅する。
現在のおいしーなタウンに戻ってきたゆいたちは、ブラックペッパーが一人セクレトルーやゴッソリウバウゾーと戦っている現場に遭遇する。
ブラぺと共にゴッソリウバウゾーを浄化したプリキュアたちは、ジンジャーの意志を引き継ぐことを誓うのだった。
第3クール終了間際の転換点。ナレーションを務める「おばあちゃん」初登場のエピソード。ローズマリーをはじめとするクッキングダムの複雑な事情を知る重要人物(ジンジャー)の登場が3クール終了間際となるシリーズ構成の意図は、現時点では推測の域を出ないが明らかに遅すぎるように思われてならない。
【第39話】
サッカー部の助っ人を頼まれた「ゆい」は、期待に応えて大活躍する。
一方、同級生の「玉木わかな」(1話〜)は高校のスカウトが視察に来るほどの逸材だが、父「玉木ましば」が作ってくれるお弁当に複雑な思いを抱えていた。料理が苦手なのに娘のために無理をして弁当を作っている父のことを心配していたのである。
早く高校生(奨学生)になって父の負担を減らしたいというわかなに、「おばあちゃんの言葉」で元気づけようとするゆい。しかし、わかなには別の見解があるようでゆいの言葉に真っ向から反論する。落ち込むゆい。
考えているうちに腹ペコったゆいは定食屋で食事をしながらも悩み続ける……そこにセクレトルーが現れレシピッピが奪われてしまった。
プリキュアに変身して立ち向かうゆい。セクレトルーが放った「悩みと弱さ……弱さにつけ込まれると生きていけない」という言葉にこもった実感を感じ取ったプレシャスは、わかなに自分の想いを言葉にして伝えるのだった。
行方不明となっていた「シナモン」の正体が判明する。次回、「父帰る」(備忘)
【第40話】
「品田門平」(しなだ・もんぺい)こと「シナモン」との涙(?)の再会を果たしたローズマリー(マリちゃん)は、同時に「ブラックペッパー(ブラぺ)」の正体が拓海であることを知る。
同じころ、世界中でレシピッピが消える現象が発生しており、危機を感じたシナモンは、拓海に“預けておいた”デリシャストーンを返すよう迫る。
一方、ゆいは「何でも完璧でなければならない」というセクレトルーの言葉が頭の隅に引っかかっていた。あの人ともう一度話したい___という想いを内に秘め、皆んなでクリスマスケーキを作るゆい。その時、ケーキのレシピッピがセクレトルーに奪われてしまった!
バンクムービーも勇ましく、ゆいたちの前でブラックペッパーに変身する拓海と共に戦いに臨むデリシャスパーティプリキュアたち。
戦いの最中もセクレトルーに対話を申し込むプレシャスだったが、想いは届かない。
改めて父とローズマリーにブラックペッパーでいたいと訴える拓海。デリシャストーンを修理するためにクッキングダムへと戻るが……。
何事にも「完璧でなければならない」セクレトルーの過去が少しだけ垣間見える。セクレトルーさんは(料理が下手な)人妻だった!(衝撃)
【第41話】
なごみ亭でクリスマスパーティーの準備が進むさなか、ゆいは父「和実ひかる」(なごみ・ひかる)と街に出かける。
一方、シナモンと共にデリシャストーンの修理に向かった拓海とローズマリーは、ローズマリーのデリシャストーンは最初から壊れるように細工されていたことを突き止める。
同じ頃クッキングダムでは、侵入してきたスピリットルーたちにクッキングとクイーンが囚われてしまった!城を守らなければいけないはずのフェンネルは、なぜかゆいの前に現れ、そのままパーティーに招かれる。
パーティの途中で抜け出したフェンネルに、ゆいが土産に持たせた「おむすび」が突然消えてしまう。
街に現れた、セクレトルーとゴッソリウバウゾーから、おむすびのレシピッピを取り戻したプレシャスだったが、なぜかフェンネルがそれを横取りする。不敵に笑う彼の正体は実は……!
ブンドル団のリーダー「ゴーダッツ」の正体が判明する。それは我々がよく知る人物だった___いよいよ物語は佳境に入る。あと4回くらいか。
23年第1四半期に続く。
「異世界おじさん」
「dアニメストア」で視聴。第3四半期から継続。制作の都合で放送延期となっていたタイトル。公式サイト
【第8話】
ダンジョン攻略で「神聖勇者」の称号を得たアリシアたち駆け出しの冒険者たち。だが、分不相応な肩書が却って彼女たちに災いをもたらすと危惧した真の功労者である(アリシアたちとの記憶を消去した当人である)おじさんは王都へと向かう。王都でアリシアたちを勇者に祭り上げた陰で進行する陰謀に気づいたおじさんは、人権意識の低い異世界人に対して、現代人の倫理観で論破を試みるが……。
【第9話】
2018年8月___日本各地で最高気温を記録したある日。暑さのあまりゲーム機もエラーを起こして半狂乱となるおじさんに、氷の魔法を使ってみたらと試してみると意外なことに部屋が涼しくなる。変身魔法の影響の怖さを説くおじさんの回想は、異世界で魔炎竜に変身した話に変わってしまい……。
【第10話】
藤宮の友人「沢江」(さわえ)がたかふみの自宅を訪れる。藤宮がアブない宗教にハマっているのではないかと危惧した上での行動だったが、藤宮がたかふみに惚れていることを察した沢江は「彼」を試してみることに。だがそれがたかふみの踏み込んではいけない領域を刺激することになって……。
【第11話】
おじさんと同じ世界(ニホンバハマル)から来た男が作ったという異世界の温泉で、魔物との戦闘になるおじさんとアリシアたち。魔封鳥によって魔法を使えなくなったおじさんは、運動音痴(体育の成績がいつも2か3)が災いして戦闘力が著しく低下する。頼みの綱はアリシアが持つ古代魔道具「救世のワンド」にあるのだが……。
【第12話】
討伐依頼を受けて「唄う魔物」退治に向かったおじさんは、魔物の正体が氷の一族の少女「メイベル」であることを突き止める。歌声を褒められて気を良くしたメイベルはおじさんの故郷の歌を唄おうとおじさんに提案する。おじさんがリクエストした曲は……。一方、メイベルに膝枕してもらっているおじさんを見て発狂したツンデレエルフは、おじさんの「本名(嶋嵜陽介)」を教えられて何故か顔を赤らめる。彼女にとって真名を教え合うことはそれなりに重要であるようで……そんな二人の前に祠の怪物が現れる。
23年第1四半期につづく。
「シャインポスト」
「dアニメストア」で視聴。第3四半期より継続。全12話。公式Webサイト
【第10話】
チケット完売を目指してようやくフル稼働態勢となる「TINGS!」のメンバーたち。地道な営業努力の甲斐もあって、コンサート前日に目標を達成し、意気高揚する春たちの前に「HY:RAIN」のリーダー「黒金蓮」(くろがね・れん)が現れる。コンサートを間近に控えた春をヘッドハンティングにやって来る、非常識とも言える行動をとる蓮には彼女なりの拘りや想いがあって……。
【第11話】
解散の危機は脱したものの、今度は春引き抜きを阻止するために「HY:RAIN」のメンバーに最高のパフォーマンスを見せなくてはならなくなった「TINGS!」の面々。そんな中、春に対する蓮の思いの強さを目の当たりにした杏夏は一念発起して……。
【第12話】シーズン最終回
ついに迎えた結成1周年コンサート当日。舞台袖で緊張する5人が「輝いていない(=嘘をついていない)」ことに、日生は成功をすでに確信していた。そんなこんなで成功裏のうちにライブも終わり「TINGS!」たちは次のステージへ___ところで日生直輝にあれこれと連絡を取っていたのは今をときめく絶対的大アイドルの「蛍」(ほたる)であった!この情報、今いるのか?(完結?)
