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「静かな人」の戦略書 ジル・チャン著

選んだ理由
内向的である著者が、内向的だからこその利点を生かしながら、そして逆に内向的だからこそののハンディーを乗り越えて、なお国際的な活躍をしてさらに素晴らしい評価をされる理由が知りたかった。台湾人であるという国民性とは、国際的にはどんなものか?優秀な著者ではあるが、彼女の感性に触れたくて選んだ本である。

①独特の脳の特徴を武器にすることについて
一見、世の中を渡っていくのには外交型が有利と思うが、内向型だからこそ、周りを観察して動けたり、物事を深く考えるという面では才能を発揮できる。
内向型がエネルギーチャージをするポイントが、外向型と違うと認識することが大事。内向型は、エネルギーチャージは一人になる必要がある。
内向型に向いている仕事はありませんが、あなたに向いている仕事ならあります。
あなたが、自分自身の強みを見出し、内向的な性格を受け入れれば、自分にピッタリの仕事を見付けることが出来ると著者は言う。
自分にピッタリの仕事を見付けるか、仕事に合わせて自分を変えるかしかない。

②他人の感情に振り回されない事について
内向型の人は、他人の感情を感じ取りやすく、わずかな手がかりから決断や判断をすることが出来るメリットがある反面、他人の感情に影響されやすいという面もある。
外向型の人達は、内向型とは異なるコミュニケーションの方法や流儀を持つが、無理して外向型と同じ振る舞いをする必要はない。
コミュニケーションにおいて重要であるのは、自分が伝えたい情報を十分に相手に理解させることである。
感情的になる事でもなく、好かれることでもない。友好的な関係というのも大事であるが、信頼関係がもっと大事である。
内向型が様々なストレスやプレッシャーに直面した場合は、感情的に怒ったり他人を責めたりさず、互いの強みを生かすことを考え、相手のことを冷静に分析し、お互いの役割を果たすことを思うこと。

③人前で話す極意について
内向型の為の二つの戦略について、会場に早めに入る事。一人になる時間を確保すること。落ち着ける時間をつくり、一人になって息をつく時間をつくり消耗を避ける。内向型が人前で話す為のコツとして、パブリックスピーキングのコツを、著者が伝えている。まずは、知らない人との世間話よりもはるかに容易である。準備方法があるが、それは内向型がもっとも得意とする事前準備である。努力の9割はステージの外で行うもの。
内向型の場合は、刺激は内側から。そして、スピリットも内側から。
内側からの揺るぎなき準備が、内向型の極意である。
別人になる必要はなく、自分なるのスピーチの練習をすることが大事である。

気付き
内向型と外向型を上手く混ぜ込んでのコミュニティ運営が、大きな成果につながることを、お互いの個性を活用して成功を収めるスタンスとして考えることが出来る。
内向型が外向型とタックを組み、相乗効果をなして大きな成果を収めることもあると著者が述べているが、参考になる。
外向型が内向型を見るに、とても気が付く思慮深い人であり、アイディアを上手くまとめて具体的にしていける点が凄いと事例にある。
内向型が外向型を見るに、自由に獲物をとってくる猟犬。大勢の友人がいて、どこからか沢山のアイディアもわき、極めてクリエイティブで凄いという事例にある。
お互いが共存しながら、大きなプロジェクトを成し遂げていくための、参考となる著書でした。

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