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八十場のところてん。

立秋あたりから、夜になると秋の虫の鳴き声が聞こえるようになりましたね。
もう、季節が変わっちゃうんだなぁと寂しくもあり、流れる月日の早さに驚いています。
(歳を取るにつれて、時間の流れが早くなってる……)

と言っても、まだまだ残暑が厳しい日々が続きますよね。
暑い日は、やっぱりアイス?
いやいや、辛いもの?
……夏バテしちゃって、なんも食べたくないよー。
うん。わかる。
食欲低下するよねぇ(笑)
そんな方に朗報です。
今日は夏バテでも、さっぱりといただける八十場のところてんを紹介しちゃいます。
(もちろん、夏バテやなくてもかなりおすすめ)

場所は坂出市。
本州の岡山県と四国の香川県を結ぶ瀬戸大橋の玄関口でもあります。

坂出市に八十場(やそば)っていう地名があるんやけど、八十場には山の麓から湧き出る霊泉がある。
昔の地図には『弥蘇場』と表記されていたことも。

蘇る場所って……。
めっちゃ意味深やと思わん!?
わくわくするな!
いや、ぞくぞくする?笑
私はこんなん好きです(笑)

ってことで、きちんと伝承が残っとるよ。

時代は遡り、今から約2000年前のこと。
日本武尊(もしくは讃留霊王)が、戦士と共に瀬戸内海で暴れよった悪魚を退治したんやけど、戦士は悪魚の毒に倒れてしまう。
そのとき、神童が現れて、戦士たちに霊泉を飲ませたらしい。すると、不思議なことに戦士が生き返ったのだとか。

だから『弥蘇場』。

そして、平安時代末期にも伝承が残っとります。
それは戦いに敗れて讃岐へ配流された崇徳上皇が、崩御された際のこと。

崇徳上皇が崩御されたのは8月。
当時は今よりも暑くなかったかもやけど、やっぱり遺体は腐敗してしまうよね。
しかも天皇家の方なので、勝手に遺体の処置をしたらいかんかったんやろう。
荼毘に付すための勅許を都から得る間にご遺体が腐敗してしまわないよう、八十場の霊泉にご遺体を浸らせたそうです。
(因みに、荼毘に付すとは遺体を火葬することです)
霊泉のおかげなのかわからんけど、約20日腐敗しなかったのだとか。

古の伝承が残る八十場の霊泉。

歴史好きにはたまらん。
そんな、霊泉の近くでところてんが食べることができるんで。
八十場のところてんを作ってくれているのは、
『清水屋』さん。
江戸時代から続く老舗でございます。

数年ぶりに訪れたけど、相変わらずおいしかった。
さっぱりと、するっと食べられる。
酢醤油で頂くんやけど、この霊泉の雰囲気の中で食べられる贅沢さよ。
(写真は酢醤油を足してます。好きなだけ足せます)

酢醤油が苦手な方には黒蜜もあるで。
ほかにも種類があって、胡麻だれとかゆずとかとか。

最後は冷たーい霊泉の湧き水に触れて癒されました。

ぜひ、香川にお越しの際は
寄ってみまいで。

あ!
いかん!!
冬に来たらお店はやっとりません!笑
3月中旬から11月の間であれば、霊泉の雰囲気を堪能しながら食べることができますのでぜひぜひ。


*最後まで読んでいただきありがとうございます*

以上、丸家れいでした。


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