【評】
主人公の超能力者設定(嘘をついている人が視覚的に見える能力)が劇中でまったく意味をなしていないなど、作り込みの甘さを指摘する前に、俺たちの戦いはこれからだ!(同スタッフの次回作にご期待ください!)的な締めだけはやめて欲しかった。
放送中の特別編成番組(2回も!)など、あえてテレビアニメに拘る意味はどれほどあるのか。今一度よく考えてみよう。
視聴完了
「メイドインアビス 烈日の黄金郷」
「dアニメストア」で視聴。第3四半期から継続。全12話。公式Webサイト
【第12話】
シリーズ最終回。1時間スペシャル。
原生生物に蹂躙される「成れ果て村」を守るかのようにたった一人の抵抗を試みるファプタだったが、次第に追い詰められていく。
そんなファプタを救ったのは、やはりレグであった。
一方、避難していたリコたちは預言者ワズキャンの元へとたどり着く。
見る影もなく草臥れ果てたワズキャンは、リコたちに自身の成し遂げたかったことを語る。「夢を叶えて絶望するがいい……」不吉だがどこか暖かいワズキャンの手向けの言葉を胸に、リコたちはファプタの呼び声に応える村人たちと共に村へと戻るが……。
【エピローグ】(第12話)
六層の呪いによって崩壊していく身体をおして「ヴエロエルコ(ヴエコ)」は、村人たち、そして何よりも「母の想い」をファプタに伝え、絶命する。
「成れ果ての村」はここに消滅し、母の「大事な人」の最期を看取った最後の娘の復讐はひとまずの結末を迎える。
ファプタに対してレグは、冒険の輩に加わらないかと誘いをかけるが、成れ果ての姫は「考えておく」と返すにとどめる。
その先に闇しかないと知りながらも冒険を止めることはできない。そしてそれは、リコたちもまた同様に___。(完結?)
【評】
見る者の心を打ち砕く劇場版(「深き魂の黎明」)を経て、再びテレビシリーズの長丁場(1クール3ヶ月)に戻ってきた本篇は、「さらに辛い」の一言に尽きる。キャラクター造形や作り込みの密度の濃さは時間の制限が(劇場版よりも)緩い分、容赦や妥協のない域へと達するのは必定とは言えるものの……。
高密度・高精細な作画などは相変わらず高レベルだが、見ていてとにかくしんどい。劇場版を経た上で視聴しなければ相当にキツい物語はまちがいなく、人を選ぶタイプのアニメであると言える。
舞台がほぼ動かない(深界第六層で終始する)ことも含めステップアップ前の“溜め”と見るべきなのか、いずれにせよ「次の一手」が待たれるところである。
(追記)シリーズ続編制作決定の報あり。フォーマット、公開時期は未定。
視聴完了
「不滅のあなたへ season2」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。2021年第2〜3四半期放送のテレビアニメ「不滅のあなたへ」(全20話)の続編。「ここではない架空の世界を舞台に、死ぬことのできない生命体の果てしない旅路を描く」ファンタジーアニメ。公式Webサイト
【第1話】(通算第21話)
母なる少女、非凡な兄、戦場の友人たち、そして一人の老婆の死を看取ることで、より人間に近しく成長した「フシ」は、数十年___40年の沈黙を経て、訪ねてきたヤノメ国の少女「ヒサメ」や彼女に付き従う「守護団」らと共に、活動を再開したという不倶戴天の敵「ノッカー」から罪なき人々を救う旅に出る。
【第2話】
実はヤノメ人「ハヤセ」の孫だったヒサメに毒を盛られたフシを救ったのは、かつてジャナンダ島で共に戦った壮年の「トナリ」であった。ヒサメに共生するノッカーによって重傷を負ったトナリは、自らの素性を明かさずに「これまで会ってきた人の顔を見せてほしい」とフシに頼む。フシが変身できるのは既にこの世を去ったものだけ。そこに新たに加わったトナリの姿を見出したフシは、目の前の恩人の正体を知るのだった。一方、ヒサメは「ハヤセの孫にして生まれ変わり」という出自をフシに明かし、「ある願い」を申し出るが……。
【第3話】
それからさらに数十年___。守護団の活動によってすっかり暇を持て余したフシは、トナリの遺言に従って仲間を探すための旅を続けて各地を転々としていた。その間も守護団として度々フシを訪ねるヒサメの孫・ハヤセの子孫たち……。ハヤセから数えて六代目の継承者となる少年「カハク」がフシの前に現れたその頃、街ではフシを異端視するベネット教が広まっていた。「ハヤセ文書」や「トナリの日記」などの書物によって、フシの存在は世間に広く知られていたのである。止むなく守護団に同行することになったフシは、ある日、ウラリス王国の「ポンシェン王子」にカハクともども捕らえられる。仲間を求めていたフシに「それを与えられる」と豪語する不遜の王子にフシは……。
【第4話】
敵か味方か___「新しい世界を与える」という、やたらと独り言が多いポンシェン王子から「友達を作れ」と指示されるフシ。王子の妹「ポコア」や従者の少年「トド」らと知り合いになるも、求めていた仲間とは違うことにフシは戸惑う。王国へのノッカー襲撃を避けるという口実でウラリスを離れると王子に告げるフシ。だが王子はフシについていくと宣言する。生まれた時から死者と会話できるため異能と畏れ忌み嫌われた王子にとって、フシはいろんな意味で特別な存在なのだった……。
【第5話】
ノッカーを討伐しながら各地を巡ることで少しずつだが支持者を得ていくフシたち一行は、旅の途中で立ち寄ったイルサリタ国で城主の娘「アンナ」を生き返らせてほしいと頼まれる。死の運命にある人間を甦らせることはできない___自分の能力の証としてその死を看取ったアンナに変身し、その「抜け殻」を置いて城を去るフシ。だがポンシェン王子は、その抜け殻がまるで命を持っているかのように振る舞う姿を目の当たりにする。「死んだ者を生き返らせる」というフシの能力。これを異端視する者たちが見過ごすはずはないと……。
【第6話】
野営地でカハクに求婚されるフシ。だがフシの中の少女「パロナ」が、自分を殺したハヤセの子孫(カハク)への拒絶反応を示してしまう。自分の行為の愚かさに恥じいるばかりのカハク。そんな中、訪れたエンタスの街でベネット教に囚われの身となるフシたち一向。「死んだものを生き返らせる」というフシの能力を聞きつけた教団の大教督「サイリーラ」は、悪魔と信じる相手に対して「死んだ老師を生き返らせろ」と強引に迫る。しかしフシの能力は、生前の姿に触れていない相手___つまり死人を生き返らせることはできないことが判明する。面目を潰された教団は、フシを悪魔として糾弾し、衆人環視のなか煮えたぎった鉄の箱の中に閉じ込めてしまう……。
【第7話】
肉体の崩壊と再生を繰り返しながら、煮えたぎる鉄の箱の中でフシは新たな能力を手に入れる___。一方、ベネット教に異端審問をかけられるポンシェン王子とトドは、何日も過酷な環境に置かれて徐々に疲弊していく。教団の目的は王子に「異端信仰(フシは悪魔の使いである!)」を認めさせることだったが、あくまで裁判で決着をつけることにこだわる王子にとってそれだけは絶対に認めるわけにはいかない。しかし衰弱していく仲間のために已むなくフシを悪魔と認めた王子は、教団から死刑宣告を受け、処刑場に送られてしまう。
