2019年5月⑪ まずは

ほどなくして、宮田さんと西さんが、倉庫の奥からやって来た。

(まぁ、でもまず、自分の仕事を早く覚えんとな~。)

俯きながら考える。

富「それでは、全員揃いましたので、朝礼始めます。」

(Dの人達も不安やろうしなぁ。)

富「おはようございます。え~、本日から竹本さんの代わりに着任されました、マルオさんです。」

(あ、そういやこの人が宮田さんやねんな~。たしか、ウチの会社の人ではないとか。)

チラッと宮田さんの方を見る。

富「それではマルオさんに挨拶をお願いします。」

(う、目合ってもうた!)

富「マルオさん?お願いします。」

マ「あ、あぁ、はい。え~、おはようございます。本日からこちらでお世話になります、マルオと申します。まずは、1日も早く皆さんの足を引っ張らないようにがんばりますのでよろしくお願いします。」

ぺこっと挨拶。

『リーダー』としての挨拶ではないとは思ったがそれで構わない。

実際、自分の仕事を覚えなければ何も始まらない。

まずは、Dの不安、Dからお金をもらっている以上、最低限それに答えなければならない。


挨拶が終わった後、センター長が今日の予定、イレギュラーの入庫情報等を伝えていたようだが、私にはさっぱりだった。

富「それでは、今日も1日よろしくお願いします。」

他「よろしくお願いします。」

従業員二人は、持ち場へ行き、センター長、アドバイザーと私は、センター長に促され、ホームの隅っこにある、私の机に向かった。


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