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140字で映画はどこまでかたれるか。

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タイトルの通り、筆者が観た映画の回想録です。鑑賞環境は映画館の新作を中心にしていますが、基本的にはあまり拘りません。字数制限の都合上、警告なしでネタバレとなる場合もあるので注意。
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2020年12月の記事一覧

「魔女見習いをさがして」(2020)はテレビアニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズ(1999〜2003)放送20周年を記念したアニメ映画である。予行編やポスタービジュアルから想像される内容はおそらく裏切られる可能性が高いので鑑賞には注意が必要。かつて「子供」だった人の為の映画である。

山本倫生
3年前

「ミッシング・リンク-英国紳士と秘密の相棒」(2019)は、スタジオ・ライカ映画最新作で、モデルアニメーション好きの為(だけ)の映画である。ストーリーはやや弱いが、横溢する手間暇かけた職人技は相変わらずの狂気の域に達しており見ているだけで十分満足できる。エンドタイトルも素晴らしい

山本倫生
3年前

「ウルフウォーカー」(2020)は古代ケルト伝説に題をとった誇り高いオオカミと少女の交流を描くアニメ映画である。鉛筆画の荒々しいタッチが迸る野生を描写する、これがアニメーションを見る快楽であり喜びであることを再確認できる。堂々たる大傑作だが、劇場未公開が本当に惜しい。

山本倫生
3年前
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「君は彼方」(2020)はタイトルから予想される通りの映画っぽい何かのアニメみたいな何かである。アニメ専門学校の卒業制作だと言われても驚かないがそれを入場料を取って見せようと考える制作者の度胸はすごいとは思った。引くに引けない大人の事情を垣間見る案件……事件であろう。

山本倫生
3年前
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「ガメラ大怪獣空中決戦」(1995)の4KHDR・ドルビービジョン上映版は、初めてテクノロジーの進歩がいい方向に作用する画期的な映画体験であった。夕景のコントラストなど初見の時よりも遥かに高精細な映像は劇場で経験するべき事案である。近く再上映するので見られるファンは絶対に見るべき

山本倫生
3年前
1

「Mank -マンク」(2020)は「市民ケーン」(1941)の脚本家ハーマン・J・マンキービッツの伝記で、同作の脚本の執筆過程を描く映画史的な側面も持つ映画である。デジタル撮影の映画でわざわざ合成された「フィルムのリール・チェンジ」に若い観客が無反応なのは仕方ないところか。

山本倫生
3年前

「ワンダーウーマン1984」(2020)は同タイトルの続編にあたる久々の洋画大作娯楽作品である。「猿の手」に題をとった「スーパーヒーローも時には過ちをおかす」というテーマが現在の状況に寄り添う教訓として素晴らしい成果をあげている。クリスマスのお伽話として今見るべき映画であろう。