【第8話】
大衆注視のなか、異端信仰を告白したポンシェン王子のギロチン刑が執行される___。大教督サイリーラは民衆に向かってフシを異端の者と認めることを高らかに宣言する。しかし、死んだと思われたポンシェン王子はフシによって密かに救い出されていた。「王子の死」に悲しみに包まれるウラリス王国に戻るフシたち。結局、父王を見返すことも叶わず死んでしまった王子は、生まれ変わったつもりで再起を誓うのだった。王国を離れるフシについて行くカハクを突然の痛みが襲う!カハクの左腕に共存するノッカーが突然「口を開き」、自らの目的を語り出す。
【第9話】
カハクの左腕の予言どおり、ノッカーの猛攻撃を受けるベネット教の総本山に駆けつけたフシは、苛烈を極める戦闘の中で、数多くの「器」を奪われてしまう。守れなかった市民の墓標を前に己の無力さを痛感するフシ。もっと強くならなければ……さらなる成長を望むフシに「観察者」(かんさつしゃ)は、感覚野の拡張を教示する。カハクの左腕からノッカーが予言する次の襲撃地は「ソニア王国」の王都「レンリル」。一年後に起こるという襲撃に備えて、フシはポンシェンやカハクと別れて独り修行に入る。
【第10話】
ポンシェンは、ソニア王国の王女「アルメ」に謁見するが、一年後のノッカー襲撃などという途方もない話に却って不信感を抱かれてしまう。一方、巨大な戦いの場を作る能力「感覚野の拡張」を獲得するための修行に明け暮れるフシは、たまたま立ち寄った街の見世物小屋で、壺を通じて会話する土器人の少女を助ける。修行場である船の中で一緒に暮らし始めたフシは、「エコ」と名付けた少女との会話の中から自らの感覚野を広げるヒントを得る。
23年第1四半期につづく。
「アキバ冥途戦争」
「dアニメストア」で視聴。アニメーション発オリジナル作品。「1999年の架空の日本・東京秋葉原を舞台に、メイドカフェ間で繰り広げられる血で血を洗う抗争を描く」ブラックコメディアニメ。全12話。公式Webサイト
【第1話】
1985年。雨そぼろ降る東京・アキハバラのメイド喫茶「侍女茶館」で女店長が射殺される。為す術もなく血だまりに沈む店長の傍らには怒りに燃える一人のメイドがいた。時は流れて1999年___“カワイイ”メイドを夢見てメイドカフェ「とんとことん」で住み込みで働くことになったごく普通の女の子「和平なごみ(17歳)」(わひら・なごみ)は、同僚の新人メイド「万年嵐子(35歳)」(まんねん・らんこ)と共に、血で血を洗うメイド喫茶の(ある意味華やかな)世界に足を踏み入れてしまう。
秋葉原で最初のメイド喫茶が開店した(とされる)のは「2001年」。つまり21世紀になってからのことである。そのことを頭に入れた上で視聴しないと色々と誤解が生じると思われるが、救済措置(字幕・テロップなど)は一切ないので注意が必要……かも。
【第2話】
自分が求めていた仕事じゃない___。出勤初日からメイド喫茶「チュキチュキつきちゃん」との武力抗争に目の当たりにしたなごみは、押し寄せる後悔の波を無視するようにチラシ配りに精を出す。一緒にビラ配りをしていた「侵略カフェですとろん」所属のメイド「ねるら」と知り合いになるなどしながら、少しだけやる気を取り戻したなごみが店に戻ると、「店長」が「とんとことん」の営業資金を闇カジノで全額注ぎ込んでいたことが判明し、職場崩壊の危機に立たされる。
【第3話】
「とんとことん」が滞納していた上納金こと“おひねりちゃん”の肩代わりに「取り立て屋」からある仕事を請け負わされる嵐子。地下格闘技「アキバふぁいとくらぶ」のリングに上がって、シナリオ通りに負ける八百長の片棒担ぎという、汚れ仕事を黙々とこなす嵐子の前に、日本語が少々怪しい、軍人くずれの外国人格闘家が現れて……。
【第4話】
嵐子と拳を交えた元ロシア軍人の女「ゾーヤ」が、新たに「とんとことん」のメイドに加わった。一方、アキバメイド喫茶連合「ケダモノランドグループ」から、メイド教育のスペシャリスト「佐野みのり」(さの・みのり)が「とんとことん」に派遣されてくる。調教師との異名をとる佐野の厳しい教育に、なごみたちも最初は反発していたものの……。
【第5話】
滞納し続けている「とんとことん」の“おひねりちゃん”(上納金)返済のため、今日も金策に走るなごみは、知り合いメイドの「ねるら」からイベント開催を提案される。たまたま明後日が嵐子の36歳の誕生日だったことから、なごみはバースデーイベントを企画する。しかし、同じく誕生日イベントを開催する予定だったメイドカフェ「メイドシープ」所属のメイド「薫子」(かおるこ)から目をつけられ、嵐子ともども監禁されてしまう。
【第6話】
世紀末アキバにおいて、「ケダモノランドグループ」とメイド喫茶の覇権を争っていた「メイドリアングループ」の立役者「愛美・スーパーノヴァ・山岸」(まなみ・すーぱーのゔぁ・やまぎし)が、刑期を終えて戻ってきた。しかし、現在のアキバには「赤い超新星」の異名と必殺の赤バットで恐れられた武闘派・愛美の居場所はどこにもない。そんな中、自分が目をかけていたメイド喫茶「チュキチュキつきちゃん」を潰されたことを知った愛美は、密かに「とんとことん」壊滅を謀る。しかしその計画は、なごみと「姉妹の契り」を交わしたねるらによって阻止されるのだった。危うく難を逃れるとんとことん。たが、心ならずもグループの裏切り者となってしまったねるらは、メイドとしての筋を通すために愛美に刃を向けてしまい、帰らぬ人となってしまう。
【第7話】
姉妹の契りを交わした親友の死を目の当たりにして「とんとことん」から姿を消すなごみ。一週間後、忍者カフェでひとり忍んでいたなごみは、「ねるらが残した最後の言葉」をねるらのファンから教えられ、もう一度、メイドとして立ち上がることを決意する。一方、メイドリアングループの指揮権を掌握した愛美は、ケダモノグループとの全面戦争___「アキバビッグバン」を起こすべく行動を開始する。標的とする「とんとことん」にカチコミに入る愛美だったが……。
【第8話】
メイドリアングループがケダモノランドグループに吸収合併されることで全面戦争の事態は回避された。大きく塗り替えられるアキバ・メイド喫茶の勢力図。仲間の裏切りによって亡き者にされた愛美の葬儀の場で「とんとことん」のメンバーは、グループの総裁となった「凪」(なぎ)から、元メイドリアングループのメイド喫茶「ウーパーズ」と野球で勝負をつけるよう命じられる。恨みかさなるとんとことんに対し非道な振る舞いに出る店長の「宇垣和枝」(うがき・かずえ)に、あくまでフェアプレーで対抗するなごみだったが……。
【第9話】
年に一度開催される「アキバメイドフェス」の季節が今年もやって来た。しかしケダモノランドグループ最底辺に位置する「とんとことん」では、盛り上がる気運はない。ただ一人張り切るなごみも上位のメイドカフェ店員から締め上げられる始末だ。本心では底辺から抜け出したいと願っている「とんとことん」一同は、ケダモノランドグループ内の序列「ケダモノランド生態系の手引き」があることも知らずに、アキバメイドの始祖にして日本初のメイド「お萌え様」(おもえさま)の功績を称えるイベント「お萌様登り」の頂点を目指す!(当然、血を見る)
