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早送りボタンと巻き戻しボタン、どっち?

2020年12月のテレビ特番。
「今年を振り返ると、なんといっても2月から5月が思い出されますね。
いやぁ、大変でしたね、びっくりですよ、ねえ○○さん」
「そう、あのころはちょっと狂ってたよね」
「たくさん感染しましたもんね」
「そうでしたね。それにしても、いい夏でしたねぇ!」
なんてやりとりがあって、
トイレットペーパーに並んだり、医療現場の取材だったり、
へたくそな動画撮影と、新鮮さまんさいのYoutube動画とか、
閑散としたまちなかの映像が流される。。。
なんて年末になるのかも?とうすうす感じています。
(備忘録としておいとこう。年末に検証したい)

自粛が明けはじめ、人がまちに戻ってきはじめました。
ランチもディナーも、そして、夜の街も。
そのうちパーソナルトレーニング やジム、ライブハウスも。
マスクと除菌シートとアルコール消毒と距離をあける以外
なにごともなかったのように。
私の居場所であるスターバックスも椅子の数が減らされて
いい距離感。こういうのがおちつくわ。

そうやって、ふりかえると
この4ヶ月は「早送り」の期間だった気がしませんか。
未来予測の本がたくさんでているなかで、2030とか40年には
こうなるよっていうのが、思いの外早くやってきた感じ。
流通が困るよ、とか、食糧が困るよ、とか、献血が足りないよ、とか
医療従事者が激務になるよ、とか、医療難民がでるよって。
だいたい予言されていましたもんね。
そこに、ぴゃ〜〜って早送り。
地球総出でタイムマシンにのって2030年あたりにやってきて
「えっ?なに?」ってみんなが戸惑ってしまったような。
ゆっくりそういう未来にくるつもりが、
ぎゅーーーってあっと言う間につれてこられて
ちょ、ちょっとまってよ〜みたいな感じの戸惑い。
わかってはいたけれど、もうちょっとゆっくり時間をかけて
くるはずだったのにぃ!って。

ただ、

早送りはしても、ところどころ、巻き戻しかかってるのわかりますか?
(表現が昭和でごめんなさい。カセットテープ的な表現で)
巻き戻し。リターン。逆回転。
この自粛が終わったあと、
早送りした世界で定着する人たちと、
もとの世界にもどろうという形状記憶な人たち。
ホメオスタシスっていうの?

ふたつにわかれます。
ざっくりいうと、
東京とか都市部は前者、
人口減少進行中の地方は形状記憶。
そんなことを、ここ、広島にいると痛感する数日です。

なにごともなかったように元どおりになるのを
安心、と表現するなら
あえて、不安定のなかの変化をとりたいタイプのわたし。
広島という地方にいながら、東京の速度を味わいたい。
どうやったら両方の感覚でいられるだろうか。

早送りと巻き戻し。
ぼたんひとつで変えられる。
どっちを選びたい?


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