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140字で映画はどこまでかたれるか。

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タイトルの通り、筆者が観た映画の回想録です。鑑賞環境は映画館の新作を中心にしていますが、基本的にはあまり拘りません。字数制限の都合上、警告なしでネタバレとなる場合もあるので注意。
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2021年1月の記事一覧

「BL FES2020」(2020)はギャグありシリ(尻?)アスラブストーリーありのボーイズラブ幕の内弁当のようなイベント上映アニメ中編である。ディープなファンから一見さんまで楽しくもてなそうという作りが大変好ましいが、レディースデーの映画館で男一人が見るものではない。

山本倫生
3年前

「ジョゼと虎と魚たち」(2020)は同名小説を題材にとった恋愛アニメーション映画である。障碍者の「生」や「性」といった扱いに難しい問題に正面から向き合わない「きれいごと」まみれの作劇はいかにも現代の観客の好みに合わせた作りだ。元気や勇気に飢えてる観客はこれを見ておけば間違いない。

山本倫生
3年前

「FUNAN」(2018)はポル・ポト率いるクメール・ルージュにより生活を奪われたカンボジア一般民衆の10年間を描くアニメーション映画である。アニメーションという「緩衝材」を挟んでもなお、市民の悲しみや悔しみ遣る瀬なさは皮膚感覚で突き刺さる。一切の希望は無くても見るべき傑作である

山本倫生
3年前
1

「映画えんとつ町のプペル」(2020)同名絵本をアニメーション化した映画である。絵本に忠実な美術は良かったが、長編に作り替えるにあたって、さまざまな要素を追加して物語に厚みを加えたい脚本の企ては、主人公に影響を付加できず巧く機能しない、寧ろ映画を退屈なものにしているように思えた。

山本倫生
3年前
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「劇場版美少女戦士セーラームーンEternal〈前編〉」(2021)はテレビアニメ「〜Crystal」(2014〜2016)の続編で劇場版2部作の第一作に当たる。原作漫画の人気エピソードをアニメ化したものだが、原作は未読のうえ、アニメシリーズも見ていないため付いていけない所が多い

山本倫生
3年前
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「スタントウーマン-ハリウッドの知られざるヒーローたち」(2020)は、女性スタントパフォーマーの歴史と今後を俯瞰するドキュメンタリー映画である。ハリウッドで本来「女性の仕事」であったスタントを奪っていったホモソーシャルな業界との闘争の歴史は今だからこそ見ておくべき作品であろう。

山本倫生
3年前
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