【第10話】
いろいろな勘違いと手違いが重なった結果、グループ生態系(=序列)の頂点に上り詰めた「とんとことん」は、翌日から、くる客が引きを切らないほどの大人気店となる。そんな中、店長の計らいで常連ご主人様である「末広」と休みの日に店外デートをすることになる嵐子。だが末広の正体は、金で雇われて人知れずメイドを殺める殺し屋だった。しかし、いつしか自らの境遇を重ねた嵐子に心の平穏を見出していた末広は「一緒に逃げないか」と彼女に札幌行き特急列車のチケットを手渡す。彼の言葉に偽りがないことを悟った嵐子は判断に迷う。そんな嵐子に、いつもは無口なとんとことんのマスコットパンダ(着ぐるみ)「御徒町」(おかちまち)が銃を手に迫る……。二人の間には一体何がある(あった)のか?
【第11話】
引き続き大盛況に湧く「とんとことん」に突然、ケダモノランドグループからの「絶縁状」が叩きつけられる。凪の号令一下、同系列他店からの嫌がらせによって常連客すら離れ、窮地に陥る「とんとことん」。絶縁の責任は自分にある___。侍女茶館で姉妹の契りを交わしていた「凪」との因縁を語る嵐子は、意を決してグループの入るビルへと乗り込む。だが凪が出した条件は意外なことに「ケダモノランドグループ幹部の地位につけ」というものだった。嵐子となごみの命懸けの交渉によってその場はおさまったかに思われたが……思わぬ悲劇が嵐子に降りかかる!
【第12話】
自分が壊滅させたメイド喫茶(「チュキチュキつきちゃん」)の残党メイドに刺されて、あっけなくこの世を去る嵐子。事実を受け入れられないなごみは、自分がもっとも忌み嫌う暴力に縋ってしまうのだった。嵐子の銃を手に「黒き豚」(服喪中なだけ)と化してアキハバラで仇を探すなごみ。一方、嵐子の死は秋葉原界隈に昏い影を落としていた。凪は「とんとことん」の壊滅を図るべく配下のメイド喫茶に召集をかける。全面戦争が避けられない状況の中で、なごみは今一度「メイド」について「萌え」について考える。彼女の出した結論。それは……凪率いるメイド軍団たちに包囲されたなごみたちは「メイドの武器」で対抗する!「おかえりなさいませ、お嬢様♡」___なごみたちの命懸けの接待がいま始まった……。
【エピローグ】(第12話)
凪の放った銃弾に倒れるなごみ。だが凪もまた、たった一人のメイドの反抗によってその命脈を絶たれるのだった。そして……時は流れて2018年___かつての荒廃した秋葉原はもうどこにもない。そしてその一角で営業を続けるメイド喫茶「ニューとんとことん」では、今日も「36歳のメイド」が車椅子でご主人さま・お嬢さまを出迎えていた。(完結)
【評】
今年いちばんの「怪作」である。
所詮は「ごっこ遊び」の延長線上にある「(なんちゃって)メイド文化」に哲学の「道」を組み入れたギャップをみんなで笑うという趣向のアニメだと思っていた(「冥道」は何処へ行った?)ら、本当に人が死んだり殺したりするので、驚くというより戸惑ってしまった。
この制作会社(P.A.Works)お得意のお仕事系日常アニメに、異物を取り入れて起こる化学反応で新味を出そうと試みたものの、その効果は劇薬を通り越して「猛毒」となって作品自体を蝕んでしまったという感じだ。
アニメーション自体の品質は非常に高く、ビジュアルのインパクトも桁違いだっただけに、見た目と物語のギャップが本当に惜しい作品となってしまった。
本質を見誤った「東映アウトロー映画」のパロディも薄寒い(と言いつつ「ツインテール(髪型)詰め」は腹を抱えて笑った)だけで、明らかに企画開発段階で間違えているように思える。笑えもしなければ「燃え」も「萌え」もしない三方塞がりの悪循環。「第2シリーズは作らない(作れない)」としたラストシーンだけは正しい判断だと言わざるを得ない。
あれこれと厳しいことを書いてしまったが、攻めの姿勢のオリジナルアニメは貴重だし、自分は応援したいと思っているので、これに懲りずもっと攻めたアニメを見せてほしいと願うばかりである。
視聴完了
「ヤマノススメ Next Summit」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。2013年以降続くテレビシリーズの第4期。「現代日本を舞台に、趣味の登山を楽しむ女子高生たちの日常生活を描く」日常系アウトドアアニメ。全12話。公式Webサイト
【第1話】
同作の第1シーズン(2013年冬期)の総集編。
「雪村あおい」(ゆきむら・あおい)と「倉上ひなた」(くらうえ・ひなた)が高校で再会する少し前の話。埼玉県飯能市に戻ってきた親友との再会と、初登山を達成するまでの軌跡を振り返る。
【第2話】
第2シーズン(2014年夏・秋期)前編。
登山を通じて知り合いになった「斎藤楓」(さいとう・かえで)先輩と中学生の「青羽ここな」(あおば・ここな)に「ひなた」を加えたメンバーで、富士山登頂に挑戦するも、高山病にかかって途中下山となってしまったあおいは、登山への情熱を見失いかける。
【第3話】
同・後編。
ひなたと登った思い出の山「谷川岳」で「山に登る意味」を少しだけ見出すあおい。谷川岳では黒髪ショートカットの女の子「黒崎ほのか」(くろさき・ほのか)と知り合いになる。
【第4話】
第3シーズン(2018年夏期)総集編。
2年生の夏にもう一度“富士山”に挑戦する。目標に向かって張り切るあおいだったが、その頃から何故かひなたとすれ違いが多くなって……。
【第5話】
第4シーズン本編。
11月___教室を訪ねてきた登山部部長「千手院小春」(せんじゅいん・こはる)先輩から、登山部入部を強引に迫られるあおい。ひなた以上の押しの強さに断りきれず、部室まで見学に行くことになったあおいだったが……。
【第6話】
あおいのバイト先である洋菓子店「すすき」の店長がギックリ腰になってしまった。店が臨時休業になったことをきっかけに、同僚の「小野塚ひかり」(おのづか・ひかり)からデートのお誘いを受けたあおいは、ひかりの思わぬ一面を知ることになって……。
【第7話】
大晦日___ここなの提案で、初日の出を見に行くことになったあおいとひなた。ところが登ろうとしていた「天覧山」は大変な混雑だと聞き、行き先を急きょ「日和田山」に変更する。しかしお約束の朝寝坊でスケジュールはギリギリとなってしまい、あおいたちが初日の出をお迎えすることができるかどうかは正に神のみぞ知る状態に。
【第8話】
バレンタインデーが間近なある日___群馬県に住むほのかを誘って奥多摩の「御岳山」へパワースポットを見に行くあおいたち。受験を控えて気が進まないほのかだったが、ここなも一緒に来ると聞いて急きょ予定を変更する。
別の日___登山部から呼び出しを受けたあおいとひなたに、登山部の新装備「スノーシュー」を使った登山をしようと提案する小春部長。いったい何が?
