見出し画像

他院と差別化するためのインプラント治療の期間短縮戦略(前編〜全3回〜)

こんにちは、三軒茶屋マルオ歯科の丸尾勝一郎です。
本日はインプラントの埋入時期について、他院と差別化するための最新の治療戦略をお話していきたいと思います。

もうかなり前ですが、「上顎は6ヶ月、下顎は3ヶ月待たなければいけない」なんて、ルール(?)があり、いまだに頑なに守っている先生も少なくありません。

当院にセカンドオピニオンで来院される患者さんの中には、「抜歯して半年経過しないと、インプラント治療をできるかどうかすらわからない」と他院で言われた患者さんもいらっしゃいます。

インプラント治療が一般的な欠損補綴の治療オプションになりつつある昨今、インプラント治療の欠点である以下の3つをいかに克服できるかが、今後他院との差別化を図るために重要です。

<インプラント治療の欠点>
a. 費用が高い
b. 治療期間が長い
c. 外科的な手術がある

この3つのうち、費用に関しては差別化する戦略の一つであり、すでに"格安インプラント"と揶揄されるような値段で勝負する歯科医院も広告で見かけますね。

しかし、価格競争に参入した瞬間、その製品のコモディティ化を認めたこととなり、価格を限界まで値下げしていくまで他社(他院)と競合していくことになります。

薄利多売のような状況になるので、集客(集患)により一層の資金を注入しなくてはいけないため、莫大な広告費を投入します。原価に近い製品を販売して得たわずかな利益の多くを広告費に回す、という負のスパイラルに陥り、場合によっては自転車操業で火の車、なんて話も耳にすることがあります。また原価下げるため、安いインプラント使用したり、感染対策を怠ったり、安い技工書で精度の低い技工物を製作したりすることになり、治療の質も低下します。

以上の原因から、治療費を安易に下げることは得策とは言えません。

むしろ、コモディティ化した商品に新たな付加価値を与えて価格をそのまま、あるいは付加価値の分だけ治療費を上げること考えた方が戦略として正しいのではないでしょうか。

では一体、どのような付加価値をつければよいのでしょうか?

それは、残りの2つの欠点を克服することに他ならないのです。

では実際にどのようにして「治療期間を短縮し」、「外科処置を減らせば」よいのでしょうか?

答えは、いまなお進化しつつある「埋入と荷重のタイミング」にあります。
それでは早速細かく見ていきましょう。

ここから先は

2,682字 / 4画像

¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?