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#皆既日食

皆既日食に至るまでの被覆率は食分でどう変化する?(問題)

皆既日食に至るまでの被覆率は食分でどう変化する?(問題)

 皆既日食は太陽がその前を通る月によって覆われる天体現象です。

 こちらの写真、これは2012年5月21日朝7時32分の東京の空で実際に観察された金環日食を僕が撮影したものです。当時東京は曇り空で、最大食になる直前まで太陽は厚い雲の後ろに隠れて見えませんでした。時計を見つめながら「だめか…」と思った瞬間、わずかな雲間から太陽が!レンズに取り付けたフィルター越しでは光量が足りず、慌ててフィルターを

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皆既日食に至るまでの被覆率は食分でどう変化する?(解説)

問題はこちら:

答え:以下の式 皆既日食で食分Lに対する被覆率Rは上式となります。この式をどう導出するか解説します。

解説1:扇形から三角形の面積を引く 今回の問題を図で確認してみましょう:

 月と太陽の見かけの直径を1としておきます。こうする食分Lが0~1の範囲になって便利です。月の中心をP、太陽の中心をQとし、交点をA、Bとします。被覆率は図の赤線で囲まれた面積を円の面積で割れば求まりま

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