【第9話】
冬の終わり、もしくは春___単身赴任先から帰ってきた父「雪村誠」(ゆきむら・まこと)と渓流釣りに行くことになったあおいとひなた。渓流釣りに興味があるというここなのために半ば付き合いのかたちで川にやって来たものの、釣果は捗々しくない。魚のヒキを待つ間、ここなはあおいたちに少しだけ未来の話をするのだった。
別の日___仕事のストレスで煮詰まった気分をリフレッシュするという母「倉上舞」(くらうえ・まい)に、半ば連行される形で鎌倉へやってきたひなたとあおい。1日で「山と海」を見ると意気込む舞にひなたとあおいはタジタジとなる。
【第10話】
3月。桜が咲き始める頃___2年生になったら「ひなたと違うクラスになるのでは?」という不安に駆られたあおいは、終業式の日に、勢いでひなたたちに天覧山で写真を撮ろうと提案するも、そこからなぜか山までクラスメイトを引率する役目を任されてしまう。(結果オーライとはいうものの……)
そして新学期___2年3組にひなたどころか知り合いもいない新しい学級に不安を隠せないあおい。しかしそこには思いもかけない出会いもあって……。
【第11話】
ついに迎えた2年生の夏___富士山への再チャレンジに臨むあおいと仲間たち。不安はあるけど人事は尽くした。あとはただ、自分を信じて登るだけ___。
【第12話】
天候に不安を抱きながらも順調に富士登頂「須走ルート」を進むあおいたち。雲が晴れて富士山頂上が見えてきた頃、本七合目の手前であおいは一年前と同じく頭痛に襲われる。挫折の記憶が頭をよぎるあおいのために、ひなたはある決断をする。あおいの富士山再挑戦の結末は果たして?
【エピローグ】(第12話)
富士山頂から「未来の自分」へ手紙を書くあおい。下山の途中で「未来の自分」を幻視したあおいは、それが間違いなく自分の未来であることを確信する。(完結)
【評】
息の長いシリーズである。第2シーズンから第3シーズンまでのブランクが長いこと(5年!)を抜きにしても、10年かけて続けられるだけのストーリーではあった。
成績を競うスポーツと違って「結果」を重視することが長持ちの秘訣なのかもしれない。1クールで30分もの8話分しかなくても物語的強度は他のテレビシリーズに比して見劣りしない。堂々たる出来である。
物語は「いちおうの」完結は見たが、続きはまだ作れそうで作らなそうで中々に微妙な感じ。やるならテレビシリーズを希望したい。
視聴完了
「ぼっち・ざ・ろっく!」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。「現代日本を舞台に、バンド活動に青春の(ほぼ)全てをつぎ込む少女たちの姿を描く」日常系(バンド)アニメ。全12話。公式Webサイト
【第1話】
極度の人見知りで周囲に馴染めない女子高校生「後藤ひとり」(ごとう・ひとり)は、ネットでは「ギターヒーロー」という動画アカウント名で活動するほどの演奏巧者だが、学校では全く目立たないネット弁慶いわゆる「陰キャ」だった。ギターを背負って「バンド少女」アッピールすれば誰かが声をかけてくれるかも……という甘い妄想に浸りながら街を歩くひとりの前に「バンドでギターサポートしてくれるヤツを探してる」という女の子が現れて……。
【第2話】
街で偶然出会った「伊地知虹夏」(いじち・にじか)と「山田リョウ」(やまだ・りょう)に誘われるまま、音楽ユニット「結束バンド」のメンバーになったひとり。だが、その挙動不審ぶりからリョウに「ぼっちちゃん」と呼ばれてイジられたり、ギターのメンバーに逃げられてバンドはボーカル不在であったりと、バンド活動以前に問題は山積みなのだった。当面の問題は、ライブをするための条件___いわゆる「ノルマ」を達成しなければならないことだが、お金の持ち合わせなどある筈もないひとりは、虹夏の姉が経営するライブハウス「STARRY」でバイトを始めることに。しかし、ぼっちのコミュ障(コミュニケーション障害)に対面の仕事など務まる筈もなく……。
【第3話】
アルバイト経験で何かが変わった___こともなく、学校では相変わらず独りぼっちのひとりは、虹夏に言われていたバンドの新メンバーを探すことに専念する。ギターの弾き語りができるという陽キャラで人気者の「喜多郁代」(きた・いくよ)を誘うことには成功したものの、喜多がギターを弾けるというのは実は嘘で、しかも彼女が結束バンドから逃げ出した本人であることが判明する。
【第4話】
ひとりがコーチすることを条件にバンドに加わることを許された喜多を含めて、本格的に活動を開始する結束バンド。「より一層バンドらしくなる」ためにアイデアを出し合ったりする中、何もできないひとりは、リョウから上がってきたオリジナル曲の作詞に着手するも「バンドらしさ」にこだわるあまり良い詞が書けず煩悶する。思い切ってリョウに相談したひとりは、彼女が「一人でいるのが好きな人」である理由を知り、自分なりの思いを込めた歌詞をバンドのみんなに披露してみるが……。
【第5話】
オリジナルの楽曲も完成し、いよいよバンドも本格始動!___と思いきや、STARRYの店長で虹夏の姉「伊地知星歌」(いじち・せいか)からは「予定に(入れて)ない」と言われてしまう。星歌の曰く「まるで実力が伴ってない」バンド、という評価を覆すべく、一週間後に開かれるオーディションに向けて練習を開始するひとりたちだったが……。
【第6話】
ライブに出演できる!という喜びも束の間、星歌から一人五枚のチケットノルマを課せられる結束バンドの面々。友達がいないため、家族二枚分しか売れなかったひとりはいきなり途方に暮れる。宣伝のためのビラ配りに出たひとりは、昼間から路地裏で酒の臭いを漂わせるアブナイ酔っぱらいのお姉さんに絡まれるが、実はバンドマンだという「廣井きくり」(ひろい・きくり)と成り行きでゲリラ路上ライブをすることになって……。
【第7話】
奇跡的にチケット完売を果たしたのに誰にも信じてもらえない可哀想な?ひとりの家に招かれる喜多と虹歌。自分の家に友達がいることに戸惑いを隠せないひとりは、ライブで着るTシャツのデザイン作業などまったく身が入らない。そしてライブを明後日に控えたところで新たな問題が発生する。
【第8話】
