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NLP初任者通信№13<キミだけのコンパスをもつ>

こんにちは。

大阪市立公立小学校教員の丸岡です。

脳科学・coachingをこれまでの教育実践にブレンドし、新たな教育・授業を開発し、教師のやり方&あり方の両面からアプローチしたり、教材開発×道徳見つけ×coaching×NLP(実践心理学)という今までにない道徳授業開発にも挑戦中したりしています。

先日のNLP初任者通信№12では「1年ゴールを設定するわけ」というテーマでお伝えさせていただきました。「1年のゴールを設定するのは、脳科学的に視点からみても、とても効果がある」という話でした。

先日の記事で「ゴールを設定する」「コンパスをもつ」「リーダーシップを発揮する」という3つが大切だというお話をさせていただいたのですが、№12では、「ゴールを設定する」のみに特化したお話をさせていただきました。


本日のNLP初任者通信№13は「キミだけのコンパスをもつ」ということについてお話させていただきます。


教師にとってコンパスとは何なのか?

コンパスをもつわけは?

コンパスをどのようにしてもつのか?


そんなことをお話させていただこうと思います。


それでは、どうぞ。


教師にとってコンパスとは何なのか?


前回の記事では、「学級経営は、大海原に出る航海みたいなものだ」とお話させていただいた。そして、その航海の船長は、学級担任であるキミである。


航海には、コンパスは欠かせない。


目的地をはっきりと持っていても、「自分がどの方角に進んでいるのか?」「目指す方向と進んでいる方向はあっているのか?」という判断は、コンパスをもっていなければ、正しく知ることはできない。


では、教師にとってのコンパスとは、何になるんだろう?


それは、例えば、


子どもたちの日々の姿だったり、


子どもたちの授業でのノートであったり、


テストや発表などの成果物であったり、


保護者の方の声だったり、


職員室での先生方からの声だったり、


いろいろなものがコンパスとなる。


もちろん、


自分の中での基準


が、最も大切なコンパスであり、このコンパスを持ち合わせないままに、上のコンパスに自分の学級を照らすだけとなると、かなりまずいことになってしまう。


そうならないようにだけは、気を付けなくてはいけない。


具体的なコンパスのもち方は、この記事の最後の部分で紹介するので、もう少し待ってほしい。



コンパスをもつわけは?



キミは、自分の目指す方向へ進むためのコンパスをきちんと持ち合わせているかな?


本当に自分がめざしている学級の姿に進んでいると言えるかな?


そんなことに答えてくれるのが「コンパス」だ。


コンパスがあるからこそ、次の一手を打つことができる。


「△△(ゴール)を目指しているけど、今、子どもたちの状態が○○だから、××という一手を打とう」


こうした、正しい一手を打つことができるのは、きちんとしたコンパスをもっているからだ。


もし、コンパスをもっていなければ…


子どもたちが○○になっている!!


どーする、どーする…。


(職員室の先生から、もしくは書籍で読んだ知識などから)


とりあえず××という一手を打とう!


………


もしかすると、この一手で、子どもたちの状態は良くなったように思うかもしれない。


しかし、その判断が、キミの目指すべきゴールに向かうための一手ではない、キミのコンパスに従った一手でなければ、必ず、また問題がやってくる。


解決しても、解決しても、問題がやってくる。


それは、子どもたち悪いわけでもなく、キミのチカラがないわけでもなく、キミのコンパスに従っていないことが原因なのである。


コンパスは、正しい方向に進むためにも、子どもたちや自分を守るためにも、絶対に持ち合わせておかなければいけないものである。



コンパスをどのようにしてもつのか?


では、どうやってコンパスをもてばいいのか。


NLPでは次の考えがある。


NLPスキル:学習の5段階レベル

学習の5段階レベル

学習の5段階レベル②

https://www.nlp.co.jp/000015.phpより


その人が「できるようになった」というまでを5段間のレベルで分けているのである。


教育界では、似た考えで


「リード・サポート・バックアップ」


という考え方がある。どういうことかというと…


リード期:先生がしっかりとリードして、子どもたちが学習などに取り組む


サポート期:先生はサポートに回って、子どもたちが学習などに取り組む


バックアップ期:先生は、バックアップに回り、子どもたちが学習などに取り組む


1年間、同じ指導をしていてはいけないのである。ひとつひとつ(「例えば漢字学習」や「読書タイム」など)に、このリード・サポート・バックアップをあてはめて、子どもたちの成長を見取る。


つまり、自分だけのコンパスのつくり方は…


自分のゴール(育てたい子どもの姿)から逆算して、リード・サポート・バックアップ、それぞれの時期の子どもたちの姿をきちんと定める。


ということだ。


例えば、読書指導であれば、


リード期:先生から「今から読書タイムです」と指示をする。できている子をほめて、全体を巻き込んでいく。先生がしっかりと引っ張っることで、子どもたちが読書に取り組む。


サポート期:(読書タイムになって)指示をしなくとも、読書をしている子を認めていく。また、係の子に「今から読書タイムです」など号令をお願いする。読書タイムで困ったことがあれば、先生と一緒に解決していく。子どもたちは先生のサポートを受けながら読書に取り組む。


バックアップ期:読書タイムを完全に子どもたちに任せる。困ったことも、子どもたち同士で解決をさせるように促す。※もちろん、それができないときは、先生が入ってやる。



このようにして、具体的に、子どもたちの姿を定めていく。


そのひとつひとつが、キミのコンパスになる。


これらの作業なしに、どこに向かっていいのかわからないまま、正しい判断ができない状態のまま、学級経営という大海に出るのは、大変危険である。



この「リード・サポート・バックアップ」については、次号でももう少し詳しく扱ってみようと思う。


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