2019年5月⑬ とりあえず状態

(え~と、まず、今日の日を入力して・・・と。んで次は・・・。)

アドバイザー「品番を入力するんとちゃうか?」

マ「あ~、ここですね。」

二人は、商品に貼るラベルを作っている最中で、パソコンに情報を入力している。

マ「あ、でもここじゃないですよ。マニュアルにはこっちって書いてますよ。」

前任の(キレイな)竹本さんが(私のために)作っておいてくれたのだそうだ。

(いや~、さすが竹本さんやな~。俺のために作ってくれてるなんて・・・。)

ま、『私のため』ではなく、『会社のため(特にD社に迷惑がかからないため)』ではあるとはおもうが。

マ「あれ~?入力できないですね・・・。」

ア「よし、センター長に聞いてみよう!」

(アナタ・・・、引継ぎしにきたのじゃないの・・・?)

すでに、松谷さんのいる意味が半減している。


(ふ~。やっと一日終わったな~。)

業務を終え、倉庫を出た私。

一つ一つの仕事は簡単なのだが、種類が多い。

しかも、当日になって急に予定が変わったり、追加の出荷が入る事が多く、自分の仕事の流れがコロコロ変わるようだ。

そして、松谷アドバイザー。

恐らく、私の仕事内容はほとんど知らないだろう。

何度も西さんに聞いていた。

その西さんも、5割以上の確率で

「それは知らないですわ~。」

と返答していた。

マニュアルで何とか切り抜けた仕事もあったが、ダメな場合は、

(じゃあ、誰が知ってんねん。)

の状態。

二人、暫く立ち尽くして、センター長に電話。

(おいおい、聞かなしゃーないけど、ウチラで引継ぎちゃんとしなあかんのんとちゃうの?)

とまぁ、こんな状態だった。

「こりゃ、リーダーどころじゃないなぁ・・・。」

思わずつぶやき、車に乗った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?