台風直撃の影響でSTARRYには、来場キャンセルの連絡がひっきりなしに入っていた。路上ライブでチケットを買ってくれた「ひとりの最初のファン」たちや「酔っ払いのお姉さん」は来てくれたものの、ライブ開始直前まで客数は数えるほどしかない。重苦しい雰囲気のなか開演時間を迎えた「結束バンド」は初ライブを敢行するも、良くも悪くもアマチュアバンドぽい拙い演奏に、観客の関心は目に見えて離れていってしまう。折れかけたメンバーを鼓舞するように、ひとりは「ギターヒーロー」仕込みの超絶技巧で攻撃的な独奏をしかけるが……。
【第9話】
及第点とはいえ、初ライブを成功させたことで充実した夏休みを過ごせると思っていたひとりは、気がつくとバンドの誰からもお誘いがないまま8月30日を迎えていた。「誰かが誘っているだろう」とたかを括っていたバンドのメンバーは、ひとりが奇行にはしったことを知って、ようやく異変に気がつく。遅ればせながら夏休みの思い出を作るべく江ノ島へと出かけるが……。
【第10話】
新学期が始まり、ひとりや喜多の通う高校では文化祭の準備が本格化する。およそ青春とは縁遠い学生生活を送っていたひとりは、クラスで決まった「メイド喫茶」よりも、体育館で開かれる演し物募集の告知が気になっていた。結束バンドで出演して学校中からチヤホヤされたい……という自分にだけ都合のいい妄想にひたりながらエントリーシートを書くものの、そこで正気に戻ったひとりは保健室のゴミ箱に捨てる。だがその応募用紙は喜多によって提出されていて……。
【第11話】
文化祭初日___ひとりのクラスのメイド喫茶に遊びに来た虹夏とリョウは、ひとりはメイド服を着たまま行方をくらませたことを知る。喜多と共にひとりと合流した結束バンドのメンバーは、四人で文化祭を楽しんで回る。そこでひとりは、いつの間にか文化祭を満喫していることに気がつくのだった。二日目のライブに向けて練習するひとりに喜多は何か言いたげだが結局それは口に出されることもなく。そして迎えた文化祭の二日目。結束バンドのライブの幕が上がる……。
【第12話】最終回
快調に進むかと思われた結束バンドのライブで、ひとりの表情はひたすら硬い……。緊張しながらもなんとか1曲目を終えて少しだけ自信がついたひとりだったが、2曲目の途中で父親から譲り受けたギターの弦が切れてしまう。演奏が止まる?!ライブは空中分解かと思われたその矢先、助け舟を出したのは意外にも……?!
【エピローグ】最終回
密かに修練を積んでいた喜多のアドリブ演奏と、きくりの投げ入れた飛び道具(コップ酒の瓶!?)で、難局を乗り切ったひとりは、最後の最後で観客に向かってダイブするという大技?をかまして(当然)自爆。呆気ない幕切でセカンドライブは終了となる。後日、公開していたギター演奏動画の広告収益で新しいギターを買ったひとりは、まだ予定すら決まっていない「次のライブ」に思いを馳せていた。(完結)
【評】
2022年を通して、ベスト作の一つである。
ガールズバンドものは数あれど、等身大の学生が程よくリアルに描き込まれた本作は近年でも出色の出来栄えといって良いだろう。主人公の自意識過剰な妄想がビジュアル化される過程はセルアニメ以外の手法も用いられていて、視覚的にも大いに楽しめた。
実力はあるのにそれを活かす場を持てない主人公が居場所を得て成長していく過程を描く物語は、今どきのアニメには珍しい王道そのもので、そこに拘ったシリーズ構成は見事である。
CloverWorks(制作会社)による作画や演出も、王道に相応しい丁寧な仕事ぶりが安定している。正直、この手の所謂「萌えキャラ」でここまで感情移入できる造形ができるとは思わなかった。
「続き」を示唆している以上、続編は既定路線と思われるが、個人的にはここで終わっても良いような気はする。主人公が自分のギターを買う場面を最終回に持ってきた意味を考えるとそのように思われるのだがどうだろうか。
視聴完了
「艦これ〜いつかあの海で」
「dアニメストア」で視聴。育成シミュレーションブラウザゲーム「艦隊これくしょん-艦これ-」を原作としたメディアミックス作品。2015年(第1四半期)放送のテレビアニメ「艦隊これくしょん-艦これ-」の続編。「架空の時代の日本(風)を舞台に、謎の外敵と戦う運命を定められた少女たちの姿を描く」SFファンタジーアニメ。公式Webサイト
【第1話】
在りし日の(旧大日本帝國海軍)艦艇の魂を宿す少女「艦娘」(かんむす)は、海底より生まれくる敵性艦艇群「深海棲艦」(しんかいせいかん)との間で、いつ果てるとも知れない戦いを繰り広げていた。劣勢となった戦局を打開するために、白露型駆逐艦「時雨」(しぐれ)は、第一遊撃部隊第三部隊(1YB3H)へと配属される。決戦戦力の一翼を担うにも関わらず、後詰めで待機していた旧式戦艦「山城」(やましろ)「扶桑」(ふそう)や、航空巡洋艦「最上」(もがみ)に駆逐艦四杯という「寄せ集め」にしか見えない部隊には、ある重要な任務が課せられていた。本隊を援護するための「捨て駒」となって運命の海峡に臨む1YB3Hの運命は……。
【第2話】
主力部隊掩護のため「囮部隊」として運命の海峡に向かう時雨たち第一遊撃部隊第三部隊。道中襲いかかる敵艦載機、待ち伏せ攻撃を企図するPT小鬼群の猛攻に、航空巡洋艦・最上は水上機部隊で迎撃するが……。
【第3話】
旧式戦艦・山城を旗艦とした第一遊撃部隊第三部隊は、圧倒的多数の水上艦艇が待ち受ける海峡への突入を敢行する。夜の海峡入り口で「山城」「扶桑」が被雷し、部隊行動に支障をきたす1YB3H。扶桑の被雷に狼狽えながらも部隊を前進させるしかない「山城」の前に現れたのは、同じく姉妹のような要塞型・深海棲艦だった……。
11月24日発、公式サイトより。制作の都合により4話以降の放送日時を変更するとのこと。次週以降は第1話からの再放送となる見込み。第4話放送は12月15日。その後配信を予定している。(参照)
【第4話】
激闘となった「海峡夜戦」を生き延びた時雨は、佐世保への帰港を果たす。「捷一号作戦」と名付けられた決戦において、艦隊は戦術的勝利を得たものの、損害も同様に甚大であった。「山城」と「扶桑」は退役を余儀なくされ「1YB3H」は事実上の解散となる。再編された第二水雷戦隊へ転属となった時雨は、呉(鎮守府)からやって来た駆逐艦「雪風」(ゆきかぜ)と知り合う。
【第5話】
敵の反転攻勢に備えて再編成された第二水雷戦隊・通称「二水戦」の一員となった時雨や雪風たちに、提督と二水戦旗艦「矢矧」(やはぎ)から実践形式の全力演習の命が下る。
12月23日発、公式サイトより。第6話「暗雲」の放送を23年1月19日深夜以降とするとのこと。二度目の放送延期___文字通りの“暗雲”である。(参照)
23年第1四半期に続く。
「僕とロボコ」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作(週刊少年ジャンプ)のアニメ化作品。「近未来の日本を舞台に、ちょっと(?)個性的なメイドロボと主人の破茶滅茶な日常を描く」ショートギャグアニメ。公式Webサイト
【第1話】
西暦20××年。美少女メイドロボ「オーダーメイド」が一家に一台普及した時代___ごく普通の平凡な小学5年生「平凡人」(たいら・ぼんど)の家にも、念願の美少女オーダーメイドがやって来た!しかし意に反して膝が「ナッパ」(©︎●ラゴンボール)な美少女?オーダーメイド「ロボコ」は、家事も料理も何もできないことがわかり、ボンドくんは途方に暮れるばかり……。
【第2話】
「膝がナッパ」だけど念願のオーダーメイドを手に入れたボンドくん。しかし、友達の「ガツゴリラ」と「モツオ」に最新式オーダーメイド「メイコ」を自慢されて悔しさに枕を濡らす(濡らさないけど)。オーダーメイドの名前にかけて、ロボコとメイコのどちらがよりご主人さまをおもてなしできるか勝負することになったものの……。
【第3話】
クラスのマドンナ(死語)で、憧れのクラスメイト「円ちゅわ〜ん」(まどかちゅわーん)がボンドの家に遊びにやってきた!緊張のあまり、しどろもどろになってしまうご主人さまをフォローするオーダーメイドのロボコだったが、ボードゲームを始めた途端に円ちゅわ〜んが豹変して?!
【第4話】
ロボコを連れて秘境の山へやってきたボンドと仲間たち。化け物熊「熊八」(くまはち)に襲われているネイチャーライター「芹澤岳」(せりざわ・がく)を救うために、ロボコは必殺のロボコ砲を放とうとするが、この武器を使うには大きなリスクが伴っていて……。
作風は明らかに「藤子・F・不二雄」の日常ギャグコメディのそれ。掲載誌の関係で「少年ジャンプ」系のパロディネタが使えるところが強みか。(備忘録)
23年第1四半期に続く。
「夫婦以上、恋人未満」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作(KADOKAWA系)のアニメ化作品。「架空の制度が施行された日本を舞台に、擬似夫婦実習で知り合った男女の恋愛模様を描く」思弁風ラブコメディアニメ。基本はあくまでラブコメという意味で。公式Webサイト
【第1話】
青瞬学院には、独自の伝統的実習「夫婦実習」がある。学校側が決めた男女ペアを実習アパートに同居させ、疑似的な夫婦生活を送るというどう考えても間違いしか起こらない制度だが、単位がかかった歴とした授業の一環とあっては学生たちも真剣にならざるを得ない。同学院に在籍する冴えない3年生「薬院次郎」(やくいん・じろう)は、陰キャの彼が絶対関わらないであろうクラス一の美少女ギャル「渡辺星」(わたなべ・あかり)とパートナーを組まされることになって……。
【第2話】
互いの想い他人とペアを組むために、ランクを上げて「平和的な関係解消」を図ることにした二郎と星は、二人の部屋で一緒にホラー映画を見ることに。苦労の甲斐あって(?)「Bランク」に上がった次郎たちだったが、クラスメイトで二郎の想い人「桜坂詩織」(さくらざか・しおり)のペアは、なぜか「Eランク」に落ちていた。星の思い人である「天神岬波」(てんじん・みなみ)との関係がうまくいっていないことに内心、苛立ちを感じた二郎は……。
【第3話】
本命の岬波のために手作り弁当を渡すという、ベタだが効果的な?星の「ラブ弁当作戦」が始まった。エロゲ、エロマンガみたいな展開(それ言っちゃダメよ)に乗って星に協力する次郎だったが、当日になって仲睦まじい詩織と岬波の姿を見て尻込みしてしまう彼女に、つい余計なことを言ってしまう。偽りの夫婦関係は破綻してしまうかに思われたが……。
【展開予想】
コンセプト的には「嬉し恥ずかし寸止めラブコメ」路線なので、鬱展開はなしと見た。意外と漢気のある主人公・次郎くんがどこまで成長するかが見もの。
【第12話】最終回
(何事か心境の変化があって)本命を「切り替えた(らしい)」星は、夏休みを利用して次郎にモーレツアタック(?!)を開始する。一方、(勇気を出して?)幼なじみから「一歩前へ踏み出した」詩織との関係(チューまでは行った)に、次郎は不安を隠せない。書店で再会した詩織は「私の部屋に来ない?」と誘いをかけてくるのだが、そこでももちろん何かが起こることはない。さっきから心の声がめちゃくちゃウルサいんですけど。
【エピローグ】(第12話)
恋愛成就の神社で一緒にお参りする三人は、再び元の関係に戻る。そして迎えた新学期___次郎と星のペアは、月間ランキング上位に食い込んでいた。その一つ上は岬波と詩織ペアで、それはすなわち上位ランク者に認められるペア交換ができることを意味するが……?!(完結?)
【評】
三角関係に収まりつつも、さらにもう一波乱の予感を残しつつ完結した模様で、ラブコメの王道を突っ走る展開に非常に大満足である。男の子(次郎)の成長がもう少し分かりやすくしてくれれば良かったとは思うが、今どきの傾向と言えばそうなるのだろう。
80年代風のポップな色づかいが目を惹くが、作画レベルが追いついていないためケバケバしい印象になってしまったのがやや残念。
視聴終了
「恋愛フロップス」
「dアニメストア」で視聴。アニメーション発オリジナル作品。「近未来(風)の日本?を舞台に、突然複数の女の子と共同生活することになった少年の生活を描く」SFラブコメアニメ。公式Webサイト
【第1話】
今より科学の発達した日本(風)の某市に住む平凡な高校生「柏樹朝」(かしわぎ・あさひ)は、誕生日(10月8日)の朝っぱらから絵に描いたような「ラッキースケベ」イベントに遭遇。しかも5人と!当然、学校で再会することになりしっかり5人からお仕置きを受けた朝は、転校生の「和泉沢愛生」(いずみさわ・あおい)から突然「愛の告白」を受けて……。
【第2話】
自分から告白したのにいきなり逃げ出す愛生に戸惑う朝が家に戻ると、学校で出会った女の子たちが待ち構えていた。全員が「朝の嫁候補」という名目で派遣したと言う父親のメッセージに、納得ができないまま5人の女の子と共同生活を始める朝だったが……。
【展開予想】
5人がなぜ、この少年と結婚したがるか(感情的に温度差がある理由とか)。姿を見せない謎多き「父親」が鍵を握ると思われる。パターン的には主人公の彼(朝)が既に死んでいる、もしくは死にかけている……というものだが。冒頭に出てきた「女の子」は一体何者なのか?
【第12話】最終回
思い出(?)の単語帳が消え、滂沱の涙にくれる朝の前に、愛生が現れる。「私の中にいる愛」こと「井澤愛」(いざわ・あい)がいる過去の世界へ意識を飛ばされる朝。(物語の冒頭とは世界ごと違うようだ)朝の幼馴染として同じ高校に進学するという約束を果たせぬまま病に臥した彼女の真の想いを知った朝は「一歩前へ踏み出す」ために、彼女との別れを経験する。(仮想空間?で)
【エピローグ】第12話
現実世界に戻ってきた朝はその後、大学へ進学。友人たちの誘いを断って愛の墓参りを済ませた朝が帰宅すると、家にはどこかで見たことがあるような大きな箱が届けられていた。箱の中身はもちろんアレ。そして一人の女の子が朝の自宅まで訪ねて来るのだった。(ハッピーエンド?)
【評】
一度、世界がひっくり返っていた(仮想空間の出来事だった)らしいので、展開予想は当たらずとも遠からずといったところか。
末を誓った幼馴染との仲を引き裂く悲劇から目を逸らしていた主人公が猶予期間を精算するという感じのストーリーに落ち着いたらしい。その間にどういう趣向があったにせよ、結末はしっかりとまとめていたという点は評価して良いと思う。
泣きの涙の愁嘆場には辟易させられたが、アニメで泣きたい視聴者には堪らない展開なのだろう。良くも悪くも想定内という感じである。
個人的には見なくても問題ない作品だった。
視聴終了
「Do It Yourself〜どぅー・いっと・ゆあせるふ〜」
「dアニメストア」で視聴。アニメーション発オリジナル作品。「近未来の日本・新潟県三条市を舞台に、物作りクラブに集う少女たちの日常を描く」学園部活ものアニメ。公式Webサイト
【第1話】
人工知能が人々の生活に普及した日本の新潟県・三条市。マイペースで捉えどころのない「結愛せるふ」(ゆあ・せるふ)と何かにつけてせるふに突っかかる「須理出未来」(すりで・みく)は、家が隣同士の幼なじみ。別々の高校に進学することになった二人だったが、未来はせるふの一挙手・一投足が気になって仕方ない。そんなある日、登校中に壊れてしまった自転車を修理してくれた先輩を訪ねて学校の部室へ行ったせるふは、成り行きで「DIY(Do It Yourself)部」に入部することになり……。
【第2話】
人数合わせのために「D.I.Y」の意味も知らずに入部したせるふは、とりあえずいつもプリプリしている幼なじみの「ぷりん(=未来)」のためにベンチを作ることにする。一方、部の存続のために部員の確保を急がなければならない部長の「矢差暮礼」(やさく・れい)は、せるふと同じクラスの「日蔭匠」(ひかげ・たくみ)が出したアイデアを採用することになって……。
【展開予想】
個性豊かな新キャラが登場して部活は存続。みんなで何かを作り続ける。ぷりんはいつも以上にせるふに構いたがる。そんなこんなで特に事件らしい事件は起こらず最終回まで突き進む。
「何かをつくる」ことがこの作品のテーマなので、出来ないかもしれない何かに挑むクライマックスで盛り上がるはずである。
【第12話】最終回
部員みんなで取り掛かっていた「秘密基地(ツリーハウス)」が完成した!せるふたちは1学期の終業式が終わったあと、秘密基地の完成祝いと留学生の「ジョブ子」のためのささやかな送別会を開く。夏休みに入り、(いつの間にかDIY部に所属していた)ぷりんはせるふを部室に誘う。ぷりんはせるふに伝えたかった感謝の言葉がなかなか言い出せない(可愛い)。誤魔化すように「秘密基地に足りないもの」を作ろうとせるふに提案する未来。それは二人の思い出の品「ウィンドチャイム」だった。
【評】
アニメーション・オリジナルで、丁寧かつ伸びやかなキャラクターデザインと作画による独特の世界観などに惹かれて実は続けて見ようと思っていたタイトルだった。実際、ラストの盛り上がりもその後のエピローグも思っていた通りの展開で「たぶん自分が好きなタイプのアニメ」だったことがわかり、非常に満足している。
全話視聴しなかった理由は当然そこにあるわけで、同じくオリジナルタイトルのアレがなければ見ていたかも知れない。まあ後から追いかけても良いわけだから……。
視聴終了
「うる星やつら」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作(週刊少年サンデー)のアニメ化作品(リブート)。「昭和50年代に近い日本を舞台に、浮気症の高校生男子と宇宙からやって来た侵略者の娘がくり広げるトラブルに満ちた日常を描く」ファンタジーラブコメアニメ。公式Webサイト
【第1話】
女の子と見れば声をかけずにはいられない軟派な高校生「諸星あたる」(もろぼし・あたる)の家に、宇宙からの侵略者・鬼族の娘「ラム」が転がり込んできた?!
原作マンガに忠実が本作のコンセプト(ストーリーは原作から厳選とのこと)らしく、ブラウン管テレビや黒電話など令和の子供には馴染みのないガジェットが大挙して登場する。
(ロクでなしの息子に)「産むんじゃなかった……」と嘆く母親の描写も忠実に再現。(備忘録)
【第2話】
ラムの「愛情表現♡」と称した電撃攻撃に嫌気が差したあたるは家出を決意。しかし、病弱な巫女「サクラ」や怪僧「錯乱棒」(と書いて“チェリー”と読む)に酷いめに遭わされて結局、家へ逃げ帰ってしまう……。
現代風アレンジが加わった本編用キャラクターデザインが不満な向きは、高橋留美子の絵柄を忠実に再現した「オープニングアニメ」をみると良い。こちらは小道具など令和の時代に即した演出で安心して(?)見ていられる。(備忘録)
【最終回】を視聴予定とする。(備忘)
23年第1四半期へ続く。(2クールのため)
「トニカクカワイイ~FLY ME TO THE MOON 制服」
「dアニメストア」で視聴。同名マンガ原作のアニメ化作品。テレビシリーズ「トニカクカワイイ」(2020年第4四半期)の単独新作エピソード。第2シリーズが23年テレビ放送予定とのこと。公式サイト
【あらすじ】
在宅ワークでいつも一緒のはずなのに、ぜんぜん構ってくれない旦那さま「由先星空」(ゆうざき・なさ)を振り向かせるために、お嫁さんの「由先司」(〜つかさ)ちゃんが、あの手この手で誘惑します!(カワイイ♡)(参照)
【感想】
23年に予定されている第2シーズン放送前に、特別編を制作できる予算が降りるということは、それなりに支持を得ている作品なのだということはわかった。
イチャイチャラブラブが受けている、と考えていいのか……。
ちなみに第2シーズンは視聴しない予定。
視聴終了
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